日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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再び解散風が吹いてきました

焦った増税派の「極秘トップ会談」ではっきりした野田、谷垣、そして小沢「三すくみの構図」

野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁の極秘会談が表面化した。当事者2人はそろって否定しているが、両党の関係者が認めており、もはや隠しようがない。テーマは言うまでもなく消費税引き上げと衆院解散・総選挙の密約だ。いわゆる話し合い解散である。

谷垣は2月29日の党首討論で「党内をどうまとめるのか。小沢(一郎元代表)さんは倒閣も示唆している。(解散・総選挙の後は)協力する道はいくらでも切り開ける」と野田に迫った。
谷垣の意図はこれに尽きる。つまり「まず小沢を切れ。そうすれば消費税引き上げを認めて法案を通してやるから、解散・総選挙をせよ。その後は増税に賛成する勢力で大連立しよう」という話である。

前回コラムで指摘したように、もともと増税派の谷垣は政策に忠実であろうとすれば、増税大連立を模索する以外にない。その条件として今回、はっきり「小沢切り」を挙げたところが目を引く。それはなぜか。
衆院で民主党・無所属クラブの勢力は291。過半数の241を50議席上回っている。だが、小沢グループが消費税引き上げ法案で造反し、他も合わせて50人以上が反対に回ると、法案は否決されてしまう。
谷垣が増税容認に転じて話し合い解散から大連立を目指すには、小沢の造反が大きな条件になる。なぜなら小沢が造反し、野田が苦境に追い込まれれば追い込まれるほど、方針転換する自分たちの値打ちが上がるからだ。
小沢グループが離反した穴を埋めようとすれば、衆院で無所属と合わせて120議席をもつ自民党会派が一番頼りになる。議席が120もあれば「50程度の小沢の造反は恐るるに足りない」という計算が双方に成り立つのだ。
だが、小沢が造反を口で言うだけで採決への態度が明確にならないままだと、谷垣は迷わざるをえない。もしも小沢が最後の瞬間で、それまでの方針を翻して賛成に回ってしまえば、それで法案は成立する。そのとき自民党が賛成に回っても、自分たちの値打ちは大きく減じてしまう。それどころか解散・総選挙も、その後の勝利の展望も危うくなってしまう。
谷垣にとって「法案賛成カード」は1回しか使えない虎の子だ。谷垣が賛成するといった後で、小沢があれこれと野田に注文をつけて法案を修正させ結局、民主党内が一つにまとまり、自民党の手を借りないでも大丈夫というような事態になったら、谷垣には悪夢である。 
だから谷垣は小沢に主導権を握られる前に、まず野田のほうから「小沢を切る姿勢をはっきりさせよ」と注文をつけたのだ。

これに対して野田は極秘会談でも、はっきりした返事を与えなかったのだろう。それが党首討論にそのまま出た。「51対49の党内世論でも、手続きを踏んで決めれば、みんなでがんばっていく」と谷垣の追及を切り返し、言質を与えなかった。べつに野田は、いまから小沢切りを表明する必要はない。

小沢はどうするか。
谷垣と野田の極秘会談が表面化する前から、小沢は2人が自分を切って「話し合い解散」に動く可能性を読んでいたはずだ。小沢はたしかに増税反対の姿勢を鮮明にしてきたが、だからといって、自分のほうから党を割って出るような話には慎重な姿勢を貫いてきた。
菅直人前首相に対する内閣不信任案が提出されたときも、小沢はぎりぎりまで不信任案に賛成する姿勢をみせながら結局、採決に欠席(棄権)した。このあたりは百戦錬磨の小沢である。土壇場でどう動くか、最後の瞬間まで手の内は見せないに違いない。

こうなると、もっとも苦しいのは谷垣ではないか。
野田との極秘会談が表に出て足下が怪しくなってきた。党内からは「谷垣降ろし」の声が公然と噴出している。
会談をもちかけたのは「谷垣の側」という報道も流れている。そうだとすると、増税容認という本音と解散・総選挙への道筋をどうつけるか、我慢しきれなくなったのは谷垣という話になる。最初に手の内をさらしてしまうと、相手は俄然、優位になる。野田は谷垣の焦りを横目で見ながら、閣議決定に粛々と動くだろう。
そこで小沢グループが公然と反対し、たとえば閣僚引き揚げに動くなら、野田は閣僚の首をすげ替えても閣議決定に持ち込むだろう。だが、そこから先は読みにくい。
野田が閣議決定に持ち込んだとしても、だからといって造反者の除名のような荒技に持ち込むには、それなりの大義名分が必要だ。しかも谷垣に迫られて小沢を切ったとしても、それで谷垣と手を握り解散・総選挙に踏み切って、確実に政権を維持できる見通しはない。相手がつぶれてしまう可能性だってある。

かくて政局はきな臭さを漂わせながらも、野田と谷垣、小沢の三すくみ状態になってきた。互いが互いの出方をぎりぎりまで読みあって、当面は大きく動かない可能性が高い。閣議決定から最初の消費税引き上げ法案採決まで、少なくともまだ2ヵ月はかかるだろう。
増税派としては、人気の高い大阪維新の会や増税反対のみんなの党が選挙準備を整える前に解散・総選挙に持ち込んだほうが得策であるにちがいないが、どうも民主、自民双方とも増税派の段取りが整わない感じである。

ただ、最初の衆院での採決が最大のヤマ場になるのははっきりしてきた。
話し合い解散をめざす谷垣とすれば、それまでに情勢を見極めて態度を決めないと、後で参院に法案が回ってから、あるいは衆院の再議決になってから、最初の方針を覆すのは難しいからだ。それにはそれなりの大義名分がいる。こんな重要課題について、最初に反対しながら後で賛成するのは、大迷走のそしりを免れない。
極秘会談に動いた谷垣に「次の手」はあるのだろうか。

【長谷川幸洋「ニュースの深層」】



来年のW選挙の予想から、再びこの春の解散風が吹き荒れてきました。
by kura0412 | 2012-03-02 14:20 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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