日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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損税の導入が大きな論点か

消費税負担で病院の収益約6兆円の損失- 税理士が試算発表

日本医師会と四病院団体協議会(四病協)は8月21日、東京都内で「医療と消費税」をテーマに市民公開セミナーを開催し、医療従事者や一般市民ら約1800人が参加した。セミナーで講演した税理士の船本智睦氏は、医療機関が負担する控除対象外消費税問題に関連して、消費税が導入された1989年以降、税負担によって損失した病院の収益は、2007年度までに累計で約6兆円に上るとの試算を発表した。

日本医師会と四病院団体協議会は8月21日、東京都内で「医療と消費税」をテーマに市民公開セミナーを開催。医療従事者や一般市民ら約1800人が参加した
セミナーでは、医師で作家の海堂尊氏、ジャーナリストの堤未果氏、日医の今村聡常任理事がそれぞれ基調講演した。
このうち今村氏は、診療報酬への消費税が非課税とされていることで、私大病院では年間3億6000万円の税負担を負っていると指摘。このまま税率が10%に上がれば病院の維持が困難になるとして、「医療と全く関係ない税金の話で医療崩壊が加速しようとしている」と強い懸念を表明した。

その後のパネルディスカッションでは、四病協の医業経営・税制委員会の伊藤伸一委員長が、問題への対応策として「医療を原則、課税にしてほしい」と要望。ただし、患者の診療機会が損なわれないよう、患者の負担に配慮した施策を併せて講じることが必要との認識を示した。
一方、船本氏は、医療機関の消費税負担がなければ、より良い医療を提供できたのではないかと問題提起。「税率が引き上げられた場合は、(医療安全にコストを)掛ける余裕はなくなる」と指摘した。また、消費税導入以降、税負担で損失した病院の収益は07年度までに約6兆円に上り、経済に及ぼしたマイナス効果を示す「失われた生産誘発額」は約17兆7000億円に上るとの試算結果を発表。「医療を安定させるためには、不公平な対応は是正する必要がある」と強調した。

その後の意見交換では、医療の質の維持・向上の重要性を指摘する声が上がった。
堤氏は、米国で病院が株式会社化した際の影響について、「3645病院を12年間にわたって調査した結果、非営利から株式会社に変更された病院では平均死亡率が5割増えた」と指摘。「安全にかけるお金が、どこまで無駄として切り捨てられるかを考えないといけない。医療を商品として考えるか、命を守る1つのインフラとして守っていくのか。そういう本質的な問題だ」と述べた。
医療ジャーナリストの田辺功氏は、「(医療の質の向上・維持のために)資金や人を投入する必要があるが、多くの病院が赤字になっている。約6兆円が医療界に還元されていれば、日本の医療はもっと質を上げることができたと思う」と述べた。

【キャリアブレイン】



消費税増税となった場合、医療においては損税導入が大きな対応のポイントとなります。
by kura0412 | 2011-08-22 17:25 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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