日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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医科で50%減収が2割なら

50%以上減収が2割 福島の医療機関

医療機関の主な収入である診療報酬の今年5月分請求額について、福島県内の病院や診療所の約2割が「前年同期の50%未満に減った」と回答したことが6日までに、日本医師会の調査で分かった。東日本大震災や福島第1原発事故で休診を余儀なくされたり、住民が避難したため患者が減少したりしたことが理由と日本医師会は分析している。

調査は、福島県内の192の医療機関を対象に実施。このうち原発の半径20キロ圏内の警戒区域にある病院や診療所9施設を含む県内11市4町の86施設が回答を寄せた。
今年5月の診療報酬請求額が前年同期の「50%未満」と答えたのは17施設(19%)。うち警戒区域内の9施設と20~30キロ圏の南相馬市の1施設は請求額がゼロだった。
このほか「50%以上80%未満」15施設、「80%以上95%未満」21施設、「95%以上105%未満」18施設だった。
「105%以上」の医療機関も11施設あり、うち1施設は南相馬市の診療所で121%、10施設は原発から30キロ以上離れていた。
調査は、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が賠償範囲の全体像を示す指針を策定するための予備的調査として実施。調査を担当した日本医師会の今村聡(いまむら・さとし)常任理事は「事故は収束せず終わりが見えない。損害を知った時から3年という損害賠償請求の時効を延長するなどの措置が必要だ」としている。

【共同通信】



医科よりも社会的要因の影響を受けやすい歯科は、更に落ち込んでいることが予想されます。
by kura0412 | 2011-08-09 16:03 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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