日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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「共通番号制度、医療情報は特別法を整備」

共通番号制度、医療情報は特別法を整備- 政府・実務検討会が大綱案を了承

少子・高齢化に対応した社会保障と税の共通番号制度の導入に向け、政府の実務検討会(座長=与謝野馨社会保障・税一体改革担当相)は6月28日の会合で、医療情報の取り扱いについて特別法を整備することなどを盛り込んだ大綱案を了承した。大綱は月末までに政府・与党社会保障改革検討本部で正式決定される見通し。

大綱案によると、特に取り扱いに配慮が必要な医療情報については、個人情報保護法や、政府が制定する方針の番号法の特別法として、特性に配慮した措置を定める法制を整備する。法案の作成は、厚生労働省が内閣官房と連携しながら行う。
特別法について向井治紀内閣官房審議官は、「具体的にはこれから検討する」とした上で、「(守秘義務を)厳しくしないといけないが、あまり厳しくすると医療そのものがうまく連携されない」と述べ、ある程度柔軟にする必要があるとの認識を示した。

大綱案では、番号制度の導入により、よりきめ細かな社会保障給付が実現できると指摘。具体的には、「『総合合算制度(仮称)』の導入」「高額医療・高額介護合算制度の現物給付化」「給付漏れや二重給付などの防止」を挙げている。
また、医療・介護サービスの利用場面として、▽転居しても継続的に健診情報・予防接種履歴が確認できる▽地域がん登録などで患者の予後の追跡が容易になる▽券面に番号を記載したICカードの提示で年金手帳、医療保険証、介護保険証などを提示したものとみなすことで、利便性が向上できる―ことなどを例示。利用場面については今後、医療・介護関係者の意見などを踏まえ、さらなる拡充を検討する。
国民は、健康保険法や介護保険法などによる給付の受給や保険料に関する手続きなどで、被保険者証の番号に代えて共通番号を用いることが可能。国や都道府県、保険者らもそれらの手続きにかかわる事務で番号を利用できる。災害時は、保険者が保有するレセプト情報を医療機関が番号を基に確認することにより、継続的・効果的な医療支援を可能とする。

一方、行政機関などが保有する個人情報を相互利用するための「情報連携基盤」の運営主体やICカードへの番号記載を希望しない人への対応などについては、引き続き検討する。
政府は、早ければ今秋に番号法案と関連法案を国会に提出。法案成立後、可能な限り早期に個人情報の保護を目的とした「第三者機関」を首相の下に設置して業務を開始する。
個人と法人への番号の交付は2014年6月に実施。15年1月以降、社会保障分野と税務分野の可能な範囲で番号の利用を開始する。18年をめどに、制度導入後の状況などを見ながら、利用範囲の拡大を含めた番号法の見直しに向けて検討を始める予定だ。

【キャリアブレイン】



共通番号制度は社会保障一体化改革の中での基盤となる一つであり、難航する成案決定とは別途に、単独でも進む可能性があります。
by kura0412 | 2011-06-29 08:56 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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