「共通番号制度、医療情報は特別法を整備」

共通番号制度、医療情報は特別法を整備- 政府・実務検討会が大綱案を了承

少子・高齢化に対応した社会保障と税の共通番号制度の導入に向け、政府の実務検討会(座長=与謝野馨社会保障・税一体改革担当相)は6月28日の会合で、医療情報の取り扱いについて特別法を整備することなどを盛り込んだ大綱案を了承した。大綱は月末までに政府・与党社会保障改革検討本部で正式決定される見通し。

大綱案によると、特に取り扱いに配慮が必要な医療情報については、個人情報保護法や、政府が制定する方針の番号法の特別法として、特性に配慮した措置を定める法制を整備する。法案の作成は、厚生労働省が内閣官房と連携しながら行う。
特別法について向井治紀内閣官房審議官は、「具体的にはこれから検討する」とした上で、「(守秘義務を)厳しくしないといけないが、あまり厳しくすると医療そのものがうまく連携されない」と述べ、ある程度柔軟にする必要があるとの認識を示した。

大綱案では、番号制度の導入により、よりきめ細かな社会保障給付が実現できると指摘。具体的には、「『総合合算制度(仮称)』の導入」「高額医療・高額介護合算制度の現物給付化」「給付漏れや二重給付などの防止」を挙げている。
また、医療・介護サービスの利用場面として、▽転居しても継続的に健診情報・予防接種履歴が確認できる▽地域がん登録などで患者の予後の追跡が容易になる▽券面に番号を記載したICカードの提示で年金手帳、医療保険証、介護保険証などを提示したものとみなすことで、利便性が向上できる―ことなどを例示。利用場面については今後、医療・介護関係者の意見などを踏まえ、さらなる拡充を検討する。
国民は、健康保険法や介護保険法などによる給付の受給や保険料に関する手続きなどで、被保険者証の番号に代えて共通番号を用いることが可能。国や都道府県、保険者らもそれらの手続きにかかわる事務で番号を利用できる。災害時は、保険者が保有するレセプト情報を医療機関が番号を基に確認することにより、継続的・効果的な医療支援を可能とする。

一方、行政機関などが保有する個人情報を相互利用するための「情報連携基盤」の運営主体やICカードへの番号記載を希望しない人への対応などについては、引き続き検討する。
政府は、早ければ今秋に番号法案と関連法案を国会に提出。法案成立後、可能な限り早期に個人情報の保護を目的とした「第三者機関」を首相の下に設置して業務を開始する。
個人と法人への番号の交付は2014年6月に実施。15年1月以降、社会保障分野と税務分野の可能な範囲で番号の利用を開始する。18年をめどに、制度導入後の状況などを見ながら、利用範囲の拡大を含めた番号法の見直しに向けて検討を始める予定だ。

【キャリアブレイン】



共通番号制度は社会保障一体化改革の中での基盤となる一つであり、難航する成案決定とは別途に、単独でも進む可能性があります。
by kura0412 | 2011-06-29 08:56 | 医療政策全般 | Comments(0)