日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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1ヶ月が経ち医療の新たな対応も

被災者の栄養状態が心配…「ご飯・パンだけ」続く

東日本大震災からまもなく1か月。長引く避難生活で被災者がビタミンなどの必要な栄養を取れない恐れが出てきた。支援に携わる栄養士らは「一刻も早い対策が必要」と訴えている。
日本栄養士会(東京)は、先月13日に緊急対策本部を発足させ、被災地支援ができる栄養士を全国から募った。第1陣として、宮城県気仙沼市に派遣されていた専務理事の迫(さこ)和子さんは「まだおむすびとパンといった炭水化物しか届かない避難所もある」と現状を話す。

阪神大震災時には、1週間程度で、周辺から弁当などが届いたという。しかし、今回は「被災地が広く、避難所が点在して、物流も途絶えている。救援物資のご飯とパンだけの災害初期の食事がこんなに続くのは想定外」と話す。
同会会長で、対策本部長も務める中村丁次(ていじ)さんは、「炭水化物をエネルギーに変えるには、ビタミンB群が欠かせないが、体には数週間しか蓄積できない。肉や野菜などが届かない所では、すでに欠乏に陥っている可能性がある」と心配する。
ビタミンだけでなく、たんぱく質不足が続けば、筋力が落ちる。管理栄養士で同志社女子大教授の小松龍史さんは「体重の減少や体がだるいなど不調が表れている人は、ビタミンやたんぱく質、ミネラルなどの栄養が欠乏している可能性がある」と注意を促す。
特に糖尿病や腎臓病など食事療法が必要な持病がある場合は管理栄養士のアドバイスを受けたい。中村さんによると、減塩しょうゆなどの「病者用食品」が手に入らないか、医療機関などに聞いてみるのも手だという。「糖尿病の人は、少しずつ食べたり、おかずとご飯を一緒に食べたりすれば、血糖値の急上昇を防げるでしょう。塩分制限がある腎臓病の人はみそ汁の量を少なめに」

【読売新聞】



未だ被害の多かった被災地では救急医療の整備が追いついていない状況のようですが、被災から1ヶ月が経過して、慢性疾患悪化、また新たな疾病発生予防も大きな検討課題になってきました。
その中で歯科界としては何が出来るか、何をやらなければいけないのか。
by kura0412 | 2011-04-11 12:13 | 歯科 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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