脱官僚までの旗印をも

仙谷氏、次官同士の調整も容認 政官の連携重視へ転換

民主党政権が掲げる「脱官僚」路線の転換が鮮明となった。菅内閣は28日、政治主導の看板にしてきた各府省の最高意思決定機関「政務三役会議」に事務次官らの陪席を要請。各省の次官による官僚同士の政策調整などの協議も容認する方向だ。大臣・副大臣・政務官の政務三役を軸とした政策立案・調整は十分機能しなかったと自ら認め、官僚との連携重視に踏み出した。

仙谷由人官房長官はこの日、閣議後の閣僚懇談会で「政務三役会議に事務方の陪席を認めないところもあると聞いているが、政務三役会議の決定事項が円滑に実施されない弊害もある」と指摘。「陪席を認めても差し支えない案件では次官や官房長らの陪席を認めるなど、各府省の運用を見直してほしい」と求めた。
さらに閣議後の記者会見で「事務次官レベルの協議の場が必要であれば適宜、私の方から提起していく」とも述べた。民主党政権が廃止した事務次官会議自体を復活させることは否定したが、政策の立案・調整で各府省の次官ら官僚間の調整も容認する構えだ。
仙谷氏はこの時期に踏み切ったのは「一年の締めくくりだと思ってやった」としている。

民主党政権は「政策の決定は、官僚を介さず、政務三役が担う」(鳩山由紀夫前首相の所信表明演説)としていたが、官僚との「融合」を強調することになった。
背景には、細かいデータを持たない政治家だけで判断を一手に引き受けて混乱を招いたことへの反省がある。「本来は官僚のやる仕事まで政務三役がこなし、役割分担がはっきりしなかった」(民主党の政務官経験者)というわけだ。「政治主導を振りかざす政務三役と事務方とのかたくなな関係」(法務省幹部)は官僚排除につながった。
典型が外交だ。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の際、仙谷氏は周辺に「中国政府がどう反応するのか、外務省から情報が上がってこない」と漏らしていた。外務省は事務次官らに情報を集約して政務三役や首相に説明するシステム。同省幹部は「政権交代後、普段から首相に状況を説明したくても問題が起きた時にしか呼ばれない」と話す。
肝心な情報を事務次官に集約する仕組みを変えられなかったため、政務三役主導は十分機能しなかった。
仙谷氏は28日の会見で「総理も私と共通している」と語り、方針転換は首相も了承済みという。首相は内閣改造後の9月下旬、政務官を集めた会議で「省庁には膨大な仕事があり、政務三役だけですべてやろうと思ってもオーバーフローする」と述べていた。

【asahi.com】



マニフェスト実行の破綻だけでなく、脱官僚の民主党の旗印をも降ろしてしまいそうです。
政権交代は、国力を落としただけの試みに過ぎなかったのでしょうか。もしそうだとうるならば、国民の判断は大きな代償を払ったことになります。
by kura0412 | 2010-12-29 09:14 | 政治 | Comments(0)