上院が参議院の中で歯科界は

先の参議院選挙で自民党が改選第一党となりました。ただ、比例区選挙、複数地方区では民主党に得票数は大きく離され、一人区での勝利での議席獲得ですので、これで即、次の総選挙で政権奪回という機運までは生まれていません。
しかし、この選挙結果でねじれ国会となり、野党であっても政策実現のキーパーソンとなる自民党参議院議員会長に、若手を中心として推薦された中曽根弘文前外相が初の選挙で就任することになりました。自民党参議院というと、従来は、あの青木幹雄元参議院会長が絶大な力をもっていたと聞きます。その流れを受け継ぎ、また、主力の派閥三派からの推薦を受けた候補を同数抽選とはいえ退けての結果は、自民党が変わる一つの前兆かもしれません。もし、自民党が大きく変われば、民主党政権での政策の不安定さの国民不安は強くあり、政局は一気に大きく動くこともあるかもしれません。
めじれ国会で正否が決まるは参議院であることは、前回の自民党政権下で知るところです。特に今回は、現状では衆議院の三分の二の議決をもっての再可決は出来ません。一応、菅政権は、政策毎の部分連合を考えているようですが、こればかりはやってみなければ分かりません。ただ、この情勢のままでは、対立法案の成立は難しいと考えるのが一般的です。ねじれ国会では、ある意味上院は参議院となっています。
こうなると1番法案成立の可能性が高い手法が超党派での議員立法です。既にこの手は、期限が迫り存続が危ぶまれていたRFOの存続期限2年延長する法案で実証ずみです。となると、選挙前で実現できなかった口腔保健法はこの方法が現実的なようです。
今回の選挙で歯科界は民主党から職域代表議員を誕生させ、これで与野党に職域議員をもつ唯一の医療系職域団体となりました。可能性は十分出てきました。但し、これを実施する場合は、あらゆる政治的な局面を想定しながら進めなければ、逆に、与野党と共に歯科界が総スカンを喰う可能性も肝に銘じてなければいけません。
by kura0412 | 2010-08-13 10:34 | 政治

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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