日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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この菅首相の答弁は具現化するかもしれません

櫻井充君 
ありがとうございました。
もう一つ、その学部のところで申し上げれば、例えば歯学部などはもう国立のある部分、いや、全部なくせとは申し上げません。もちろん必要なんですが、もう過剰になっている歯医者さんのことを考えてくると、大変申し訳ないんですが、廃止した方がいいんではないだろうかと思うところもあるわけです。多額の税金が使われているわけですね。ですから、その人材育成として、この国のこれからの、産業だけではなくて社会全体としてどういう人たちを育成していかなきゃいけないのかということ全体を考えた上で教育政策を僕は行っていかなければいけないと思っているんです。

そういう意味で、総理に御決意も含めて御答弁いただきたいんですが、先ほど、元気な日本を復活させるとおっしゃいました。しかし、そのことを実現していくためには、やはり何といっても人材を育成していくということが極めて大切なことだと思っているんです。そういう点から、総理がお考えになっている教育の在り方などについて御答弁いただければと思います。

内閣総理大臣(菅直人君) 
今の御質問にストレートに答えることになるかは分かりませんが、一つは、賃金カーブというものと子供の教育費という問題、私、幾つかの場面で考えさせられました。かつては年功序列、終身雇用で、最初のうちは給料がそう高くないけれども年齢に沿ってだんだん上がっていくと。そうすると、自分の子供が中学から高校、場合によっては大学に行って、そのカーブに沿って何とか教育費を払うことができると。しかし、最近はどちらかといえば、能力主義といえばある意味ではいいことでありますが、高い能力の人は例えば初めから八百万円もらえるけれども、しかし、低い能力の人は例えば四百万円であれば年功が上がっても給料が変わらない。そうなると、つまりは結婚して子供がだんだん大きくなったときの教育費が払えない家庭がどんどん出てくる。

こういうことを考えますと、まず基本的には、今回、高校の無償化まで我が党のマニフェストで進んだわけでありますが、やはり特に大学教育というか高等教育を含めて、社会的にそういう存在に力を入れなければならないということを考えますと、ある意味では教育予算という概念を超えて、その部分を個人が負担するというのから社会そのものが負担する、そういう社会に変えていくということが一つは大変に必要だろうと、こう思っております。
それから、その上で、高等教育の在り方というのは大変いろいろ議論が多いところでありますけれども、先日、都道府県の議長さんが官邸に来られたときに、逆に獣医さんが非常に自治体は足らないという話がありました。そういう意味では、今、歯学は少し多い状況だということがありましたが、まさに社会のニーズに合わせてそういった在り方も対応していく必要があるのではないかと思っております。その上で、やはりまさに日本がここまである意味では経済的にも国としても大きな存在に世界の中でなり得たのは、まさに勤勉な国民とそしてその中で頑張る人たちがいた、その科学技術を含めた力によるわけですから、この分野については長期的な展望の中でしっかりした人材教育をやっていかなければならない、このように思っております。

【8月4日参議院予算委員会桜井充議員質疑】
by kura0412 | 2010-08-09 11:45 | 歯科医療政策 | Comments(2)
Commented by pediatric at 2010-08-09 19:35 x
国立が無くなると金持ちしか歯医者になれないことになりませんか。もちろん九州四国地方は多すぎると思いますが
Commented by くる at 2010-08-10 21:05 x
九州歯科大など、国公立として立地に疑問がある歯学部は確かに
ありますが、全歯学部の定員の8割を占める私立をどうかしないと
この苦境は改善されない。
相変わらずの議論。歯科は死ぬしかないな。仕方ない
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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