日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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ねじれにねじれれば

参院選後・敗北民主に3つの難問(田勢康弘) 

有権者の心の何とうつろいやすいことか。劇的な政権交代から、まだ1年になっていないのである。自民党にお灸(きゅう)をすえ、民主党に政権を委ねるという大胆な道を選択したばかりの「有権者の心」は、民主党を今回、惨敗に追い込んだ。問題をすぐに解決してくれるような青い鳥はどこにもいない。政治家もそして有権者であるわれわれも、現実を直視して、財政再建などの問題に取り組まねばならない。急がなければならない。嘆いてばかりいられないのだ。

消費税を取り上げようとした菅直人首相の姿勢は、決して非難されるべきものではない。財政状態の深刻さから目をそむけ、国民においしい言葉だけ並べるのでは、政治はあまりにも無責任すぎる。ただし、取り上げるのは間違いではなかったが、説明の仕方があまりに稚拙だった。いつの時代でも、どこの国でも「増税」を国民が歓迎するはずがない。しかし政治のもっとも重要な役割は国民に税負担をお願いすることなのである。財政再建に取り組んできた古今東西のケースを分析してみると、はじめに増税ありき、という手順でうまくいったケースはほとんどない。ムダの削減などの手を尽くしたうえで、国民にていねいに増税について説明する。時間をかけ、かつ理屈の通る説明をしてはじめてうまく行くのである。

菅首相がやらなければならないことは3つある。まずは自らの責任問題。首相は続投の方針を示したが、過去の例をみても、そう簡単に責任を問う声が収まるとは思えない。3年前の参院選は安倍晋三内閣のときだった。自民党は37議席と大敗したが、安倍首相は衆議院で300議席を超えていることも理由にして続投に意欲を示した。なぜ、責任を取らないのか、という声を無視しようとしたが、結局は1カ月後に体調不良で突然首相を辞任した。
民主党も衆議院で300を遥かに超える。状況はよく似ているが、これほどの惨敗を喫し、その後もながく首相の座に居続けられた例はあまりない。

2番目の問題は参議院で与党が過半数を確保できないために、どこかと連立を組まないとすべての法案が廃案になってしまう事態も考えられる。民主党はかつて衆参の「ねじれ」を理由に自民党が示す日銀総裁人事などを次から次へと葬ったことがある。その逆のことをされるかもしれないのだ。
公明党は民主党との連立をかなり強い調子で拒んでいるので、可能性があるとすれば、みんなの党だろう。渡辺喜美代表の口ぶりにも参院選後、変化が感じ取れる。新たな連立のパートナーを探すのはそう簡単ではない。みんなの党と国民新党では郵政問題などまったく考えが違っている。

3番目の問題は9月末の民主党代表選である。「静かにしていろ」と菅首相から屈辱的なことをいわれた小沢氏が、淡々とした気分でいるはずがない。はらわたが煮えくり返っているのではないか。決して過去を水に流さないタイプの政治家だけに、菅首相引きずりおろしに動くのではないかと思われる。
代表選でだれかを対抗馬として担ぐか、あるいは自らが代表選へ立候補するか。また他党へ手を突っ込んで、大物政治家を一本釣りして本会議での首相指名選挙で大勝負に出る可能性もある。かつて細川護煕氏を擁立したし、海部俊樹氏や渡辺美智雄氏を首相に担ぎだそうとしたこともある小沢氏のいわば得意技だ。みんなの党の渡辺代表を首相にという親子2代にわたる手も可能性の範囲内にあるだろう。

この3つをうまく処理できたとしても問題は何も解決しない。財政再建と普天間問題は民主党だけの力では絶対に解決できない。頭を下げてでも自民党とともに解決にあたるべきだ。この2つの問題に限定し、期限を切った連立内閣がもっとものぞましい。民主党と自民党が互いに非難合戦に明け暮れているだけでは何も決められないし、迷惑するのは国民である。
民主党はまず自分たちは政権党なのだということを自覚しなければならない。権力を握っているのにいつまでも「反権力」的な気分でいるのは間違いだ。国家を運営するということはきれいごとばかりではできないこともあるのだ。座標軸を与野党の間に置くのではなく、国家や国民に合わせると、道が開けてくるのではないか。

【SHIKOKU NEWS】



前回のねじれ国会では、当時野党だった民主党は相当な抵抗を自民党政権に行っています。それに加えて今回は、衆議院での三分の二の再可決は出来ません。民主党政権には茨の道が待ち受けています。
ねじれがねじれを起こした次は???
by kura0412 | 2010-07-13 18:09 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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