日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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日医は複雑な様相を

「推薦」と「支援」 戸惑う現場-レポート 2010年参院選

夏の参院選を目前に新政権が誕生した。選挙後の政局流動化も現実味を帯び、多くの政治団体が難しい対応を迫られている。従来、自民党支持だった政治団体が民主党支持に転換したり、組織内候補を立てず自主投票にしたりするところも見られる。日本医師会(日医)の政治団体である日本医師連盟(日医連)が、与党候補に『推薦』、野党候補に『支援』という両建ての姿勢を打ち出したことが波紋を広げている。

「(日医連の)結論を理解していただきたい」
 「診察するときに、民主党支持ですか、自民党支持ですかと言うようでは医師の資格はゼロです」-。鳩山由紀夫首相が辞意表明した翌日に都内のホテルで開かれた自民党参院議員「西島英利君を励ます会」で森喜朗元首相は、西島氏を支持する全国の医師会幹部らを前に演説した。
続けて、森元首相が「きょう、日医会長は来ておられるのですか」との発言に、会場が笑い声に包まれる場面もあった。
この後、原中会長の代理で出席した横倉義武副会長が登壇し、「5月連休後に、あのように結論付けをせざるを得なったことについては理解をいただきたい。しかし(西島氏は)『支援』になっている」と釈明した。

一枚岩でない日医
「わたしたちは本当に苦渋の選択をした」―。
5月11日、日医連の執行委員会後の記者会見での原中勝征委員長(日医会長)の発言だ。日医連は、民主党からの立候補を表明している安藤高朗氏(医療法人永生会理事長)を『推薦』し、自民党現職の西島英利氏と、みんなの党から出馬する清水鴻一郎前衆院議員を『支援』する。
日医連は、4月末に参院選比例代表候補への対応を決めるはずだったが、候補者を一本化できず、全国支部に持ち帰り、再度意見調整することにした。その結果、参院選は、複数候補を応援することになった。日医連が、連盟全体の調和を配慮したことが、結果的に、同連盟が政治団体として一枚岩でないことを印象付けた。日医連は今回、候補者を、『推薦』と『支援』で分けたが、「資金面でも各県支部の要請があれば、当然われわれの仲間として支援する」(原中委員長)と述べ、資金支援で区別しないことを強調する。ただ、関係者に聞くと、『支援』候補の資金支援額は、『推薦』に比べて少なくなるということだ。
日医連の集票力に陰りも見える。04年参院選に自民党から立候補した西島氏は、約25万票を集めて当選したが、同じく自民党で07年参院選に出馬した武見敬三氏は、18万票強にとどまり落選した。

『支援』は陰ながら応援?
原中氏は4月の日医会長選で、政権与党との太いパイプを強調し、集票活動を続けて当選した。会長就任後も、民主党と頻繁に接触し、同党の医療・介護分野の参院選マニフェストを検討する国民生活研究会と意見交換するなど、日医の考えが政策に反映するよう活動を続けている。政府の行政刷新会議で、混合診療の原則解禁や特定看護師資格の創設などが検討課題に挙がると、日医が民主党寄りであることをアピールしつつ、反対姿勢を示している。
民主党との関係を重視しながらも、自民党の西島氏を応援する理由を原中氏はこう説明する。
「長年、わたしたちの仲間としてご活躍をお願いしてきた。西島先生を応援する県は非常に多い。今回は、医師会と一体として動く組織内の候補者を置かずに、安藤先生を推薦し、西島先生は支援という形で、陰ながら応援する」

日医連判断は、他団体にも影響
日医連の判断は、他の医療系政治団体にも影響を及ぼしている。日本精神科病院協会の政治団体である「日本精神科病院政治連盟」(鮫島健委員長)も統一候補を絞り込まなかった。同連盟は、安藤氏と西島氏を共に『推薦』する一方、みんなの党の清水氏と自民党の木村義雄前衆院議員(元厚生労働副大臣)を『支援』する。
同連盟の鮫島委員長は「『推薦』、『支援』という応援の仕方は、日医連に倣った」と述べた上で、「政権政党は政策が実現しやすいというのはある。2大政党制とか、政権が交代するような時代になると党派により推薦するのではなく、医療に対しどのような考えを持っているかが判断材料になる」と説明する。
 政権交代後初の本格的な国政選挙での政治団体の動きについて、杏林大学の豊島典雄教授は、「自民党と長い友好関係を裏切れない心理や、最近の鳩山内閣の支持率急落などによる、民主党の政権喪失の可能性も考えれば悩ましい選択だ。地方支部などでは、組合勢力の強い民主党を受け入れ難かったのだろう」と分析する。

安藤陣営に「危機感」、西島陣営に「安堵感」
「わたしのできることは先生方、現場の方々の声をきちっと吸い上げて、制度・政策に反映していく。それを一番やっていきたい」―。
安藤氏は5月22日の日本病院会(日病)の政治団体「日本病院会政治連盟」の総会で、医療関係者らを前に、政権与党から立候補する自身を支持することが、政策実現の近道だと強調した。ただ、安藤陣営や応援する政治団体の危機感は強い。安藤氏『推薦』を決めた同連盟の梶原優委員長は総会後の記者会見で、「安藤氏が一番出遅れている。このままでは負ける」と引き締めた。
安藤氏は毎日、朝4時に起床し、全国の病院や介護施設など10か所以上を回る。だが、民主党への逆風が強まる中、初めての選挙活動に不安もぬぐえない。「病院を回ると手ごたえを感じる。だが、回っていないところはどうか分からない」とこぼす。国政に打って出ることなど1年前には想像もしていなかったが、病院団体からの要請を受け、医療崩壊を食い止める施策を実現できればと出馬を決断した。比較的軽症の急性期患者を受け入れる「地域一般病棟」の創設や、国が廃止を決めている介護療養病床の存続などの施策を掲げ、初当選を目指す。
一方、2004年参院選に与党候補として出馬した西島氏は今回、野党で選挙に臨む。日医連から『支援』のお墨付きをもらい、西島陣営は胸を撫で下ろしている。西島氏は「言葉は違うかもしれないが、『推薦』も『支援』も一緒。同等だと思っている。社会保障制度は、国民生活を支える一番の根幹。昨年の衆院選では、その根幹の年金問題が党利党略のツールにされ、選挙の争点になった。正常ではない」と強調する。

みんなの党の清水氏 日医連の『支援』は想定外
日医連は、自民党の西島氏だけでなく、みんなの党から出馬する清水氏も、『推薦』より格下だが、『支援』の形で応援する。しかし、当の清水氏にしてみれば、『支援』を受けたことが「望外の喜び」だ。
日医連による『推薦』や『支援』を得るには、2つ以上の都道府県医師連盟から推薦を得ることが前提条件だが、清水氏には、この条件をクリアすること自体が想定外だった。民主党の公認を取り付けた安藤氏や、これまで日医の「組織内候補」として全国に名前を売ってきた西島氏に比べ、知名度ではかなわない。厳しいローカル戦を強いられているだけに、清水氏は「日医の選択肢に加えていただいたのは非常にありがたい」と胸の内を語る。
清水氏は昨年の衆院選で苦杯をなめた。今回は、自民党の福田政権時代、官邸に乗り込み、「社会保障国民会議」創設に参画した実績などをアピールし、参院での政界復帰を狙う。

【キャリアブレイン】



非常に複雑な様相を呈しているようです。
by kura0412 | 2010-06-07 16:34 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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