「流行は終わったのではなく小康状態」

低かった日本の死亡率 「第2波必ず来る」 「新型インフル発生1年」

現在、新型インフルエンザの国内の患者発生数は低いレベルで推移、全国の定点医療機関から1週間に報告される患者数は1施設当たり1人以下の状態が続く。だが、専門家からは「流行が終息したのではなく小康期だ」との声が上がる。

日本で全国的な流行が始まったのは昨年8月。毎年流行する季節性インフルエンザに比べ4~5カ月も早い流行入りだった。爆発的な増加はなかったものの、感染は徐々に拡大。患者数は11月下旬にピークを迎えた後、減少傾向となった。米国では春と秋の2回、流行の「山」があったが、日本は1回だけだった。
政府は「感染拡大を防ぎ、基礎疾患(持病)を持つ人などを守る」との目標を掲げ、対策に取り組んだ。「重症化、死亡を減らす点では成功だった」と、政府の専門家諮問委員会委員長を務める尾身茂(おみ・しげる)自治医大教授は振り返る。

今回の国内における流行の大きな特徴は、専門家が首をかしげるほど他国に比べて死亡率が低かったことだ。
算出方法の違いがあり単純比較は難しいが、米国の人口10万人当たりの死亡率は3・96人、カナダは1・32人、メキシコは1・05人、オーストラリアは0・93人、英国は0・76人。一方、日本は3月23日現在の死亡者が198人で、死亡率は0・15人。重症化や死亡のリスクが高いとされた妊婦も、国内では死亡者がゼロだった。
死亡率が低かったのは患者が若年層に集中し、死亡リスクが高い高齢者が比較的少なかったことが要因とみられる。また、広範囲な学校閉鎖、タミフルなど治療薬の幅広い投与、医療へのアクセスの良さなどが功を奏したとの見方が多い。

一方で問題点も続出した。発生初期に空港で実施された機内検疫などの水際対策は実効性に疑問の声が上がり、国内対策の遅れにつながったとの指摘も。ワクチンの接種回数や時期の変更でも現場が混乱した。政府レベルでこうした点を検証する作業が始まった。
「秋には第2波が必ず来る」と警戒するのはインフルエンザに詳しいけいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫(すがや・のりお)小児科部長。過去の世界的大流行(パンデミック)でも、第1波の数カ月後に次の流行が起きた。菅谷さんは、人口の半分程度が免疫を持てば大規模な流行には結び付かず、パンデミックは終息するとみる。
国内の推定感染者数は2千万人を超えたが、まだ感染していない人が多く、終息にはもう一度大きな流行を経験しなければならない。「第1波では子どもが多くかかったが、第2波では中高年が相当気を付けなければならない」と警告する。
新型とは別に、海外では病原性の高い鳥インフルエンザH5N1型の人への感染が続き、状況は変わっていない。第2波の到来とともに、鳥インフルエンザの動向にも注意する必要がある。

【共同通信】



あれだけ大騒ぎになったのに、もうすっかり忘れられた感のある新型インフルエンザですが、この記事にあるように、流行が終わったのではなく小康状態であることを再確認しなければなりません。
そして、改めて対応を協議しなければいけないのは、やはり忘れられている鳥インフルエンザへの対応です。
ワクチンがある今、歯科医療従事者は新型の予防接種は必要のようです。
by kura0412 | 2010-04-27 12:04 | 医療政策全般 | Comments(0)