「医師30万人の情報一元化」

医師30万人の情報一元化 厚労省がDB構築へ

厚生労働省は日本国内のすべての医師の診療科、出身大学、臨床研修先などを集めたデータベースをつくる。都道府県の担当者が閲覧することを想定。一部の地域や診療科に医師が偏っている問題の解消につなげる狙いがある。国内に医師は約30万人いるが、経歴や資格などを一括して確かめることができるシステムはなかった。年度内の運用開始を目指す。

データベースにのせるのは医師の経歴に関する情報で主に3種類ある。国家試験の合格年月日や医学部卒業後の臨床研修先を記録した「医籍情報」、現在の職場や診療科、出身大学などの「医師届出票」、そして「専門医情報」だ。
これら3つを統合して都道府県の担当者などが使用できるデータベースをつくる。それぞれのデータに医師の情報をひも付けし、医師ごとの経歴を年を追って把握することが可能になる。

都道府県側が、こうした情報を医師の偏在の解消に使えるようにする。
例えば、都道府県別に10万人あたりの医師数を見ると、最も多い京都府(308人)と最少の埼玉県(153人)では約2倍の差がある。診療科別に見ても、この20年で外科や産科・産婦人科の医師数はほとんど横ばいなのに対して、麻酔科や精神科、放射線科の医師は6~8割増えている。
ある県内の産婦人科医が高齢になり若手を確保する必要が生じた場合、データベースから県内の大学出身、あるいは臨床研修先が県内だったなどゆかりのある医師を探す。条件にあう医師が見つかれば、その医師を対象に県内への就職相談を持ちかける。医師を誘致するプログラムの開発にも役立てる。
厚労省はデータベースを使って、地域や病院ごとに「定着率」を把握することも想定。他県と共有しながら医師全体の定着率が高まることを期待している。同省は医師の偏在対策に力を入れており、この秋からは抜本的な対策の議論に乗り出す。必要であれば法律改正も検討する。

(日経新聞)




データーベース化が一歩ずつ進みます。歯科界はこの流れに追随するのか、抵抗するのか。そしてぞれぞれの課題は。その声も出てきていません。
# by kura0412 | 2017-08-17 17:08 | 医療政策全般 | Comments(0)

「総務省、医療情報をクラウドで一元管理 20年度メド 」

総務省、医療情報をクラウドで一元管理 20年度メド

全国の診療所や病院が持つ医療情報などをクラウドで一元管理するシステム構築を目指し、総務省が全国各地で実証実験を始める。マイナンバーカードを活用し、遠く離れた病院間で個人の電子カルテをやりとりするほか、患者が加入している保険の確認などもできるようにし、患者の利便性を向上させる狙いだ。実現へのハードルは高いが、2020年度の稼働を目指す。

国内のあらゆる病院、診療所、処方箋を受け付ける薬局などをクラウドでつなぎ、一元管理する。まずは群馬大学医学部付属病院(前橋市)と山形県酒田市の日本海総合病院を結び、実験を始める。マイナンバーを活用し、通院歴のある患者に実際に使ってもらう。
その際に電子カルテの共通化も進める。総務省によるといまの電子カルテは病院や地域によって形式やシステムがまちまちなうえ、診療所などではまだ電子化できていないところもある。
仕様を統一しつつ、全国の病院や診療所で電子カルテを見られるようにすれば、患者がかかりつけの病院を変えた場合に、新規の医師がそれまでの電子カルテ情報を簡単に得られる。医師は患者の状態を正確かつ即座に把握できる。
また、患者が病院や診療所で受診した際の会計や加入している保険の確認といった病院側の管理コストも下げられる。
医師が出す処方箋も電子化し、診療所と薬局が電子データを共有すれば患者が薬を受け取る際の待ち時間の短縮のほか、薬の受け渡しミスの防止などが期待できる。
さらに高齢化や過疎化を見据え、遠隔診療や先端の医療研究にも活用する。遠隔診療では患者の表情や患部をみるため、高精細な画像のやり取りが必要になる。
病院が独自にシステム投資するには大きな負担がかかるため、クラウドに「4K」「8K」といった高精細・大容量のデータを伝送できるようなネットワークを整備する。実証実験には東京大学と京都大学が協力する。
クラウドで収集した医療情報を人工知能(AI)を活用して解析する。そのデータを活用し、大学や研究機関とともに創薬や新たな医療技術の開発にもつなげていく考えだ。

今回は8億円を投じて実証実験をするが、課題は少なくない。
まずは診療所や中小規模の病院を経営する開業医らへの理解を促せるか。電子カルテなどは病院の規模が大きいほど導入効果が高まるが小規模な医療機関はコストとの見合いで尻込みしがち。新システムは医療機関や患者にどのようなメリットがあるのか、日本医師会などの協力も得ながら啓発を進める必要がある。
そして個人の医療情報はプライバシーの観点から情報を共有しにくい分野だ。今回は患者のマイナンバーを活用してセキュリティーを確保するが、情報漏れを防ぐ措置はさらに必要となる。20年度の実用化にむけ、クリアすべき課題は多い。

(日経新聞)



総務省が進めていることがポイントです。ですからレセプトにはますは直結はしないのかもしれません。
# by kura0412 | 2017-08-12 15:35 | 医療政策全般 | Comments(0)

一般診療所の歯科は

医師会vs財務省、診療報酬でバトルが本格化
医療費の抑制と財源確保は待ったなし

2年に1度の診療報酬改定を来年に控え、財務省と医師会の間でジャブの応酬が早くも始まっている。
きっかけは、財務省の財政制度等審議会(財政審)が5月に出した建議だ。消費者物価や賃金の伸びに比べて、診療報酬の本体部分、いわゆる医師などへの報酬部分の伸びが高すぎるとグラフで示したのだ。ちなみにグラフは1995年を起点としている。

「医療機関の報酬は高止まり」と財務省
これに日本医師会の横倉義武会長がすぐさま噛みついた。5月末の記者会見で「2007年に財政審が出した建議では、1998年を起点として診療報酬本体と賃金・物価を比較しており、指数の起点に一貫性がまったくない。財政審のグラフはかなり恣意的であり、この資料の取扱いはたいへん遺憾だ」などと猛反発した。
横倉会長は東洋経済の取材に、「40兆円の医療費のうち、人件費の割合は2000年に50%だったが、2012年は46%まで下がっている。医療に携わる300万人の人件費をしっかり確保していかなければならない」と訴える。
一方、財務省の担当者は「技術料(診療報酬本体)も実態を踏まえて決めているが、民間の賃金が下落していった1990年代後半以降、保険料などで賄われる医療機関の報酬水準が上乗せ・高止まりしてきた実態は否定できない。健康保険料が年々引き上げられ、国民負担が増えている以上、診療報酬本体について厳しく対応していく必要がある」と問題提起する。
診療報酬改定のたびに繰り広げられる、恒例のやりとりとも言えるが、増大する医療費の抑制とその財源確保は待ったなしだ。「また財務省と医師会の応酬が始まった」と傍観してばかりもいられない。
2014年11月の自民党の会議に厚生労働省が出した資料によると、医療機関の費用に占める人件費の割合は、2000年度の50.2%から、2012年度には46.4%まで徐々に下がっている。さらに、公立病院に限ったデータだが、医師の人件費は全体の約13%で、看護師、准看護師の比率のほうが高い。
医療費全体は伸び続けており、比率が下がっても人件費の金額自体はそれほど減っていないが、「医療機関の従事者数が増えており、給与単価はむしろ下がっている」(日本医師会)という。

医師給与の時系列統計がない
では、医師の給与は本当に低いのだろうか。
実は、医師の給与を時系列で追った統計データはほとんど存在せず、実態はよくわからない。わずかに厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」があるくらいだ。
それによると、医師の年間給与(決まって支給する給与×12カ月に賞与を加えて算出)は年によって大きく増減しており、ここ数年はどちらかというと回復基調にある。類似の医療・介護の職種と比べても、医師の給与水準自体高い。看護師の2倍以上、保育士や福祉施設介護員の3~4倍の水準で、トレンドも保育士や福祉施設介護員の給与はどちらかというと低下基調にあるのと対照的だ。
ちなみに、診療報酬改定の基礎資料となり、厚生労働省が2年に1度公表している「医療経済実態調査」によると、2014年度において医療法人勤務の医師の年収は1544万円、個人が営む一般診療所の医師は1185万円。病院長の給料は、医療法人が開設している病院の場合は2930万円、医療法人が開設者の一般診療所の場合は3941万円だ。ただし、この調査は時系列で追えるように作成されておらず、傾向として医師給与が増えているのか、減っているのかわからない。
横倉会長は「本体がマイナス改定なら必要な医療提供ができなくなる。多くの医療機関の利益率は2%あるかないかで、赤字病院が増え、過疎地域を含めて倒産する医療機関がそうとう出てくる」と小泉政権時代のような"医療崩壊"を懸念する。

今年6月19日には岐阜市の大手医療機関が87億円の負債を抱えて民事再生法の適用を申請した。帝国データバンクによると、2000年以降の病院の倒産(負債総額50億円以上)は9件しかなく、今回は4番目に大きいという。「倒産件数は本業以外の粉飾など放漫経営が原因となって2007年にピークをつけた。リーマンショック後の金融円滑化法が医療法人にも適用され、倒産件数は落ち着いていたが、去年から30億円以上の大型倒産が目立っている」(同社情報部)。
医師会側は「2014年の診療報酬改定が消費増税分の補填を除けば実質1.26%のマイナス改定だったことや、多額の設備投資をした医療機関に対し、消費増税分の診療報酬による補填が十分でなく、経営悪化につながった」と分析している。
2015年秋に公表された直近の医療経済実態調査によると、一般病院(医療法人)の利益率は2.4~2.6%で推移しているが、一般診療所の損益差額(利益率)は15~16%前後にのぼっている(2013~14年度)。
財務省は「診療科や地域の偏在により、必要な地域・分野で医師の確保が難しく、医療提供が困難な事例があるといわれるが、医療全体の財源である(診療報酬)本体の改定率とは別の話。そもそも医療崩壊とは何を指すのか、整理が必要ではないか」(担当者)と指摘している。

議論を深めるためのデータが不足している
医師の人件費は高いのか。また、医療機関の経営は安定しているのか。こうしてみると、議論の前提に必要なアクセスしやすいデータが少なく、医療財政をめぐる議論が深まらない一因になっている。
膨らむ一方の医療費の財源を今後どうやって賄っていくのか。財源は消費税なのか、それとも現役世代が中心になって負担している保険料をさらに引き上げるのか。財源がないなら医療費を抑制する施策が必要だが、それについてのコンセンサスも見取図も今のところ存在しない。
たとえば、医師会の横倉会長は「(財源確保のため)国は必要な税をとるべき。2019年10月には予定通り消費税率を引き上げるべきで、消費税のみならず、所得税の課税限度額も下げるべきだ」と話す。しかし、具体的な数字を示しての財源確保の議論を行なっているわけではない。
来年は診療報酬と同時に介護報酬も改定される、いわゆる同時改定の年で、その増減は、歳出の相当割合を占める社会保障費のゆくえを占う試金石となる。診療報酬本体は2008年以降、5回連続でプラス改定が続いてきたが、2018年度改定ははたしてどうなるのか。「本音は本体プラス改定」(横倉会長)とする医師会と財務省のつば迫り合いは始まったばかりだ。

(東洋経済ONLINE)



ここにある一般診療所の利益が院長の所得です。但し、その中にはもろもろの経費献上できな分、また引退後の老後の貯えも加わります。歯科の場合は、病院勤務、法人化が進む医科と異なり、圧倒的にこの一般診療所です。
診療報酬アップにはここからの誤解を説明しなければなりません。
# by kura0412 | 2017-08-09 14:27 | 医療政策全般 | Comments(0)

9月公表のデータが報道される

医療費、膨張に歯止め 16年度は14年ぶり減少
薬価下げなど寄与

2016年度の医療費が14年ぶりに減少に転じたようだ。
投与が急増したC型肝炎の高額薬の使用が減少したことや、薬の公定価格(薬価)を全般に引き下げたことが効いた。ただ75歳以上の後期高齢者を中心に医療費は増加が続いており、増勢基調に変化はない。高齢者の患者窓口負担見直しや医療の効率化も併せて進める必要がある。

厚生労働省は9月に概算医療費を公表する。
月次データによると16年度の医療費は今年2月までで約37兆6千億円(前年同期比0.2%減)。診療報酬明細書の審査支払機関のデータを使って、年度最後となる今年3月の医療費を推計したところ前年同月を2%前後下回った。16年度を通してみると15年度の41.5兆円から41兆円台前半に数千億円減ったようだ。
医療費は病気やケガの治療のために1年間に医療機関に支払われたお金の総額を指す。患者の窓口負担でカバーできるのは全体のおよそ1割ほどで、健康保険などからの給付が5割を占める。さらに残り4割を国と地方の公費(税)で賄っており、医療費増が財政悪化や国民負担増に直結している。
医療費はこの15年間で10兆円以上も増えた。高齢化、医療機器や技術の高度化に加え、新薬の登場などで医療費全体の2割を占める薬剤費(調剤医療費)が大きく伸びたためだ。16年度に全体の医療費にブレーキがかかった理由の一つが薬代の引き下げで、薬価全体でみた下げ幅は1.2%だった。
特に効いたのがC型肝炎の薬だ。
15年度の医療費は前の年度と比べて4%近く増加し、過去5年で最も伸びが大きかった。押し上げに寄与したのがC型肝炎治療薬「ハーボニー」と「ソバルディ」だ。調査会社アイ・エム・エス・ジャパンによると、15年度の売上高はそれぞれ2693億円、1509億円。国内医療用医薬品売り上げの1位と2位を占める双璧だ。
もっともこれらの薬は完治が見込まれるため糖尿病薬のように長い年月にわたって投与の必要がなく、16年度になると前年度の反動で投薬量が減った。さらに16年度は国が導入した、年間販売額が極めて大きい品目の価格を引き下げる仕組みの対象となり昨年4月から薬価が約3割下がった。
超高額と薬効が脚光を浴びたがん免疫薬「オプジーボ」も年度途中で薬価が下げられた。厚労省内では「高額薬価の引き下げは医療費抑制に効く」(幹部)との声が漏れる。

他の政策効果を指摘する声もある。
16年4月から患者が服用する薬を同じ薬剤師がすべて管理する「かかりつけ薬剤師制度」が導入された。複数の病院から似た薬を処方されていた場合は一部の薬の服用について中止するよう指導しており、その結果として薬剤費が抑えられた可能性がある。
同時期には処方された薬の名称や用法、用量が記載された「お薬手帳」を持参すると薬代が安くなる仕組みも導入された。薬価を中心とした医療費の抑制策の効果が出た形だ。
高額薬剤の使用抑制を巡っては救命や患者の権利保護の観点から慎重な意見がある一方、放置すれば保険財政を圧迫し公費支出や保険料負担が急増するとの不安も強く、国は薬価制度の見直しに乗り出している。「2年ごとの改定から毎年改定への変更」「費用対効果の薬価への反映」などを柱とした抜本改革の議論が厚労省を中心に進んでいる。

ただ薬価見直しだけで医療費の伸びを抑えるのは難しい。仮に16年度の医療費がマイナスになっても、17年度以降は再びプラス基調に戻る可能性が大きい。薬価以外にも必要な手立てを講じる必要がある。
医療費の約6割は65歳以上の高齢者が使っており、75歳以上だけでみると全体の4割弱だ。16年度は医療費全体が減少に転じたのに75歳以上の高齢者の医療費は2月時点で1.3%増えた。75歳以上の医療費の窓口負担は現役時代並みの所得がある人を除き1割にとどまり、医療費が増えた分の多くはサラリーマンら現役世代へのしわ寄せが強まっている。

(日経新聞)



9月に公表されるデータが新聞に抜かれています。審議会でのデータもちょくちょく日経新聞には事前に補導されています。
まぁ。W改定の前でのこのデータは少しは医療費抑制圧力に影響はあるかもしれません。
# by kura0412 | 2017-08-09 08:43 | 医療政策全般 | Comments(0)

本来は厚労族の加藤厚労大臣

内閣改造で厚労大臣に加藤勝信大臣が就任となりました。
近年は内閣官房副長官のイメージが強いですが、元々は自民党部会長も務めた厚労族です。逆に厚労畑一辺倒でなくなっただけに果たしてどんな手腕を発揮するか。安倍首相にその実力を認められ信任が厚いだけに注目です。
# by kura0412 | 2017-08-03 15:34 | 政治 | Comments(0)

「加計問題で「行政が歪められた」証拠を示すのは野党・マスコミの責任だ」

加計問題で「行政が歪められた」証拠を示すのは野党・マスコミの責任だ

国会では、24日(月)と25日(火)に閉会中審査が行われ、加計学園問題などが議論された。これに対して、一部メディアでは「加計疑惑、証拠なき否定」と報じられている。これはいわゆる「悪魔の証明」である。つまり、ないことの証明は困難であるので、法のことわざとして、「否定する者には、挙証責任はない」がある。
加計学園問題では、一部メディアが、安倍首相と加計学園理事長との個人的な関係を根拠として「総理の意向」が働いたはずとの主張をした。この場合、証拠を提示する挙証責任は、存在を主張する一部メディア側にある。それを否定する側に証拠を求めてはいけない。

文科省内メモに証拠能力はない
特区会議議事録など見れば真実わかる

本コラムでは、これまで「文科省内メモ」は証拠能力がないこと、文科省の内閣府で合意済みで証拠能力のある公表された特区会議議事録から見れば、文科省メモや前川前文科事務次官の発言は誤りが多いことを指摘した。
その後、当事者である国家戦略特区会議委員の記者会見、加戸・前愛媛県知事の国会証言、京都産業大や京都府知事の記者会見、獣医師会会長の発言などで、筆者の言ってきたことが正しかったことがわかっていただけたと思う。
これらのうち一部は、以下のサイトで確認できる。
国家戦略特区会議委員の記者会見、加戸・前愛媛県知事の国会証言、京都府知事の記者会見、獣医医師会会長発言

首相と加計理事長の関係を根拠にしただけの不毛な論争
24日の国会閉会中審査における小野寺五典議員の質問は、これまでの事実の積み重ねを質問して、よく整理されたものだった。
つまり、安倍首相が加計学園理事長と個人的な関係があっても、それで行政が歪められたことはないことを証明しているといえる。
本来、こうした「ないこと」の証明を行うのは困難である。このため、「否定する者には、挙証責任はない」のだから、追求する側が、「行政が歪められた」ことを証明するのが、本来の議論である。
筆者は、国会においても、こうした議論の筋を堂々と主張すればいいと思っている。
ただし、今回の閉会中審査では、追求する野党は、安倍首相が加計学園理事長と何回食事した等を指摘し、あとは依頼があったはずという推論だけで、「行政が歪められた」はずという論法である。
そして、それへの説明がなされていないと主張し、「行政が歪められた」ことが「ないこと」の挙証責任を、否定する者に求めてしまっている。これでは、不毛な論争にしかならない。
もっとも、野党でも、問題の本質に迫る質問もあった。25日の浅田均議員の質問である。
冒頭の「文科省告示」(平成15年3月31日文部科学省告示第45号)が、いかに国民の権利を阻害しているかを政府に問いただして、告示の撤廃を主張している。
その中で、安倍首相から、告示の存続については、規制官庁が説明しなければいけないという答弁を引き出している。つまり、筆者が本コラムに書いてきたように、文科省告示の存続については文科省側に挙証責任があるとしたわけだ。

文科省告示こそが岩盤規制 「存続」いうなら文科省に挙証責任
この文科省告示こそが、文科省が獣医学部の申請を一切認めないとする同省の方針であり、いわゆる岩盤規制である。こうした規制に基づき50年以上も獣医学部の新設がなかった。
そこで、国家戦略特区の課題として、内閣府と文科省の間で文科省告示の適否が議論された。交渉の結果として出てきたのが「石破4条件」だった。
筆者の聞くところでは、この文言案は文科省から出されたようだ。文科省告示から「石破4条件」が出てきたのだから、、「石破4条件」も文科省側に挙証責任があるはずだ。
なお、「石破4条件」は、獣医学部新設に関して、(1)新たな分野のニーズがある、(2)既存の大学で対応できない、(3)教授陣・施設が充実している、(4)獣医師の需給バランスに悪影響を与えない――という内容で、2016年3月までに検討するとされている。
これが作られた経緯は、18日付産経新聞「加計学園 行政は歪められたのか(上)」に詳しい。
それによれば、15年9月9日、石破氏は、衆院議員会館の自室で日本獣医師政治連盟委員長の北村直人氏と、日本獣医師会会長の蔵内勇夫氏に対して、「学部の新設条件は大変苦慮しましたが、練りに練って、誰がどのような形でも現実的には参入は困難という文言にしました」と語ったという。 これが事実であれば、「石破4条件」は獣医師会の政界工作の成果だといえる。
いずれにしても、25日に安倍首相も認めたように、「石破4条件」の挙証責任は文科省にある。つまり、現状について、「石破4条件」を満たしていないことを文科省が説明できないのであれば、「文科省告示」は撤廃または改正せざるを得ないというわけだ。
現実には2016年3月までに文科省は説明できず、2017年1月に文科省告示の特例が作られた。

「1校認可」となれば認可申請は先着順が基本
別の論点として、なぜ獣医学部の新設が「1校限り」かという問題もある。
これは、前回のコラムに書いたように、基本的には先着順である、なにしろ文科省による設置認可は別にあり、今回、特区で行ったのは、単に認可申請できるだけだからだ。 しかも、その手続きも、当事者であった京産大が言っているようにまったく公正だ。
いずれにしても、文科省告示が今回の問題の出発点であったが、文科省が挙証責任を持っていないという主張こそ最大の問題である。
その挙証責任の所在さえわかっていれば、前川氏の記者会見の根拠がすべて薄弱になる。この意味で、筆者は前川記者会見の問題点として、「石破4条件」の挙証責任の問題を取り上げてきた。
この問題を深めるために、資料を探していたら、興味深いものに出合った。
国会閉会中審査の直前だったが、Twitterでアップしたところ、多くの反響があった。
それは、前川氏が課長時代の2005年7月のことであるが、当時の規制改革会議での議事録だ。
この評価は人それぞれかもしれないが、是非、読んでもらいたい。
前川氏は、当時から規制はするがその挙証責任(説明責任)はないという立場だったわけだ。当時、筆者は内閣府で諮問会議特命担当参事官であり、竹中大臣の補佐をしていた。ネットにこの議事録をアップしたら、その関係で当時の関係者からいろいろな情報が筆者のところに寄せられてきた。
前川氏はその当時のことで、役人として「非常識な行動」が指摘されたが、今でもそれは変わってない。しかも当時も、規制改革に反対する文科省から週刊誌に規制改革委員の情報がリークされたということになり、内閣府と文科省の間で問題にもなったような記憶もある。これは今と酷似していて、今回も同じことが繰り返されている。
加計学園問題は、文科省が認可申請を受け付けないという告示の特例を設けて、申請ができるとしただけだ。文科省の許可権限は侵害しておらず、この8月にも新学部設置の認可作業は文科省で行われる。これのどこが「行政が歪められた」のだろうか。単に、申請を受けつけないという「歪められた行政」が正されたという程度の話だ。
しかも、今年1月の申請ができるという特例は、2018年度だけのものだ。来年1月、2019年度以降の特例を作るかどうか、これが見物である。

(daiamonnd online・高橋洋一)
# by kura0412 | 2017-07-27 10:31 | 政治 | Comments(0)

「安倍首相もハマった、マスコミが疑惑だけで罪人を作る3つの方法」

安倍首相もハマった、マスコミが疑惑だけで罪人を作る3つの方法

決定的な証拠がないまま、加計学園問題で追いつめられ、とうとう「退陣カウントダウン報道」まで出てきた安倍首相。その転落プロセスをつぶさに見ていくと、マスコミが権力者を糾弾する際に多用する「3つの勝ちパターン」が見えてくる。(ノンフィクションライター 窪田順生)

退陣カウントダウンモードに突入・安倍首相叩きが止まらない
安倍首相の支持率低下に歯止めがかからない。既に「毎日新聞」(7月24日)などは、「支持率が20%台になった最近の主な内閣」という支持率推移のグラフと、20%台突入から退陣するまでの期間を並べ、「カウントダウン」モードに入っている。
「疑惑」はあるものの、「決定打」が出てこないまま、罪人認定されつつある安倍首相。マスコミが権力者を追い落とす際の3つの手法に、まんまとハマった 写真:日刊現代/アフロ
個人的には、安倍首相が退陣しようがしまいが知ったことではない。ただ、「謝罪会見」など危機管理広報のアドバイスをしている立場からすると、今回、安倍首相が追いつめられていった「プロセス」は非常に興味深い。
確たる証拠もないのに、「怪しい企業」の汚名を着せられる企業のそれとよく似ているからだ。
ひとたびマスコミのネガティブ報道が氾濫すると、そのイメージを回復することは難しい。後ろめたいことがないのなら会見を開いて説明すりゃいいじゃん、と思うかもしれないが、大きな組織になればなるほど、立場的に言えないことが増えてくるものだ。
役所、取引先、顧客という第三者が関わってくれば、ぼやかしておかなければいけない点がさらに増える。結果、徹夜で想定問答集をつくって、直前までリハーサルをおこない、自分の息子のような年齢の記者に平身低頭で接しても、会見翌日の報道は「深まる疑惑」なんて見出しが躍ってしまう。
要するに、疑惑を払拭するために開いた会見が、「裏目」に出てしまうのだ。
そういう企業をこれまで掃いて捨てるほど見てきた。もちろん、糾弾されて当然という企業もあるが、なかには、そこまで厳しく断罪されるほどのことはしていないのに、マスコミによって「巨悪」に仕立て上げられてしまった企業もある。今回の安倍首相もそれとよく似ている。

「文春砲」「新潮砲」を食らった政治家たちと安倍首相の決定的な違い
なんてことを言うと、「安倍首相のことなんか知るかと言いながら、必死にかばおうとしている工作員がいるぞ」と、また猛烈な誹謗中傷に晒されるかもしれないが、かばうつもりなどサラサラない。
安倍政権がいつまで持つのかという大騒ぎになっている割に、この「加計疑惑」には、「疑惑」を裏付けるような「確たる証拠」が存在しない、ということを申し上げたいのだ。
これまで「文春砲」や「新潮砲」を食らった閣僚や政治家たちは大抵、言い逃れのできない「証拠」を上げられていた。
たとえば、甘利明・元経済再生担当相は、ご本人と直接やりとりをしたという人物が「カネ」の流れも含めて事細かに証言した。「このハゲー!」の豊田真由子衆議院議員も被害者自身の証言と、音声データがそろっている。「重婚ウェディング」で政務官をお辞めになった中川俊直衆議院議員は、ハワイで撮ったツーショット写真という、言い逃れできない“ブツ”がある。
そういう意味では、稲田朋美防衛相の「あす、なんて答えよう」なんて発言をしたメモなどもこれにあたる。これはもう完全にアウトだ。
ただ、安倍首相が加計理事長に便宜を図ったという「証拠」は、今のところ出てきていない。この時期に加計氏とゴルフに頻繁に行っている、とか獣医学部新設の申請を把握したタイミングが怪しいなどというのは、「状況証拠」に過ぎないのである。
「おいおい、お前の目は節穴か、前川さんの証言や、あの『ご意向文書』があるじゃないか」と息巻く方も多いかもしれないが、残念ながら前川さんは安倍首相から直接何かを言われたわけではない。和泉首相補佐官から言われたという話も、和泉氏本人は「岩盤規制改革をスピード感をもって進めてほしいと言っただけで、そんなこと言うわけないだろ」という趣旨のことを述べており、「水掛け論」となっている。
衆院閉会中審査で小野寺五典衆議院議員とのやりとりを客観的に見ても、前川さんがおっしゃる「加計ありき」というのは、かなり「私見」が含まれている。嘘をついているとかいう話ではなく、「告発者」というほど「疑惑の核心」をご存じないのだろうということが、答弁を見ているとよく分かる。

安倍首相がまんまとハマった マスコミの「殺人フルコース」
例の「ご意向文書」に関しても同様で、「加計ちゃんに頼まれているんだからとっとと岩盤規制壊しちゃってよ」なんてことは1行も書いていない。国家戦略特区を推し進めているのだから、これくらいのことを言ってもおかしくないというような発言しかない。
これらの「文書」を「首相の犯罪の動かぬ証拠」だとしたいという方たちの気持ちはよくわかるが、「文春」や「新潮」だったらボツ扱いの「怪文書」というのがホントのところなのだ。
では、「確たる証拠」がないにもかかわらず、なぜ安倍首相は「罪人」のようなイメージが定着してしまったのか。
民進党のみなさんを小馬鹿にしていたり、選挙妨害する人たちの挑発に乗って「こんな人たち」とか言ってしまうなど、いろいろなご意見があるだろうが、「怪しい企業」の汚名をかぶせられた企業を見てきた者から言わせていただくと、マスコミの「勝ちパターン」にまんまとハマっている、ということがある。
防戦一辺倒の発想しか持っていない、企業、役所、政治家のみなさんはあまりご存じないと思うが、マスコミにはこういう流れにもっていけば、どんな相手でもやりこめられる「殺人フルコース」ともいうべきテクニックが3つある。こういう時代なので、誰でもマスコミから「疑惑の人」と後ろ指をさされる恐れがある。自分の身を自分で守っていただくためにも、ひとつずつご紹介していこう。

<テクニック1>「争点」を変えていくことで「消耗戦」に持ち込む
改めて言うまでもないが、「疑惑報道」の主導権はマスコミ側が握っている。ここが怪しい、ここがクサい、という「争点」はマスコミが選ぶのだ。
茶の間でテレビをご覧になっている方や、スマホでニュースを飛ばし読みしているような方は、マスコミから「ポイントはここです」と提示されると、わっとそこに注目をするしかない。違和感を覚えても、立派なジャーナリストや評論家から「ここが怪しい」と言われたら、そういうものかと思う。
ちょっと前まで、前川さんの証言や「文書」の真偽が「争点」だと大騒ぎをしていたが、先ほども指摘したように、「証拠」とは言い難いビミョーな結末を迎えると、次のカードとして「首相は誠実な説明責任を果たせるか」とか「加計学園の申請を把握したのはいつか」なんて新たな「争点」を提示していく。
このような長期戦になればなるほど、攻められる側は消耗し、ネガティブイメージがビタッと定着していくということは言うまでない。
企業不祥事に対する報道でもよくこういうことがある。不祥事の原因を追及されていたかと思って対応をしていたら、いつの間にやら社長の「人格攻撃」になったり、過去の不祥事を蒸し返されたりする。こういう流れに振り回されると、企業は後手後手に回って、甚大なダメージを受ける。

<テクニック2>「発言の矛盾」を追及して、「嘘つき」のイメージをつける
先ほども触れたように現在、「争点」となっているのは、「安倍総理が1月20日に知ったという発言は本当か」ということだが、「加計疑惑」の本当のポイントは、安倍首相が総理大臣という立場を使って、加計学園に便宜をはかったのか否かである。
誤解を恐れずに言ってしまえば、知った日などというのは「どうでもいい話」である。
しかし、マスコミは安倍首相の説明の辻褄が合っていないとして「疑惑がますます深まった」という。矛盾があるのは、申請を把握した日付を巡る説明であるのに、なぜか「加計学園」全体の疑惑とごちゃまぜにしているのだ。
要するに、「説明が理にかなっていない」→「安倍首相は嘘つきだ」→「加計学園に便宜を図った」という三段論法に持っていっているのだ。
こういうマスコミの「飛躍」は不祥事企業に対してもおこなわれる。たとえば、異物混入騒動時のマクドナルドなどはわかりやすい。「ナゲットに歯が入っていた」→「他の店舗でも異物混入があった」→「マクドナルドの品質管理に問題がある」という具合に報道が過熱していったのは記憶に新しいだろう。
外食での「異物混入」など日常茶飯事で、マックに限らず日本全国でのどこかで毎日のように発生している。そのなかの極端な事例をマスコミがピックアップして、企業全体の話とごちゃまぜにしたことで、企業の「品質」を揺るがす大問題にまでエスカレートしてしまったのだ。

<テクニック3>「納得のいく説明がされていない」と食い下がる
これまで紹介した2つの勝利パターンだけでも、世の中に「嘘をついているのでは」というネガティブな印象を広めることができるが、相手にさらに「不誠実」というレッテルを貼ることができるマジカルワードが、以下の決め台詞だ。
「納得のいく説明をしてください」
これを出されると、「疑惑」をかけられている人間はもうお手上げだ。「疑惑」を追及する記者は、疑惑を認めないことには納得しない。
つまり、どんなに説明を重ねて「それは違いますよ」と否定をしても、「納得いかない」と、ちゃぶ台返しをされてしまうのだ。しかも、世の中的にはどうしても「納得できる回答をしていない方が悪い」という印象になる。つまり、権力者や大企業の「傲慢さ」を世の中に広めるには、もっとも適した「攻め方」なのである。
菅義偉官房長官の会見で、「きちんとした回答をいただけていると思わないので繰り返し聞いている」と食い下がっている東京新聞の記者さんが「ジャーナリストの鑑」として英雄視され、菅さんの株がガクンと落ちていることが、なによりの証であろう。

報道対策に疎い日本政府は繰り返しマスコミにやられる
このような説明をすると、「こいつはマスコミを批判しているのだな」と思うかもしれないが、そんなことはない。一般庶民がどう受け取るかはさておき、実際にマスコミで働いている人たちは、社会のためになると思って、こういう攻め方をしている。
彼らは、自分たちの「仕事」をしているだけなのだ。
問題は、こういう「勝利パターン」に、安倍首相をはじめ国の舵取りをおこなう人々がまんまとハマってしまう、という危機意識の乏しさだ。
確たる証拠でもない「疑惑」なのだから、はじめからしっかりと対応をしていればボヤで済んだのに、ここまでの「大炎上」を招いてしまった、というのは、よく言われる「安倍一強のおごり」としか思えない。
これまで紹介した「マスコミの勝ちパターン」があるということが常識化している欧米では、政府は「報道対応のプロ」を雇う。といっても、どっかの大学で勉強してきました、みたいな人ではなく、「マスゴミ」の性質を知り尽くしたタブロイド紙の編集長などが一般的だ。
少し前まで「特定秘密保護法と共謀罪で報道が萎縮する」なんて泣き言をいっていたのがウソのように、マスコミはイキイキしている。「不誠実」「嘘つき」というイメージ付けでクビがとれると味をしめれば、次の首相も、そしてまた次の首相もターゲットにされる、というのは政権交代前の自民党で学んだはずだ。
誰になるかは知らないが、安倍さんの「次の人」は、もっと真剣に「報道対策」を考えた方がいい。

(daiamonnd online)
# by kura0412 | 2017-07-27 10:05 | 政治 | Comments(0)

平均寿命、都道府県格差が拡大

平均寿命、都道府県格差が拡大、東大・渋谷氏らのLancet論文
1990-2015年の分析、2005年以降、死亡率低下は鈍化傾向

1990年以降、日本の平均寿命・健康寿命ともに伸長し、多くの疾患で死亡率が減少したものの、平均寿命の都道府県格差は2.5歳から3.1歳に広がっているほか、2005年以降は死亡率の低下が鈍化傾向にあることが、明らかになった。東京大学大学院医学系研究科の国際保健政策学分野助教の野村周平氏、同主任教授の渋谷健司氏らの研究で、「The Lancet」オンライン版に2017年7月19日、掲載された。

都道府県格差を生み出す要因として、保健システムの主なアウトプット(1人当たりの医療費や人口当たりの医師数など)と、リスク要因(行動習慣など)との関係を調べたが、有意な相関は見られず、渋谷氏は、「保健システムのパフォーマンスや所得を含めた健康の決定要因が、今後の研究課題」と説明している。さらに都道府県によって各種健康指標が異なることから、地域医療構想をはじめ地域レベルでの施策が進む中、各都道府県の実情に即した対策の必要性を強調している。
主な研究成果は以下の通り。原題は、「Population health and regional variations of disease burden in Japan, 1990–2015: a systematic subnational analysis for the Global Burden of Disease Study 2015」(The Lancetのサイトはこちら)。

◆都道府県間の健康格差は拡大
・平均寿命は、1990年から2015年にかけて、79.0歳から83.2歳へと4.2歳伸びたものの、その増加には3.2年から4.8年と都道府県による差があり、結果として都道府県格差は2.5歳から3.1歳に拡大。
・健康寿命についても同様に、1990年は70.4歳だったが、2015年には73.9歳まで伸びた一方、都道府県格差は2.3年から2.7年に拡大。
・年齢調整死亡率は、1990年から2015年にかけて、29.0%減少したが、その減少率は22.0%から32.3%と都道府県による差が見られた。

◆2005年以降、健康指標は停滞
・主に脳血管疾患、虚血性心疾患、癌という三大疾患の死亡率の減少により、1990年から2015年にかけて平均寿命は上昇。しかし、2005年以降、これら三大疾患を含む多くの疾患の年齢調整死亡率の低下率は鈍化。一方、アルツハイマー病等の認知症の年齢調整死亡率は、増加の一途をたどっている。

◆病気を生み出すリスク要因
・2015年の死亡のうち、33.7%は行動習慣リスク(食習慣や喫煙等)、24.5%は代謝系リスク(高血圧や脂質代謝異常等)、6.7%は環境や職業上のリスクに起因。
・特に、男性において最も主要な行動習慣リスクは喫煙で、18.9%の死亡に寄与。また不健康な食事(特に高塩分食)も、男女それぞれ18.8%(男性2位)、18.0%(女性1位)の死亡に寄与。

◆都道府県間の健康格差を生み出す要因
・各都道府県における保健システムの主なインプット(1人当たりの医療費、人口当たりの医師数、看護師数、保健師数)と保健アウトカム(年齢調整死亡率および疾病負荷〔死亡と障害を含む包括的な健康指標〕)との間には有意な相関は見られなかった。
・リスク要因(行動習慣、代謝系、環境および職業上のリスク)と都道府県間の健康格差についても顕著な相関は見られず、これら以外に、健康格差を生じうる要因が存在することが示唆された。

(m3.com)
# by kura0412 | 2017-07-21 17:02 | 医療全般 | Comments(0)

高齢者対象の高血圧診療ガイドライン

高齢者対象の高血圧診療ガイドライン完成
JSH2014で曖昧だった部分にも系統的レビューを行い詳説

日本老年医学会は7月20日、「高齢者高血圧診療ガイドライン2017」(JGS-HT2017)を発表した。『日本老年医学雑誌』への掲載に先立ち、本日から同誌ウェブサイト(こちら)に、ガイドライン本文とその解説が公開されている。本ガイドラインの対象は実地医家としているが、誰でもダウンロードし閲読が可能だ。
わが国で最も普及している高血圧診療ガイドラインは、日本高血圧学会による「高血圧治療ガイドライン2014年版」(JSH2014)といえる。日本老年医学会が今回発表したJGS-HT2017では、JSH2014との整合性に配慮しながらも、降圧目標値や身体・精神機能低下など高齢者高血圧を診療する上で考慮すべき問題について新たに臨床的課題(CQ:clinical question)を設定し、系統的レビューを行ってエビデンスを検証し直した。
CQは全部で19題。高血圧治療の主目的である心血管疾患の発症予防だけでなく、認知症予防やADLへの影響をアウトカムとした視点も重視した。降圧下限域や降圧薬の減量・中止など、具体的な推奨や結論が得られない問題についても検証しており、例えばJSH2014では抽象的な表現にとどまり議論を呼んでいた「降圧は緩徐に行う」「認容性があればより低い(降圧目標)値を目指す」などについても、CQを立てて系統的レビューを行っている。

具体的な高齢者の降圧目標値は「65~74歳では140/90mmHg、75歳以上では150/90mmHgを当初の目標とし、認容性があれば140/90mmHg未満を目指す」であり、JSH2014と変わらない。
ただしJGS-HT2017では、「自力で外来通院ができないほど身体能力が低下した患者や認知症を有する患者では、降圧薬開始基準や管理目標は設定できず個別に判断する」ことを推奨。身体・精神機能が保たれている健常な高齢者と、認知症・ADL低下、フレイルを合併している高齢者での管理目標を明確に切り分けた。さらに、エンドオブライフにある高齢者への降圧治療に関しては「予後改善を目的とした適応はなく、降圧薬の中止も積極的に検討する」とした。
高齢者に限定した高血圧診療ガイドライン策定の意義について、執筆委員統括者を務めた大阪大学大学院老年・総合内科学教授の楽木宏実氏は、ガイドラインと同時公開された解説の中で、「フレイル患者、多数の合併症を持った患者、認知症合併患者などを考慮したガイドラインは極めて重要」と強調。その上で、年齢だけでなく個別の病態や療養環境への配慮、心血管疾患予防に加えて生活機能全般に対する視点が必要と指摘している。JSH2014と同様、JGS-HT2017も今後の新たなエビデンスに応じて適宜改訂する方針だ。
なお、日本老年医学会では高齢者の生活習慣病ガイドラインを順次発表しており、今回の高血圧は2017年5月の糖尿病に次ぐもの。今後、脂質異常症、肥満についても発表を予定している。

(日経メディカル)
# by kura0412 | 2017-07-20 15:00 | 医療全般 | Comments(0)

レセプト様式、請求事務等「ゼロベースで見直し」

レセプト様式、請求事務等「ゼロベースで見直し」
情報の利活用も推進、2018年度改定から段階的対応

厚生労働省は、7月12日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、「診療報酬に係る事務の効率化・合理化」と「診療報酬に係る情報の利活用」を2018年度改定から段階的に進めることを提案、診療側と支払側からともに、現場に負担がかからないように慎重に進めるとの意見が出たが、方針については了承した。厚労省は今秋頃を目途に、検討のたたき台を提示し、議論を進める方針。

厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、以前から請求事務等の簡素化などの要望が挙がっていたことを踏まえ、今回の提案の趣旨を次のように説明し、大幅な見直しを進める方針を掲げた。「レセプト様式については、これまで事務的に対応できる範囲でやってきた。しかし、レセプト記載の考え方などを、ゼロベースで見直すことはやったことはない。必ずしも次の改定(2018年度改定)で全てができるわけではないが、レセプトの在り方やその情報の利活用などについて、制約なしに考えていきたい」。

今後のスケジュールについて、厚労省は、「2020年度には、支払基金のシステム刷新が予定されていることから、「こうした動きと連動して対応を進めることが必要と考えられる」と提案。また届出・報告等の簡略化や添付書類の省略化等については、定量的な目標値を定めて取り組む方針を示した。日本医師会常任理事の松本純一氏と全国健康保険協会理事の吉森俊和氏は、いつ、何を実施するのかという「工程表」の作成を要望した。
「診療報酬に係る事務の効率化・合理化」については、レセプト様式の見直し(摘要欄等のフリーテキストにより記載しなければいけない部分、症状詳記などの添付書類についての負担軽減など)、施設基準の届出項目の簡素化、告示・通知等の記載の曖昧な部分の見直し、診療プロセスの記載(入院診療計画書など)を求めている算定要件の内容や必要性の精査――などについて検討。
健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、「レセプトは、保険者にとっては“宝の山”。レセプトの役割は、診療報酬の請求というより、医療の質の分析、標準化を進めるツール」と述べ、今のレセプト様式では分析しにくいことから、「どんな疾患に対し、どんな医療行為が実施され、どのくらい医療費がかかっているのか」が分かる様式への変更を求めた。
「診療報酬に係る情報の利活用」に関して、厚労省は「レセプトはこれまで保険医療機関が診療報酬を請求するためのものという位置付けが強かったが、(中略)レセプトデータの分析・活用で、効果的・効率的な医療の提供や質の向上につながるものであり、レセプトデータのさらなる利活用を推進する必要性がある」と指摘。患者の住所情報の追加、傷病名や診療行為に関する標準的なマスターの使用を進めるほか、急性期入院医療以外の分析も容易になるよう診療実績データ(DPCデータ)の見直しを行う方針。
日本医師会副会長の今村聡氏は、レセプトなど医療に関するさまざまなデータに関する研究や実際の利活用が進む現状を踏まえ、「どこで、どんな目的で、いかなるデータが利活用されているか」について一度、整理し、委員の共通理解とした上で議論を進める必要性を指摘した。

「レセプトは、保険者にとっては“宝の山”」
厚労省の提案に対し、まず意見を述べたのは、吉森氏。「考え方は十分に理解できる」とした上で、レセプト審査だけでなく、保険者が実施するデータヘルス事業など、さまざまな場面でレセプトデータを使用していることから、今回の見直しは「システム面の改修には、相応の時間と費用が必要。それだけでなく業務面でも大きな影響が出るのは必然」と指摘。また「コンセプトを明確にして、十分な時間的余裕を持って、対策を講じることが必要。また必要最小限の見直しでスタートし、その後、拡張していくべき」と述べ、段階的対応という厚労省の方針も支持し、その工程表を作って推進していくべきとした。
同じく支払側の幸野氏が強調したのは、レセプト情報の利活用。「レセプトは、“宝の山”」であるものの、今のレセプト様式は、月単位であり、複数の傷病名がある場合、どの傷病にどんな医療行為が実施されたのかが分かりにくいと指摘し、この問題点が解決できる様式への変更を求めた。

請求事務、届出の簡素化・合理化を
診療側の松本(純)氏も、吉森氏と同様に、システム刷新などで相当の影響があると指摘し、「2018年度実施、あるいは2020年度以降に実施するものを段階的に並べて整理し、議論をしていくことが必要」と求めた。さらに、厚労省の資料で、今回の提案が「大幅な見直し」とされている意味について、質した。その答えが、前述の迫井課長の「ゼロベースでの見直し」だ。
日医常任理事の松本吉郎氏も、特に過疎地や中小の病院などでは対応が容易ではないことを踏まえ、対応のための十分な時間と、費用負担への担保などを要望。
そのほか、全日本病院協会会長の猪口雄二氏は、最近は改定のたびに、診療報酬の関係資料が増えていることから、診療報酬本体およびその届出など、合理化・簡素化できる部分は進めるべきと指摘。日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、これを機に、被保険者の資格確認だけでなく、請求内容についても、提出前に医療機関側でチェックできるレセプトオンラインのシステムにすべきと提案。専門委員の日本看護協会副会長の菊池令子氏は、訪問看護療養費は、介護保険ではオンライン化されているものの、医療保険ではオンライン化されていないことから、その推進を求めた。

(m3.com)



前のブログにあるAIとこれがリンクして大きな変革なるわけです。
# by kura0412 | 2017-07-19 09:34 | 医療政策全般 | Comments(0)

「診療報酬、AIが審査で効率化」

診療報酬、AIが審査で効率化 厚労省

厚生労働省は、診療報酬の請求を審査する「社会保険診療報酬支払基金」の合理化策を公表した。報酬支払いの審査に人工知能(AI)を導入することを柱にした。AIの活用によって2022年度までに審査の9割についてコンピューターで処理する目標を盛り込んだ。都道府県ごとにばらつく支払いルールをできる限り統一し、業務の効率化をすすめる。
診療報酬の請求の仕組みをめぐっては、現在、医療機関から報酬の請求を受けると、基金の職員や医師らが明細書を審査している。これをAIを活用して大半をコンピューターだけの審査に切りかえる。20年度までにシステムを完成させる。
システム完成後もコンピューターだけで対応しきれない一部の審査は職員らが担うという。ただ、新規採用の抑制などで現在の職員数の2割にあたる約800人を減らす方針もあわせて示した。
また支払基金は都道府県ごとに支部があり、これまで支払いのルールにばらつきがあった。AI処理の導入にあわせシステムを都道府県で可能な限り統一することにした。審査基準も今までより明確にする。
組織の統合も検討する。
政府の規制改革会議などから「都道府県ごとにある基金支部は集約すべきだ」という指摘を受けていたことを踏まえ、厚労省は遅くとも18年度までに、一部の地域で組織を統合し、問題点を検証する。支払基金は運営経費が年間約800億円かかっており、厚労省は経費削減も求めていく方針だ。

(日経新聞)


診査そののに大きなメスを入れるチャンスでもあります。無論、逆なこともあり得ます。
# by kura0412 | 2017-07-19 09:28 | 医療政策全般 | Comments(0)

「途上国で医療制度整備 政府、データ収集や薬輸送」

途上国で医療制度整備 政府、データ収集や薬輸送

財務省と厚生労働省は世界銀行や世界保健機関(WHO)と連携し、国民皆保険に代表される日本の医療システムを途上国へ提供する。国民の栄養状態といった基礎データの収集や医薬品の輸送網づくりについても支援する。まず10カ国と制度づくりに向けた協議に入る。インフラ整備で存在感を増す中国に、医療システムなどのソフト面も手厚く支援することで対抗する。

日本政府は12月に世銀やWHO、国連児童基金(UNICEF)、途上国の保健担当者を集めた会合を開く。医療システムや国民皆保険制度の整備を最終目標として途上国を支援する考えを表明する。今後、途上国で実証実験をしてシステムづくりの指針や事例をまとめる。途上国に普及を促すため、2年に1回は同じ会合を開き、進捗を確認する見通しだ。
途上国では保健所が未整備の地域も多い。予防接種やワクチンが普及しにくく、突然死する人が増えても中央政府に情報があがらず対応が後手に回る。そこでまず国際協力機構(JICA)や世銀が中心となって保健所の建設や情報網づくりの資金援助をしたりノウハウを提供したりする。
続いて住民の栄養状態や死亡率といったデータの定期的な更新に着手する。医薬品の輸送では道路や鉄道が未整備な場合に備えてドローンを使った輸送網の構築も試みる。保険財源となる税の集め方や社会保険料を元手にした社会保障制度づくりも支援項目とする。
支援対象とする国はアフリカのシエラレオネやガーナ、セネガルのほか、アジアではベトナムやカンボジアなど10カ国。アフガニスタンやスーダンのように政情が不安定な国で医療システムを構築するにはどうすればよいかといった知見も集める。日本政府は各国と支援分野の協議に入る。
日本が保健や医療分野の支援を訴えるのは、中国との違いを鮮明に打ち出す狙いがある。日本はこれまで質の高いインフラ投資を通じ、アジアの鉄道や道路、港湾の整備を支援してきた。しかし近年は中国もアジアインフラ投資銀行(AIIB)などを通じて貢献を高めている。
日本は昨年、世銀と組んで感染症が急拡大した場合に迅速に資金支援する枠組みをつくったほか、今年5月にはJICAがアジア開発銀行(ADB)と保健分野で人材交流や上下水道への協調融資を推進する覚書を締結。インフラだけでなく保健分野など国民の生活に密接に関わる部分の制度や仕組みを整えることで、途上国各国との連携を深める。

(日経新聞)



これこそが日本の歯科界が取り組み、日本の歯科医療を世界に発信し、貢献できる政策です。
# by kura0412 | 2017-07-19 09:24 | 医療政策全般 | Comments(0)

1500億円から1300億円に

社会保障費1300億円抑制 18年度予算、自然増分
診療報酬下げ焦点

14日の経済財政諮問会議で18年度予算の議論に着手した。社保費が最大の焦点だ。財務省は診療報酬改定で薬の価格を市場実勢に合わせて下げ、医師の技術料の引き下げも目指す。診療報酬を1%下げると1000億円程度が削減できるが、自民党厚労族は反対だ。
費用対効果の薄い薬の価格を下げたり、後発薬があるにもかかわらず新薬を選んだ場合に患者負担を増やしたりするルールの導入も検討する。
介護では要介護度の低い人向けの掃除や調理など生活援助の見直しが課題。自立を妨げているとの指摘があるためだ。
子育て向けに数百億円の財源確保も必要だ。20年度末までに待機児童を解消するため、22万人分の保育の受け皿整備を始める。財務省は高所得者への児童手当の特例給付の廃止を検討する。

(日経新聞)



来年度は本年度までの1500億円から1300億円になっています。そしてその財源のメインは薬価差額です。
# by kura0412 | 2017-07-19 09:20 | 医療政策全般 | Comments(0)

日経新聞・社説

医療・介護費を不断の改革で抑えよ

2014年度の国民医療費は40兆円強、介護給付費は10兆円と合わせて50兆円を突破した。国内総生産(GDP)比は早くも節目の10%水準に達している。医療・介護費は経済成長を上回って膨張しており、制度の持続性が危うい。
これまで私たちはGDPの10%を大きく超さぬよう不断の改革で膨張を抑えるよう求めてきた。
戦後ベビーブーム期に生まれた団塊の世代「1期生」が後期高齢者になるまでに5年しかない。安倍政権は制度の持続性を確かにする改革に早急に乗り出すべきだ。

安易な後期医療の財源
政権は19年10月に消費税率を10%に上げる。医療・介護費の膨張構造を温存したままでの増税は、穴が開いたバケツに水を注ぐに等しい。増税分を社会保障の充実に有効に使うためにも、まず給付抑制に主眼を置かねばならない。
政府は18年度に医療・介護の公定価格である診療報酬と介護報酬の増減率を同時に改定する。主に医療職の人件費に充てる診療報酬本体の改定率は、日本医師会を巻きこんでの大議論になろう。
デフレが続き、賃金水準が全般に伸び悩んだこの十数年、報酬本体は上昇基調をたどっている。一段の引き上げの必要性は小さい。
医療改革の重要な論点は、公の健康保険の給付範囲をどうするかだ。医師が処方する薬のなかには薬局が扱う市販薬と成分や効果・効能が変わらないものがある。このような処方薬は保険の対象から外すのが原則である。
先進医療の扱いも焦点だ。
医療技術の進歩には目を見張るものがある。がんや循環器疾患などの分野では新技術や新薬が次々に開発されている。患者本位の医療を実現させるためにも、有効性・安全性を確認したものは早く治療に使えるようにすべきだ。
それには、当座は保険対象外であっても、患者がほかの保険診療と同時に受けられる混合診療を広げるのが理にかなっている。
重複受診や多重検査を減らすには家庭医と専門医の役割分担を促すのが有効だ。医学教育を拡充させ、種々の病気を一通り診られる家庭医を育てる必要がある。
患者は重篤な病気が疑われる場合を除き、家庭医へ行くのを原則とし、必要に応じて専門医にかかる仕組みにする。双方の連携を密にすれば医療の質は高まる。
加えて医療費の負担構造の見直しが待ったなしだ。後期高齢者の医療費は税財源を主体にするのが筋である。しかし厚生労働省などは企業の健康保険組合などの拠出金を増やすことで繕った。
取りやすいところから取る策の典型であろう。社会保障・税一体改革による消費税の増税分を充てる病院補助金などは減らし、後期医療に回してはどうか。

今や年間の死亡者は130万人を超える。25年には150万人に激増する見通しだ。多死社会が到来するなかで介護保険改革が急務だ。論点は主に3つある。
第1は、真に介護が必要な人に質の高いサービスが届くよう、軽度の要介護者はその経済状況に応じて自己負担を増やすなどして給付範囲を絞り込む。料理、掃除の手伝いなど生活援助を漫然と続けていては制度はもたない。
第2は、要介護度の改善や自立の後押しだ。どのサービスがより効果的か、自治体は先進事例の研究やビッグデータ分析を急ぎ、有効な仕組みをつくってほしい。

介護の給付範囲を絞れ
第3は、要介護者を支える体制を自治体が当事者意識を持って整えることだ。末期がんの痛みを和らげるケアやみとり医療の重要性は一段と高まっている。持病を抱えていても病院より自宅や施設で暮らしたい高齢者の思いに応えるためにも、急性期病床から居住性の高い施設への転換を促したい。
介護は重労働だ。それに見合う賃金の引き上げが課題だが、財源を介護報酬だけに頼るのは無理がある。解決策の一つは、利用者が自費でサービスを受けやすくすることだ。その前提として保険サービスと組み合わせる混合介護の使い勝手をよくする必要がある。
逆風のなかで介護人材を増やすのが喫緊の課題だ。法務、厚労両省は外国人の技能実習に介護を加えるが、付け焼き刃と言わざるを得ない。経済連携協定を結んだ東南アジアの国から意欲ある人材が来やすいよう運用を見直すのが本道だ。ロボット介護をどう位置づけるかも、結論を急いでほしい。
高齢者などからの反発を恐れて医療・介護改革を先送りすれば制度がもたない。為政者は将来世代に責任を持ち、正面から切り込むべきである。

(日経新聞・社説)



人間をまるでパソコンでも作るような考え方で論じています。
# by kura0412 | 2017-07-19 09:01 | 医療政策全般 | Comments(0)

いい医療の日、記念日登録

「いい医療の日」について

横倉義武会長は、6月28日の定例記者会見で、日医の設立記念日である11月1日を「いい医療の日」と定めることになったことを報告した。
日医ではこれまで、より良い医療の在り方について、国民と医師とが共に考えながら、更なる国民医療の向上に寄与していくことを目的として、日医の設立記念日と「いい(11) 医(1)療」の語呂合わせから、11月1日を「いい医療の日」に制定することを提案していた。
横倉会長は、「このたび、記念日の文化的、歴史的、産業的な発展と、記念日情報の総合窓口としての活動等に取り組んでいる一般社団法人日本記念日協会に対して、『いい医療の日』の記念日登録の申請を行ったところ、認定を受け、記念日登録証が交付された」と説明。その上で、「この登録をきっかけに、『いい医療の日』が広く国民に認知されるよう、今後もさまざまな活動に取り組んでいきたい」と述べた。

(日医HP)



歯科もこれに加えてもらうのも一考かもしれません。さて、6月4日、11月8日は記念日登録しているのでしょうか。
# by kura0412 | 2017-07-04 11:21 | 医療政策全般 | Comments(0)

「不採算で常設をやめようとした歯科口腔外科も」

当事者の証言(3)病院なくすとは言えない

熊本県を最大震度7が襲った昨年4月。熊本市民病院は天井などが崩壊。約310人の入院患者が転院を余儀なくされた。
あれから1年強。地元では市民病院の移転・新築計画が進む。ただ熊本市は人口10万人当たりの病床数が全国平均の1.7倍に達する。復興は大事だが医療費膨張の点で見るとどうか。記者(31)は現地に向かった。
一部閉鎖中の市民病院。近隣の熊本赤十字病院を訪ねると混雑をわびる貼り紙があった。市民病院に通っていた男性(64)は「早く再開を」と待ち望む。
市民病院の再建が決まるのは2度目だ。5年前、建設費133億円で建て替えを決めたが、資材の高騰などで209億円に膨れ、計画は凍結。そこに地震が起きた。新計画では約160億円かかるが、復興の補助金約90億円で一部は賄われる。
入院・外来患者数は2015年まで6年連続で減少。病床利用率を上げるため、移転後の病床数は3割減の392床だ。だが熊本市全体の必要病床数が25年に14年比で約2300床減とされるなか、過剰感は否めない。

再建計画づくりでは、医師の代表として県と市の医師会長が、診療科の編成や計画の文言に注文を付けた。
不採算で常設をやめようとした歯科口腔(こうくう)外科も、医師会の要望で復活した。地域のクリニックからの紹介率を引き上げ、来院数を増やしたい市民病院。人口減を見据えた「最適解」を探る議論は不足していた。

とはいえ、病床過剰の結果、患者の奪い合いが起きるのではとの不安も地元ではよぎる。
民間病院の院長は「市民病院と別の赤字病院を統合する話もあった」と明かす。別の院長は「開業医が中心の医師会は医師の代表だが、病院の代弁者とは思っていない」と計画の一部に反対を唱える。
熊本県医師会の福田稠会長は「3~4年かければ、市民病院の機能を他病院に振り向けることはできた」と吐露した。ただ復興に向け再建ありきの議論の中、「医師会の立場で病院をなくそうとはとても言えない」。
目先の治療か、10年先の医療体制か。社会保障費の膨張を食い止めたいと考え、これまで取材してきたが、震災の爪痕が残る地元を見て「将来の医療費のことも考えて」と単純には言い切れない惑いが残った。
新病院の建設予定地を散歩していた男性(70)が記者につぶやいた。「病院できる分には誰も反対せん。市にいくらお金があるのか知らんけど」

(日経新聞)
# by kura0412 | 2017-06-29 14:55 | 歯科医療政策 | Comments(0)

『既得権サークルの聖域』

既得権サークルの聖域 カネと票、厚労族走らす
不作為の果てに(1)

社会保障制度の改革が進まない。社会保障にかける国のお金が膨らむと、新たな票も生み、政治家、官僚、業界の既得権サークルは力を蓄える。ツケを生活者に押しつけてきた改革の不作為を追う。

7日の参院本会議。遺伝子検査をする病院や検査所に一定数の臨床検査技師の配置を事実上義務づける改正医療法が成立すると、笑みを浮かべる議員がいた。日本臨床衛生検査技師会会長を兼ねる宮島喜文氏だ。

■強固なパイプ
同法は血液や遺伝子を検査する臨床検査技師の職域を広げるもの。宮島氏が事務局長の自民党議員連盟が成立を主導した。業界の利益拡大が狙いではないか。取材班の問いに「検査の質を高めるためだ」と話した。日本臨床衛生検査技師会は2010年の参院選で自民党から独自候補が初当選。13年は落ちたが、16年に出馬した宮島氏は3年前の7倍の得票で当選した。
日本医師会など直近2回の参院選比例代表で自民党から出た社保系8団体。参院選で集めた「社会保障票」は01年の約66万票から16年は約92万票に増えた。
社会保障関係費(当初予算ベース)は01年度の約17兆5千億円から16年度に約31兆9千億円に膨張した。新たな票につながり、厚労族を走らす。
政府が9日に決めた経済財政運営の基本方針(骨太の方針)。原則自己負担や後発薬価格までの引き下げを含めて検討し、本年末までに結論を得る――。特許切れの新薬と後発薬の価格差を巡り、素案の段階で入っていた記述が抜け落ちた。
「ここまで踏み込む必要があるのか」。3日前の自民党の政調全体会議。薬剤師出身の渡嘉敷奈緒厚生労働部会長が異を唱えると拍手が起こった。
生活者にとって薬は安い方がよいはず。渡嘉敷氏にぶつけると「業界を発展させ安定した医療を受けられる環境づくりも重要だ」。薬の開発にお金がかかるのは理解できるが、厳しい財政状況の中で、効率よくできる部分はないものか。
医師会の政治力も健在だ。骨太の素案に盛りこまれた医師の業務を看護師に移す「タスク・シフティング」の推進。地域ごとの医師不足に対応するためだが「十分議論を行った上で」との一文が加わった。

■「安さより命」
動いたのは元医師会副会長の羽生田俊・参院厚生労働委員長。看護師の力を借りた方が効率的な医療になるとの取材班の疑問に「医療行為は命にかかわる。安く済むという発想はなじまない」との答えが返ってきた。ここでも財政事情より「命」という命題に突き当たるが、看護師ができる部分はないか議論は必要だ。
菅義偉官房長官は周囲に「社保改革を数年かけて全力でやる」と語るが、既得権サークルの壁は厚い。聖域を崩せるのは、長期政権をうかがえる政治資産を持つ安倍晋三首相しかいない。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2017-06-26 18:11 | 政治 | Comments(0)

安倍憎しはいいけれど

「面従腹背」に官邸疑心=加計問題、霞が関の不満影響か

学校法人「加計学園」をめぐる文部科学省の内部文書が次々に明らかになった背景には、人事権を握り、締め付けを強めてきた首相官邸に対する中央官庁の不満もあるようだ。

「面従腹背」に見える霞が関の動きに疑心を募らせる官邸は、政府の内部文書管理の在り方を見直す方針を打ち出したが、効果は見えない。
2014年の国家公務員制度改革関連法成立を受け、安倍政権は官邸が中央省庁の幹部人事を一元管理する内閣人事局を創設。審議官級以上約600人の異動について、菅義偉官房長官らが目を光らせてきた。
実際、政府関係者によると、菅氏は官僚ごとに仕事や言動をチェック。「独自の情報網から『あれは駄目、これも駄目』とバツをつけてきた」という。人事を握られ、官邸の意向に逆らえない風潮が強まり、省庁からは「役所の権限で今までできていた仕事ができなくなった」「官邸の監視の下でびくびくしているのが現実」と嘆く声が漏れていた。
そうした中で発生した「加計」文書問題。民進党が入手した文科省の内部文書について、菅氏は「怪文書」と片付けていたが、前川喜平前事務次官が「本物」と認め、現役の文科省関係者が報道機関の取材に応じて追随。政府は存在を認める事態に追い込まれた。
文科省は天下りあっせん問題で前川氏らが処分を受け、加計学園の獣医学部新設問題では官邸から「抵抗勢力」と位置付けられている。前川氏の座右の銘は「面従腹背」。内部文書発覚の動きについて、政府関係者は「文科省の抵抗のあらわれ」と解説する。
菅氏は19日の記者会見で、文科省の文書が報じられる理由を問われ「私が聞きたい」といら立ちを隠さなかったが、官邸関係者の一人は「反旗を翻す動きが続けば政権の終わりの始まりになる」と危機感を強める。「文書管理の新たなルールをつくっても『ざる』になるだけ」。ある文科省職員はこう語った。 

(時事通信)



マスコミは官僚支配に逆戻りさせたいのでしょうか。ちなみに文科省は他省庁も厳守した天下り斡旋を続けていました。安倍憎しもほどがあります。
# by kura0412 | 2017-06-22 09:34 | 政治 | Comments(0)

『「プランB」は派閥が作る? 』

民進党から出てこない 「プランB」は派閥が作る?

欧州統合の父と呼ばれるフランスの政治家、ジャン・モネはかつてこう語った。「何事も個人なしには始まらない。しかし組織なしには継続しない」
強いリーダーの存在は重要だが、その意志を受け継ぐしっかりした組織も大事だ。2012年に欧州連合(EU)がノーベル平和賞を受けた時、英国離脱という大波がまもなく来ると予期した人はまれだろう。
洋の東西を問わず「1強」に見える体制はもろさをはらむ。環境が激変した時に対応できる他の選択肢はあるのか――。政治に限らず、企業経営などにも通じる重要な視点だ。

「また一緒にやらないか」
「安倍1強」と言われて久しい自民党内でにわかに派閥の動きが視線を集めている。特に大宏池会構想は、安倍晋三首相の「次」を狙う動きそのものだ。登場人物は麻生太郎副総理・財務相、岸田文雄外相、谷垣禎一前総裁らである。
「また一緒にやらないか。政界一寸先は闇。安倍政権の受け皿を作っておくのは与党議員の責任だ」
こうした言葉が飛び交い始めたのは、昨年10月に安倍首相の自民党総裁3選を可能とする党則改正が決まったころだ。
麻生、岸田両派と谷垣グループは、池田勇人元首相が1957年に旗揚げした名門派閥「宏池会」の流れをくみ、経済重視でリベラルな議員が多い。
再結集の旗を最も熱心に振っているのは麻生派だ。だが3派に分かれた過去の経緯を水に流しての大同団結は、最終的に次の一点で結実しなかった。
岸田派の幹部はこう証言する。「麻生氏側から大宏池会政権を目指そうと誘われた。しかし『次の首相候補は岸田ですよね』と念を押したら返事がなかった。それならウチが前のめりになる必要はない」
麻生氏の首相返り咲きへの野心を感じ取ったのは、昨年の自転車事故で長期療養中の谷垣氏も同じだ。自身に近い議員に「再結集の話は時期尚早」と慎重な行動を促した。
岸田派は5月28日、広島市にある池田元首相の銅像の近くで宏池会創設60年の記念植樹をした。岸田氏は記者団に「今からしっかりと力を蓄え、何をすべきか考えなければならない」と力を込めた。
2日後、岸田氏は外相として中国の楊潔篪国務委員(副首相級)と都内で会談して言葉を交わした。
岸田氏「宏池会は結成60年の節目だ。私も会長として日中関係をぜひ前進させたいと強く考えている」
楊氏「岸田外相も大平正芳、宮沢喜一両首相らと同じ精神で中国と協力していくと信じている」
麻生、岸田両氏は当面は閣僚として安倍政権を支える立場だ。だが今後は「ポスト安倍」に意欲的な石破茂元幹事長らとの主導権争いが避けられない。

「二大政党制に替わる政治体制を」
もはや派閥の時代ではないと誰もが知っている。麻生氏はそれでも勢力を拡大する狙いについて周囲にこう語っている。「数合わせをしているわけではない。政策集団として二大政党制に替わる政治体制を発信する気概でやっている」
麻生派(44人)は7月3日に山東派(11人)と谷垣グループを離れた佐藤勉氏らと合流する。額賀派(55人)や岸田派(46人)を抜き、最大派閥である細田派(96人)に次ぐ第2派閥に躍り出る見通しだ。
二大政党を想定した衆院選への小選挙区制の導入から20年余り。「安倍1強」を連日批判する民進党は、経済政策でも外交・安全保障でも説得力のある「プランB」を示せていない。権力闘争の舞台が再び自民党内に戻るなら、政治は進歩したと言えるだろうか。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2017-06-12 16:19 | 政治 | Comments(0)

既に戦争状態の中で

そこにある脅威 世界同時サイバー攻撃(ルポ迫真)

「教育、交通、医療、エネルギーなどで数十万件のウイルス感染が報告された」。中国内陸部の貴州省で5月25日に開かれたIT(情報技術)関連の国際会議。世界のIT大手関係者を前に中国のサイバーセキュリティーの権威、沈昌祥(76)が厳しい表情で語った。

13日未明、サイバー攻撃が世界を襲っているという一報が中国に飛び込んだ。約30カ国の首脳級を招き、広域経済圏構想「一帯一路(海と陸の現代版シルクロード)」の会議を開く直前だった。
国家主席、習近平(63)の威信がかかる大舞台だ。「一帯一路を絶対に守れ」。公安省トップ、郭声●(たまへんに昆、62)は部下らにシステムの安全確保を厳命した。中国では公安が数万人の「ネット警察」を擁し、ネットの安全も担う。公安は一帯一路の会議を守った一方、自らの組織で失態を見せた。
「今日は受け付けません」。出入国管理当局や免許センターが13日から14日にかけてこんな貼り紙を出した。管理システムで感染が発覚したためだ。北京、上海、天津、江蘇省でビザの手続きなどが止まり、吉林省では運転免許の試験が延期となった。河南省や四川省でも免許などの交通管理システムに支障が出た。
公安だけではない。石油大手、中国石油天然気(ペトロチャイナ)が北京、上海、重慶、江蘇省などで運営するガソリンスタンドの支払いシステムも使えなくなった。
今回の攻撃は米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の弱点を突いた。公安のシステムを手掛けた沈は「中国は独自のOSを開発する必要性がある」と強調。米グーグルの検索サービスを締め出した中国はネットを巡る独自路線をさらに強めそうだ。
英国では工場や病院の情報システムがダウンした。探偵小説「シャーロック・ホームズ」でホームズが相棒の医師ワトソンと出会った聖バーソロミュー病院も手術や診察の先送りを迫られた。
欧州警察機関(ユーロポール)長官のロブ・ウェインライト(49)は「欧州の多くの国で医療部門が特に脆弱だと心配していた」と明かす。英国は欧州債務危機で緊縮財政を進め、公共医療を提供する国民保健サービス(NHS)は予算を減らされた。NHSのパソコンの9割が2014年にサポートが打ち切られたOSを使い続けていた。
システムを止め、元に戻すための「身代金」を求めたサイバー攻撃。大騒ぎと同時に研究者や企業が真相を探り始めた。
ある英国在住の研究者(22)は攻撃に使われたウイルスを停止させる方法に気付いた。ウイルスは暴走に備え、緊急停止指令を受け取ると活動を止める仕組みがあった。その指令を出すウェブサイトを研究者が開設し、感染が収まった。
セキュリティー大手の米シマンテックなどは犯人について「ハッカー集団『ラザルス』とつながりがある」と指摘する。ラザルスは14年にソニー米映画子会社に攻撃を仕掛け、米政府は北朝鮮の関与を断定した。

かねてサイバー攻撃への関与を疑われ、米欧の批判を受けてきたロシアも、今回は政府のシステムなどで被害を受けた。
「脅威の根源は米国の情報機関にあるとマイクロソフトが指摘している」。大統領のウラジーミル・プーチン(64)は15日、ここぞとばかりに矛先を米政府に向けた。
マイクロソフト社長のブラッド・スミスは「米国家安全保障局(NSA)から盗まれた(ソフトの)欠陥が世界中の顧客に影響を与えた」と政府を公然と批判していた。
NSAのソフトはウィンドウズの欠陥を突いて感染する。外国政府やテロ組織から機密情報を入手するために秘密裏に開発していた。ロシアと関係があるとされる著名ハッカー集団「シャドー・ブローカーズ」が4月、NSAから流出したとして公開し、12日からの攻撃に悪用された。
サイバー空間は常に米ロや中国などの主要国も北朝鮮も情報入手を競い、攻撃の機会を探る戦場。その「兵器」が市民や企業にも牙をむいた。
「我々は自分たちにふさわしい敵を選ぶ」。シャドー・ブローカーズはブログで米国に挑戦状をたたきつけた。どんな国や組織も備えを磨くことを怠れば危機にさらされる。(敬称略)

(日経新聞)



ネットの政界は既に戦争状態です。その中でIT化、そしてAIを利用することへの危機管理をどう担保出来るか。医療のIT化が進む中で、今一度再考する必要があります。
# by kura0412 | 2017-06-05 12:30 | 思うこと | Comments(0)

歯科界が献身的に取り組んだ結果なのに

「80歳で歯20本」5割超す 16年、口腔ケア意識高まる

厚生労働省は2日、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合が推計で51.2%に上り、初めて2人に1人以上になったとする2016年歯科疾患実態調査の結果を公表した。40.2%だった11年の前回調査から10ポイント以上増えた。担当者は「歯を強くする成分を配合した歯磨き粉が増えたほか、高齢者らの口腔(こうくう)ケア意識が高まった結果ではないか」としている。

20本は、入れ歯なしにほとんどのものを食べられる目安で、厚労省は「8020運動」として、高齢者の口腔ケアを推進している。
調査は昨年10~11月、全国から抽出した1歳以上の男女6278人を対象に実施し、うち3820人の口の中を歯科医が診察した。
20本以上の歯がある人の割合は、75~79歳で8.5ポイント増の56.1%、80~84歳で15.3ポイント増の44.2%だった。80歳時点での割合は、75~84歳の結果から推計した。
1日の歯磨き回数は1回が18.3%で3.6ポイント減少。一方で2回は1.5ポイント増の49.8%、3回以上は2.1ポイント増の27.3%となり、2回以上の割合は前回より増えた。
調査は6年ごとに実施していたが、今回から5年ごとに変更された。(共同)

(日経新聞)




担当者は「歯を強くする成分を配合した歯磨き粉が増えたほか、高齢者らの口腔(こうくう)ケア意識が高まった結果ではないか」としている。
この担当者が歯科関係者ではにことを祈ります。何考えているのか。そしてこの運動の一方である日歯のコメントもありません。その程度の取組だったのでしょうか。
# by kura0412 | 2017-06-03 10:25 | 歯科医療政策 | Comments(0)

8020達成者は2人に1人以上に

8020(はちまるにいまる)達成者は2人に1人以上で過去最高~

厚生労働省は、このたび、平成28 年10 月~11 月に実施した「歯科疾患実態調査」の結果
(概要版)を取りまとめましたので、公表します。
この調査は、わが国の歯科保健の状況を把握し、今後の歯科保健医療対策を推進するため
の基礎資料を得ることを目的としています。また、昭和32 年から6年ごとに実施していまし
たが、平成24 年に策定した「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」の中間評価にあわせ、
今回の調査から調査周期を5年に変更しました。
今回の調査結果では、80 歳になっても自分の歯が20 本以上ある8020(はちまるにいまる)
を達成した人の割合が、前回調査の40.2%から51.2%に増加していることなどが分かりまし
た。

(厚労省HP)



この快挙に果たしてマスコミはどう反応してくれるでしょうか。
# by kura0412 | 2017-06-02 15:59 | 歯科医療政策 | Comments(0)

成長戦略は重点分野として「健康寿命の延伸」が

重点5分野に政策資源 政府が成長戦略素案

政府は30日、未来投資会議を開き今年の成長戦略の素案を示した。人工知能(AI)やビッグデータを起爆剤に「第4次産業革命」を目指すことが柱。安倍晋三首相は同会議で「少子高齢化に直面する日本は、失業問題を恐れずに人工知能やロボットを存分に活用できる」と述べ、日本が強みを持つ分野で規制改革などを重点的に進める意向を示した。

成長戦略は重点5分野として「健康寿命の延伸」「移動革命の実現」「サプライチェーンの次世代化」「快適なインフラ・まちづくり」「フィンテック」を挙げ、日本の強みが生きる分野に政策資源を集中する方針を示した。こうした分野でのデータ利用基盤の整備や人材投資強化、ベンチャー支援などを政府が先導する方針を打ち出した。
医療・介護の効率化では医療サービスの公定価格にあたる診療報酬を2018年度に改定するのにあわせ、電子機器を使って遠くから患者のデータを集めるオンライン診療を普及させるため報酬も優遇する。患者にとっても通院する手間が減るメリットがある。介護ロボットの導入を促すため、介護報酬や人員・設備基準を見直す。
自動運転の普及では、ドライバー1人で複数のトラックを走らせる隊列走行を22年に商業化する。過疎地などの移動弱者を救うため、無人自動走行による移動サービスは20年の実現を目指す。全国10カ所以上で公道での実証実験に入る。自動走行のための安全基準づくりや法改正などの方針も決める。ドローン(小型無人機)による荷物配送は20年代に都市部で実現するため、機体や操縦者の要件を明確にする。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2017-05-31 08:19 | 医療政策全般 | Comments(0)

「話題の報告書、若手官僚の思い」

「課題共有で世の中は動く」 話題の報告書、若手官僚の思い

経済産業省の若手官僚がまとめた報告書「不安な個人、立ちすくむ国家」の反響が広がっている。少子高齢化を克服するため「高齢者が支える側にまわれるか」などと問いかける内容には、世代を超えて賛否両論が入り交じる。報告書の作成に関わった3人の若手官僚に匿名座談会で狙いを語ってもらった。

■予想以上の反響に驚き
――18日の産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)に提出した報告書がインターネット上で話題になっています。
Aさん(30代男性)「正直、これほど反響があるとは思っていなかった。ツイッターやフェイスブックなどSNS(交流サイト)でも多く取り上げられた。好意的な反応がある一方で、具体策や新規性がないとの指摘があるのも承知している。今の社会について議論するためのたたき台になってほしいと思っている」
Bさん(30代女性)「報告書を提出した翌朝にツイッターをみると反響があり驚いた。無視されて終わると思っていたが、批判も含めて予想以上の反応があった」

――報告書をまとめる過程でどのような問題意識がありましたか。
Bさん「報告書は次官・若手プロジェクトとしてまとめた。若手は誰かに指名された訳ではなく、やりたい人が手を挙げる応募方式だった。テーマは与えられず、それぞれの問題意識を持ち寄った」
「30人の若手を10人ずつ3チームに分けて議論した。各チームには『セーフティーネット』『国際秩序』『富の創造』の3つのテーマを割り振った。半年がたって各チームの内容を持ち寄ると、いくつか共通するものがあった。ひとつはシルバー民主主義なのでやる前から諦めているということだった」
Cさん(30代男性)「普段の仕事の延長線で考えても世の中の地殻変動を捉えられない。なので議論はゼロベースから始めた。3つのテーマで議論を進めたが、根底にあったのは秩序から個人への流れだった。今の日本は価値観が多様化しているのに戦後にできた制度が標準になったままだった」

■社会保障見直しは不可侵か
――「シルバー民主主義」や「見逃し三振はもう許されない」など役所文書では珍しい率直な言葉を多く盛り込んでいます。
Aさん「それぞれが感じたキーフレーズを持ち寄った。次官からは文言に対する意見はなかったが、ちゃんとメッセージが伝わるよう物語のようにしろという指示だけだった」
Bさん「普段の仕事感覚で文章を書いていると、何を言いたいのか分からない『霞が関文学』になってしまっていた(笑)。本当に言いたいことが伝わらない。気を抜くといつもの霞が関文学になってしまうので、報告書は口頭で話すように素直な言葉を心がけた」

――現役世代が高齢者を支える社会保障制度の課題も指摘していますね。
Bさん「世代間対立をあおるつもりはない。誰にでも老いがくるなかで、どう国家を運営するかが課題になっている。全ての高齢者が自分たちだけのことを考えて選挙で投票しているわけではないが、社会の底流に『自分のことだけを考えている高齢者には何を言っても通らない』という考えがあるようにも感じる。高齢者の負担増につながる社会保障制度の抜本的な見直しには触れてはいけないような雰囲気がある」
Aさん「社会保障制度などは多くの人に関係するテーマだが、専門家の中だけで議論されているようにも思う。過去の経緯を知らないと議論に入れない感じになっている。普段の仕事では課題と解決策がセットでないと報告書として成立しないが、今回のように課題を整理して共有するかたちでも世の中が動く余地があることがわかったのは新しい発見だった」
Cさん「自分たちの上の世代も同じ問題意識は持っていたと思う。制度を変えるための種はまいていたが光が当たらず具体策を打てなかった」

■「批判恐れ物言えぬ現状」
――タブー視されがちな終末期医療の在り方にも問題を提起しています。
Bさん「死ぬ直前まで健康に過ごす『ピンピンコロリ』を望む人が多いが、その通りになるかは分からない。人の死に関わる終末期医療の在り方は『延命=費用』とも捉えられ言い出すと必ず批判が出る。批判が怖いので誰かが言い出すまで待っているのが現状だ」
Aさん「フランスでは本人の希望に沿って終末期をどう過ごすか選べる制度があり、選択肢も広がった。報告書では胃に直接栄養を入れる『胃ろう』の日本の例を取り上げた。胃ろうは過度な延命につながっているものもあるなどの議論が10年ごろから増えた結果、件数が減った。終末期は本人の希望をかなえる選択肢が必要ではないかと思った」

(日経新聞)



原文を読みましたがhttp://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf
かなり面白い内容です。
経産省はこうゆうレポートをオープンにして物言える官庁なのだと思います。
トップが引責辞任をしながら出会い系バーに通っていた所とは明らかに違います。
# by kura0412 | 2017-05-26 17:06 | 政治 | Comments(0)

参議院決算委員会での歯科に関する質疑の議事録

2017年4月24日・参議院決算委員会での里見隆治議員(公明)の質疑


○里見隆治君 続きまして、我が国の健康長寿社会実現のため、また健康増進により国民医療費を適正化していくという観点から、全身の健康増進にもつながる歯の健康、口の中の健康についてお伺いをいたします。
八〇二〇運動、八十歳になっても二十本以上の歯を保つことを目標に、生涯を通じた歯の健康づくりを推進する運動でございます。本日、資料も配付しておりまして、一ページ目で右上の図にございますように、年々この目標達成者が増加をしているところでございます。
実は、この八〇二〇運動は、平成元年に私の地元愛知県において提唱され、八〇二〇表彰を始めとした事業を行ったルーツでございます。加えて、愛知県名古屋市では、歯科一二〇運動、すなわち十二歳で虫歯ゼロの運動を展開しております。愛知県は、学校歯科医師の積極的な協力を得まして、十二歳児の虫歯の少なさを示すいわゆるDMF指数が昨年の調査で全国第四位でございます。御参考までに、第一位は新潟県、第二位は静岡県と岐阜県、第四位は同列で六県がランクインをしております。
こうした形で、この表でいいますと左上にございますように、子供の虫歯は減少する一方で、少子高齢化の中で、歯科保健を取り巻く状況、また今後の歯科治療の需要についても変化が考えられます。私も、厚生労働省から様々説明をいただきまして、その際提出があった資料を本日皆様とも共有したく配付をさせていただいております。この取り巻く状況、また今後の需要の変化について厚労省から説明をお願いいたします。

○政府参考人(神田裕二君) 歯科保健医療を取り巻く状況についての御質問でございますけれども、先生今御指摘のように、小児の齲蝕の減少でございますとか八〇二〇の達成者の増加、また、それに伴いまして、歯周病の罹患率の増加など、疾病構造の変化が見られるところであります。また、高齢者の受診患者も増加しているなど、大きく変化しているところであります。
このことから、先生の資料の二ページ目にございますように、従前のように齲蝕の治療といった歯の形態の回復を主体とした歯科治療の需要は減少する一方で、そしゃく機能の改善でございますとか摂食嚥下機能の回復など、口腔機能の回復を主体とした歯科治療の需要が増加するものと予測しているところでございます。

○里見隆治君 今御答弁をいただきましたそうした状況を踏まえて、資料で申し上げますと三ページでございますけれども、これまでの医療サービス提供体制、そして今後の展望という点におきましては、従来の歯科医療機関の中で治療を完結させる体制から、今後は、医科医療機関や地域包括支援センターなど、地域の医療や介護関係機関との連携を含む地域完結型医療の中で歯科医療の提供体制を構築する必要性が出てまいります。こうした歯科医療との連携の関係で注目をされますのが、平成三十年度から、特定健診の検査項目にかんで食べるときの状態という項目が追加をされ、歯科口腔保健の取組のきっかけになることが期待をされております。
この点も含めまして、まず総論的に、歯の健康づくり、また口の健康づくりが健康長寿の延伸、ひいては医療費の適正化につながるものというふうに認識しておりますけれども、厚生労働大臣のこの点についての御認識をお伺いいたします。

○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、口腔ケア、歯科医療というのは大変重要であり、また、その重要性が高齢化とともに増しているというふうに言えるんではないかと思っております。
近年、口腔ケアがいわゆる誤嚥性肺炎、この発症予防になることに加えて、歯の本数が多いほど何でもかんで食べることができるということで回答していただいている方が多いという調査結果もございます。入れ歯の治療によって栄養状態が改善するという報告など、口腔と全身の健康の関係、これについて広く指摘をされておりまして、口腔の健康は全身の健康にもつながる重要なものだというふうに認識をしつつ、今後とも、口腔の健康と全身の健康の関係に着目をしながら、総合的な歯科口腔保健の施策についてより一層推進をしてまいりたいというふうに思っております。

○里見隆治君 ありがとうございます。
こうした点、全国の統計においても更に正確な、より詳細な分析をして、的確な医療体制が整備されるよう対応いただく必要があると考えておりますので、お願いをいたします。
その上で、先ほど、お配りしております三ページの資料で御覧いただいて触れましたとおり、高齢化に応じて歯科医療の提供体制も変化を求められ、歯科医師と地域包括ケアシステムとの連携などが重要となってくると考えます。例えば、在宅や入院患者に対して、口から食べることの維持、摂食嚥下機能の回復、口腔ケアなど、口腔と全身との関係に着目して、地域において他の医療、介護スタッフとの連携の中で歯科医師、歯科衛生士の果たす役割はもっと様々重要になってくると考えますけれども、改めて、この点、厚生労働大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(塩崎恭久君) 高齢者の受診患者の増加などによって、この歯科保健医療の状況というのは随分大きく変わってきております。
地域の要介護者などに対する取組におきまして、歯科医師の果たす役割というものが極めて重要になってきていると私どもは見ておりまして、特に、いわゆる地域包括ケアシステムの構築を目指して今鋭意努力をしておりますけれども、今後、医科医療機関との連携をした歯科訪問診療の実施であったり、医療、介護の多職種によります研修あるいは会議への歯科医師の参画などを通じて、地域における取組を進めていくことが重要だというふうに思っております。
また、今月取りまとめが行われました新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会報告書というのがありますが、ここにおいても、医科歯科連携、この更なる推進というものの必要性について強く提言をいただいておりまして、今後、こういった医科歯科連携についても具体化に向けてしっかり検討してまいりたいと思っております。
いずれにしても、高齢化が進む中で、地域で歯科医療の果たす役割はこれから更に大きくなるというふうに思います。

○里見隆治君 よろしくお願いいたします。
その中でも、今後需要が増大すると見込まれます在宅歯科医療、これを支援していくために、訪問診療や訪問のための医療機械の整備など、現在も地域医療介護総合確保基金の事業で在宅歯科医療を実施するための設備整備による支援のメニューがあることは承知しておりますけれども、さらに、診療報酬の上でもこういった措置を評価するべきと考えますけれども、厚労省、いかに認識をしておられますでしょうか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 在宅歯科医療に対する診療報酬上の評価について御質問がございました。
いわゆる団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五に向けまして、在宅歯科医療の推進は大変重要であるというふうに認識をしております。
御指摘の歯科の訪問診療についてでございますけれども、一回一回の訪問診療料に加えまして、必要となる携帯型の歯科医療機器を持っていっていただいた場合に診療報酬に一部加算の評価をしております。具体的には、歯科訪問診療を行うに当たりまして、予定外の急な歯の痛み、それから入れ歯が合わないなどの症状に対しましてすぐに対応できるように、歯や入れ歯を削るための器具など歯科医療機器を携行していることを評価する在宅患者等急性歯科疾患対応加算というのを設けているところでございます。
今後とも、在宅歯科医療を推進する観点から、歯科診療報酬の在り方につきましては、平成三十年度の診療報酬改定に向けまして、関係者の御意見をよく伺いながら、中医協において検討してまいりたいというふうに思います。

○里見隆治君 来年度の改定に向けて積極的な御検討をお願いいたします。
高齢者に関しての環境整備が急がれる観点として、認知症への対応がございます。厚生労働省においては、平成二十八年度から、新オレンジプランによって歯科医の認知症対応力向上研修を開始されているというふうに承知をされております。この現在の進捗状況についてお伺いをいたします。

○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。
平成二十七年一月に関係省庁が共同して省庁横断的な総合戦略といたしまして新オレンジプランを策定し、その柱の一つとして、認知症の容体に応じた適宜適切な医療介護サービス等の提供というのを盛り込んでいるわけでございます。
先生御指摘の歯科医師認知症対応力向上研修はこの一つの柱の一環として位置付けられていると、こういうものでございますけれども、具体的には、歯科医師の方々が高齢者等と接する中で、認知症の疑いがある人に早期に気が付いて、かかりつけ医の方々と連携しながら対応することができるようにするための研修でありますし、あわせて、認知症の方の状態に応じて口腔機能の管理ができるようにするための研修でもあるということでございます。お話ございましたとおり、昨年度から、地域介護総合確保基金の対象事業として、歯科医師会などの関係団体の協力を得て新しく開始をしたというものでございます。
その進捗状況でございます。まさに開始がされました昨年度でございますけれども、四十三都道府県等で約六千人の定員で実施見込みという状況を聞いておりまして、こうした研修がきちっと活用できるように今後とも支援をしてまいりたいというふうに思っております。

○里見隆治君 そうした研修の充実、是非ともよろしくお願いいたします。
こうした研修の充実と併せて、そもそもこれだけの、もう十年前、二十年前から分かっている高齢化、そういう意味では、大学での在学中からの歯科医師に関する教育、このレベルから取り組んでいくことが重要であると考えます。
例えば、私の地元愛知県では、愛知学院大学歯学部で、地元歯科医師会の協力を得て寄附講座として在宅療養支援歯科医養成推進事業が開設をされ、高齢者の評価、生活支援について、実習等による学生、研修医の教育支援を積極的に行っているというふうに伺っております。こうした取組は全ての歯科教育において必要と考えます。
文部科学省におかれては、大学等での歯学教育の内容について、高齢化に対応してどのように行っておられるか、教えてください。

○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。
高齢化に対応するために、歯学部教育におきまして在宅歯科医療や認知症等について学ぶこと、これ、先生御指摘のとおり極めて重要であると考えてございます。
特に、在宅歯科診療についてでございますけれども、これは、歯学教育のモデル・コア・カリキュラム、これは学生が卒業時までに身に付けておくべき必須の実践的診療能力の学修目標を提示したものでございますが、この中におきまして、歯科訪問診療について説明できることということ等が盛り込まれております。これに基づきまして、各歯学部において高齢者等に対する在宅歯科診療についての教育が実施されているというふうに承知しております。
また、認知症等でございますけれども、これも、歯学教育モデル・コア・カリキュラム、これは平成二十九年、今年の三月に改訂をしてございますが、新たに医師と連携するための必要な医学的知識等の項目を盛り込みました。その中で、例えば認知症等の疾患に係る全身的症候・病態を説明できること等を目標として設定しております。
さらに、文科省では、大学を対象とした補助事業で課題解決型高度医療人材養成プログラムというのがございますが、この中でも、認知症など全身疾患との関わりも踏まえて歯科医療を提供できる人材育成に係る取組を支援しているところでございます。
こういった取組を通じまして、質の高い歯科医師の養成に引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

○里見隆治君 最近改訂をいただいたということでございますが、これも、時代に即して更なる見直しを適時適切にお願いをいたします。
こうした大学での教育、また大学卒業後の研修というものも重要でございます。高齢化に対応しての歯科医師に対する研修、これは、厚生労働省においてはどのように対応されていますでしょうか。

○政府参考人(神田裕二君) 先ほど大臣からもお答え申し上げましたけれども、高齢化の進展に伴いまして、高齢者等に対する在宅歯科医療、また口腔ケアの重要性が増しておりまして、これに対応できる歯科医師の人材育成は非常に重要であるというふうに認識いたしております。
このため、卒業直後の歯科医師に対しましては、歯科医師臨床研修の到達目標といたしまして、チーム医療を実践する、あるいは歯科訪問診療を体験するといった到達目標を掲げているところでございます。
また、臨床研修修了後に一定の臨床経験を経た歯科医師に対しましても、先ほど先生御指摘ございました地域医療介護総合確保基金を活用いたしました在宅歯科医療に係る研修事業、また、八〇二〇運動口腔保健推進事業における要介護高齢者のそれぞれの状態に応じた診療上の知識や技術を有する歯科専門職の養成事業などを実施しているところでございます。
こうした取組を通じまして、引き続き、関係団体と連携を図りながら、高齢化の進展に伴い変化する歯科医療にしっかりと対応できる歯科医師の育成に努めてまいりたいと考えております。

○里見隆治君 よろしくお願いいたします。
次に、大災害時における歯科医療の果たす役割についてお伺いをいたします。
昨年四月の熊本地震では、鹿児島のJMAT、日本医師会災害医療チームには愛知県からも歯科医師、歯科衛生士が初めて参加をいたしました。避難所において歯科医師や歯科衛生士が行う口腔ケア、これは大変重要でございます。厚生労働大臣のこうした取組に対する御認識をお伺いいたします。

○国務大臣(塩崎恭久君) 昨年は災害が大変多い年でございました。災害時におきましては、通常よりも口腔内の清潔の保持が厳しくなるわけですね、困難になってまいりますので、避難所における歯科医師等による口腔ケアというのは、誤嚥性肺炎の予防等々の観点から極めて重要になってくるわけでございます。
このため、例えば昨年の熊本地震におきましては、厚生労働省より日本歯科医師会に対して歯科医師等の派遣を要請をして、被災地の歯科医師会と連携をしていただいて派遣調整が行われるなど、避難所における口腔ケアが広く実施をしていただきました。私も、現場で実際にケアをされている歯科医師の先生方の活動をつぶさに拝見をさせていただきました。
今後とも、関係団体と連携をしっかりと常日頃から図っておいて、避難所における被災者の口腔内の環境が適切に管理ができるように努めてまいりたいと思っております。

○里見隆治君 大臣今おっしゃったとおり、まさにこの大災害、いつ来るか分かりません。その意味で、常に体制が整備されていると、そういった状況をつくっていただきますようにお願いをいたします。
さらに、もう六年経過をいたしましたが、東日本大震災におきまして、ここでも歯科医師の皆さん、また関係者の皆さん、身元確認という点でこの歯科情報が大変有効であった、その点で御貢献をいただいたということは記憶に新しいところでございます。歯科医が亡くなった方のレントゲンや歯型、また歯科治療痕などから身元確認をされたことについて大変評価をされております。公的にどのようにサポートをされていかれることになるでしょうか。
津波による歯科医療機関の被災により情報の収集が困難であったという点と、歯科診療情報の統一化が図られていないというために情報の照合に相当な手間と時間を要したというふうに伺っております。その後、歯科診療情報の標準データの保存、また標準化を目的として、平成二十五年度から歯科診療情報の標準化事業が開始されたと伺っております。この事業の概要と、そして現在の進捗状況について厚労省から御説明をお願いいたします。

○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、東日本大震災におきましては、津波等の影響によって身元確認作業が非常に長期化いたしましたため、人相や指掌紋によって身元確認を行うことが非常に難しいという中で、物理的、化学的な影響に強い歯科所見による身元確認というものは、DNA検査の約七倍確認が可能であったということから、その有効性が高いことが示されたところでございます。
先生御指摘のように、歯科医療機関が保有する歯科診療情報の形式が統一されていないことから照合が速やかに行えていなかったという問題がございましたことから、平成二十五年度から、歯科の治療歴や歯の状態などの情報の統一化を行う歯科診療情報の標準化に関する実証事業を開始いたしまして、昨年度末におきまして、日本歯科医師会や民間企業等の協力の下に、レセプトコンピューターに表示をする歯の治療歴でございますとか歯の状態などの情報の形式を統一化するための口腔診査情報コード仕様というものを完成させたところでございます。
今後、歯科医療機関のレセプトコンピューターを開発する民間企業に対しまして口腔診査情報コード仕様を提供した上で、レセプトコンピューターを改修し身元確認に活用できるかどうかという検証を進めていくこととしているところでございます。

○里見隆治君 こうした日本が高齢化をしている中、また災害時における歯科医師の役割、大変重要でございます。政府としても、しっかりとこうした歯科医師の役割、また歯科衛生士の役割、これを支援いただくことをお願いをしまして、私からの質問を終わります。
ありがとうございました。

(参議院HP)
# by kura0412 | 2017-05-18 17:54 | 政治 | Comments(0)

歯科健診も含む健診等実施率による加算・減算を議論

健診等実施率による加算・減算を議論
厚労省案、最高で10%増減も

厚生労働省は4月24日、「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」を開き、保険者インセンティブについての制度の見直し案を提示した。予防・健康づくりの観点から保険者に特定健診・保健指導の実施率を上げるよう促すため、健保組合・共済組合に関して実施率の低い保険者へ後期高齢者支援金の加算率(ペナルティ)を段階的に引き上げ、実施率の他、特定保健指導の対象者割合の減少幅など、複数の指標の総合評価が高い保険者に対しては減算率(インセンティブ)を引き上げる案だ。

最高10%の加算・減算を可能にする制度案で、構成員はおおむね了承したが、大きなインセンティブとなるため、財源を安定して確保できる仕組みや、財政や人的余裕がないために実施率が上がらない健保組合への支援の必要性など、細かな点で意見が出された。
国保・被用者保険の全保険者を対象とした現行制度では、保健指導の実施率が0.1%未満の保険者に対して0.23%を加算。2015年度では132保険者が対象となって7400万円が加算された。これを原資に実施率が相対的に高い保険者に減算を行い(2015年度は減算率0.048%)、161保険者が対象となった。2008年度に特定健診・保健指導の実施が保険者に義務づけられて以降、実施率は少しずつ上昇し、同年に特定健診38.9%(受診者2019万人)と保健指導7.7%(終了者31万人)だったが、2014年度にはそれぞれ48.6%(2616万人)、17.8%(78万人)となっているが、第3期特定健康診査等実施計画期間(2018~2023年度)で掲げられた全国目標の特定健診70%以上、保健指導45%以上には遠く及ばない。このため、後期高齢者支援金の加算の対象範囲を広げ、加算率を見直すことで、実施率の低い保険者の取り組みを促す狙いがある。

加算額4億円と試算
見直し案では、健保組合と共済組合を対象に、特定健診実施率が第3期目標(単一健保と私学除く共済組合90%以上、総合健保・私学共済85%以上)の2分の1のそれぞれ45%、42.5%に満たない場合、加算率を2018年度から1年ごとに1%、2%、5%と段階的に引き上げる。また、単一健保と私学除く共済組合で2分の1以上57.5%未満(目標の半分の45%と、全国目標の70%の中間値として設定)、共済組合で42.5%以上50%未満の場合は、2018年度は加算なし、2019年度0.5%、2020年度1%に引き上げる。
特定保健指導については実施率の違いでより細かく分けて加算し、最も低い0.1%未満の保険者には2018年度から1年ごとに1%、2%、5%と引き上げる。特定健診と保健指導の実施率がともに低い保険者の場合は、併せて最高で10%加算されることになる。ただし、実施率が加算対象に該当しても、ある程度の実施率があり、特定健診・保健指導以外の取り組みが一定程度行われている場合には加算を適用しない仕組みも設ける。全体の加算額は約4億円と試算している。

減算方法の見直しについては検討中だが、実施率だけでなく、がん検診、歯科検診、後発品の使用促進や、実施率の上昇幅といった成果を評価するなど複数の指標(ただし、特定健診・保健指導は法定義務のため、実施率の評価のウェイトは重くする)で総合評価して、その配点を積み上げて段階的に減算する方針。合計点数に応じて減算率を10~5%、5~3%、3~1%の3区分とする。 この方法については、健康保険組合連合会副会長の白川修二氏が、大規模な健保組合では減算額が巨額になると指摘。「最大級の健保では後期高齢者支援金を年300億円というところがあり、10%減算だと30億円。お金が足りなくなる。最大10%はいいが、下限は財源に応じて毎年決める方が現実的ではないか」と提案し、厚労省の事務局はこの意見を検討項目に加えると回答した。

現行制度では加算・減算の対象とされていない協会けんぽに関しても、新たなインセンティブ制度が導入される方向で、今年度は保険料率への反映を行わない形で試行実施する。支部ごとに特定健診・特定保健指導の実施率や要治療者の医療機関受審割合、後発医薬品の使用割合などの評価指標に基づいて実績を評価し、全支部にランキングを付け、上位過半数に該当した支部に段階的な保険料率の引き下げを行う。2018年度から本格実施し、2020年度の都道府県単位の保険料率からインセンティブ制度の結果を反映することを目指す。

(m3.com)
# by kura0412 | 2017-05-16 10:27 | Comments(0)

歯科は再生医療のフロントランナーになり得る

再生医療、臨床現場で開業医はどう取り組む?
幹細胞研究の専門家らが方向性提示

開業医が日常の臨床の中で再生医療をどう取り扱っていけばいいのか―。日本再生医療学会(澤芳樹理事長)のシンポジウムが14日、東大伊藤国際学術研究センターであり、乳歯歯髄幹細胞研究の第一人者の上田実・名古屋大名誉教授らが骨再生などの医療技術の現状と方向性、医療者の教育・支援体制構築の重要性を訴えた。

ES細胞(胚性幹細胞)などを用いる再生医療をめぐっては、研究の進展に伴い、臨床現場への導入が進んでいる。特に歯科の領域では多血小板血漿(PRP)による再生医療が成果を上げており、再生医療を提供する医療機関が増えている。ただ、国に必要な届け出をしないまま再生医療を行うケースも出てきており、医療者への教育や補償制度の拡充が求められている。
こうした現状を踏まえ、今回のシンポジウムでは、最新の臨床研究・医療技術だけでなく、患者の安全・安心を確保するために必要な取り組みや開業医らの教育、自由診療に対応した保険などをテーマに取り上げた。

歯科領域における研究や療法に関しては、上田名誉教授が幹細胞の培養上清の研究・活用事例を紹介。培養上清による歯骨再生の症例が積み上がってきたことなどに触れ、「歯科は再生医療のフロントランナーになり得る」とした。
吉江弘正・新潟大大学院医歯学総合研究科教授は、歯周組織の再生療法について、先進医療として取り扱われたり、細胞シートが使われたりしている現状を説明した。
また、春日井昇平・東京医科歯科大教授は、医薬品や医療機器の承認が欧米より遅れるドラッグラグ・デバイスラグを取り上げ、日本国内では患者にとってベストな治療を行えないとし、承認の仕組みを改善することが急務とした。
病院やクリニックに再生医療を普及させる取り組みについては、井上肇・聖マリアンナ医科大特任教授が解説。同大で培ってきた再生医療技術を普及させるために「細胞応用技術研究所」を設立したことに触れ、申請の手続きなどが煩雑な再生医療の業務を外部にアウトソーシングすることを選択肢の一つとして挙げた。

再生医療に関わる医療者の教育に関しては、大阪大医学部附属病院未来医療センターの江副幸子・臨床開発部門・製剤・CPC部主任が、「一部で不法な行為をされている方がいるだけで、再生医療そのものが実際に止まってしまうことがある」と指摘。危険性のある治療が行われない環境を作るためには、しっかりと現場の情報を把握した上で、医療者への教育に当たる必要があるとした。
自由診療で行われる再生医療を支援する体制の拡充も急務だ。古川和親・日本再生医療学会幹事は、再生医療の臨床研究については賠償などに備えた保険がある一方、自由診療は保険の対象外となっていることを指摘。今年7月から始まる「再生医療サポート保険(自由診療)」が、従来の医師賠償保険と異なり、再生医療安全確保法で義務付けられていない患者への補償にも対応していることを取り上げ、患者の安心・安全を確保する観点からも、このような支援体制を整える必要性を訴えた。

(キャリアブレイン)
# by kura0412 | 2017-05-16 10:21 | 歯科 | Comments(0)

絶対安全はありません

サイバー被害150カ国20万件以上 マイクロソフトが修正ソフト

世界で猛威を振るっているサイバー攻撃で、欧州警察機関(ユーロポール)のウェインライト長官は14日、英民放ITVに対し、被害が少なくとも150カ国で20万件以上に上ると述べた。日本の警察庁も同日、国内で2件を確認したと明らかにした。米マイクロソフト(MS)は基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の欠陥を突く攻撃であることから、サポート終了後のOSも修正対象にすることにした。

感染が広がっているのは「ランサム(身代金)ウエア」と呼ばれる。メールの開封などを通じて感染させたコンピューターの中の書類、動画、データベースなど幅広い種類のファイルに暗号でカギをかけ、解除と引き換えに身代金を要求する。1台が感染するとネットワークを通じて別の端末へと感染が広がる。
ウェインライト氏は、被害の世界的な広がり具合を「前例がない」と指摘。医療機関などのヘルスケアセクターは患者のデータなどの機密情報を扱うにもかかわらず、「多くの国で攻撃されやすい」といい、対応が不十分だったことが英国の国民保健サービス(NHS)での被害拡大につながったとみている。
半面、金融機関で目立った被害が出ておらず、過去の経験をもとに対応を進めてきたことが奏功したとの考えを示した。
一方、MSは「XP」「8」「ウィンドウズサーバー2003」などサポート終了済みのOS向けに「セキュリティーパッチ」と呼ばれる欠陥修正ソフトを公開した。サポート対象のOSは3月に修正ソフトを公開済み。通常、サポート終了後はソフトウエア更新は受けられないが、古いOSのパソコンが被害拡大の一因となったのを受け「潜在的な影響を踏まえた措置」を講じた。

(日経新聞)


「PC全滅、何もできない」英医療機関が大混乱

12日に起きた「ランサム(身代金)ウェア」によるサイバー攻撃で、被害は全世界に拡大した。
最も深刻な被害を受けた英国の医療機関は大混乱。病院などのコンピューターが次々と使えなくなった。医療現場の様子はツイッターなどで生々しく伝えられた。専門家は「過去最大規模のサイバー攻撃だ」と警戒を呼びかけている。
「事務室のパソコンが、一台また一台と全てダウンした」「パソコンが全く応答せず、何もできない。患者が気の毒だ」「処方箋が出せない!」。12日午後1時半(日本時間同日午後9時半)ごろから、英国の病院や診療所、医療関係事務所などで、パソコンが次々とウイルスに感染。現場の医師や医療スタッフがツイッターで現場の混乱を発信した。

(m3.com)




ネット社会是絶対安全はありません。利便性を追求するだけではなく、安全の担保も確保することを忘れてはなりません。
# by kura0412 | 2017-05-15 08:46 | 医療全般 | Comments(0)

肺炎、終末期は緩和ケアも…新たな指針「治療中止も選択肢」

肺炎を繰り返して衰弱した高齢者や肺炎を併発した終末期のがん患者などについて、日本呼吸器学会は、今月改訂する成人肺炎診療ガイドライン(指針)で、抗菌薬の使用などの積極的な治療を控え、苦しみを和らげるケアへ移行することも選択肢とする。肺炎は日本人の死因の3位で影響は大きそうだ。

国の統計では、2015年に肺炎で亡くなった人は12万人。その97%が65歳以上の高齢者だ。
同学会の新たな指針では、患者が治療でわずかに延命できるとしても、苦痛などで充実した時間を過ごせないと複数の医師が判断した場合、人工呼吸器や抗菌薬などによる治療以外に、緩和ケアも選択肢として患者に示す。意思が確認できない場合は、家族が推定する意思を尊重し、医療チームで方針を決める。
診療指針作成委員会委員長の長崎大学副学長、河野茂さんによると、のみ込む力が弱り、気道に細菌が入って起こる高齢者の 誤嚥ごえん 性肺炎は、抗菌薬の投与で一時的に良くなっても再発しやすい。高熱と息苦しさを繰り返し、寝たきりになることも多いという。そこで「本人が何を望んでいるかを尊重し、治療を控えて苦しみを取り除くケアを優先することも選択肢として加えた」と説明する。

国立長寿医療研究センター病院(愛知県大府市)の終末期ケアチームの部屋に昨冬、医師や看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、栄養士らが集まった。高齢者総合診療科医師の川嶋修司さんが、誤嚥性肺炎で入院中の80歳代の男性について「抗菌薬治療の差し控えを検討するとともに、人工栄養の補給などは行わず、苦しみをとる緩和ケアに移行します」と報告した。男性は過去に脳 梗塞こうそく を発症し、認知症もあり、寝たきりで介助が欠かせない。
川嶋さんは、治療効果が期待できず、過度な治療が男性の苦痛を長引かせてしまうことを家族に説明し、治療の差し控えの同意を得ていた。終末期ケアチーム医師の西川満則さんも「判断に至った過程は妥当」と了承した。同病院では、緩和ケアへ移行する際、医師の独断に陥らないように、終末期ケアに通じるスタッフが手続きを確認する。
指針改訂を西川さんは「医者には『治さなければ』というDNAが刻まれている。治療が患者本人のためにならず、やめ時でも 躊躇ちゅうちょ する場合、後押しになる」と評価する。一方、川嶋さんは「治療を差し控える場合は、本人や家族の同意を得たうえ、複数の専門家で検討する必要がある」と手続きの大切さを強調する。

「中止」手続き 患者の決定尊重
肺炎患者への積極的な治療の差し控えという選択肢は、治療中止などを決める手順を示した厚生労働省の指針を踏まえたものだ。
厚労省の指針は、富山県の病院で医師が入院患者の人工呼吸器を外して死なせたとして書類送検された問題を受けて、2007年にまとめられた。治療の中止などを決める際の手続きとして、〈1〉医療従事者が患者に情報提供と話し合いを行い、本人の決定を尊重する〈2〉本人の意思が不明ならば家族が推定し、できなければ患者に何が最善かを医療従事者と家族が話し合う〈3〉複数の医療従事者で判断する――などを示した。

口から食べられなくなった高齢者への人工的な水分や栄養の補給法について、日本老年医学会が12年に発表した指針でも同様の手続きが盛り込まれている。
老年医学会の指針作成に携わった東京大学特任教授の会田薫子さん(死生学)は「成人肺炎の指針は、安らかな最期を迎えるための医療のあり方を医療関係者や市民が考え直すきっかけになる」としつつ、「積極的な治療が適さない肺炎があるという丁寧な説明も求められる」と指摘する。 

(読売新聞)
# by kura0412 | 2017-04-26 09:48 | 嚥下摂食 | Comments(0)

抗菌薬適正使用実践へ手引き - 医薬系8学会が策定

抗菌薬適正使用実践へ手引き - 医薬系8学会が策定

薬剤師などの行動内容示す
日本化学療法学会、日本感染症学会、日本薬学会、日本医療薬学会など医学・薬学系8学会は、院内における感染症専門の医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師が抗菌薬適正使用支援プログラム(ASP)を実践するため、行動すべき内容をまとめたガイダンス案を公表した。医療現場の実情に合わせた適正使用支援の組織作りや効果的なプログラムを策定する基本戦略を示し、プロセスやアウトカムの評価指標も明記した。また、医療職に対する教育啓発が不要な抗菌薬の処方減につながると推奨。ASPのコアメンバーと位置づける薬剤師の卒前教育も独立した項目として盛り込んだ。意見募集の結果を踏まえ、最終的に確定する予定。
ガイダンスは、欧米で先行してきた抗菌薬適正使用支援(AS)の取り組みが日本でも急務と判断。医療現場に即して医師や薬剤師などの専門スタッフがどのようにASを実践すべきか行動内容をまとめたもの。ASの組織づくりについては、効果的なプログラム運用のため、感染制御部門に感染制御チーム(ICT)とは別に抗菌薬適正使用支援チーム(AST)を組織する必要があるとし、感染症の専門知識を持つ医師、薬剤師を中心に構成されることが望ましいとした。日本では人的資源が十分でないため、ICTとASTのスタッフは兼務可能としている。
これらチームで効果的なASを実践するため、医療機関の実情に応じたプログラムを作ることを推奨し、基本戦略となる介入、抗菌薬使用の最適化、微生物検査診断の利用、ASの評価測定、教育・啓発など各項目について具体的な対応を検討する方向性を示した。
抗菌薬の適正使用を推進するためには、適切な介入が求められるとし、有効な介入手段として欧米で推奨されている「感染症治療の早期モニタリングとフィードバック」「抗菌薬使用の事前承認」の2項目について、ASPで欠かせない戦略として日本でも全ての施設で検討すべきとした。

抗菌薬使用の事前承認は、感染症専門の医師や薬剤師の「許可制」とするものだが、日本では専門医や専門薬剤師が不足し、プロトコルに基づくPBPMが普及しつつあるものの、薬剤師の処方権が制限されているため許可制導入は困難と指摘。そこで、特定の抗菌薬処方と同時にASTが把握し、適正使用に早期介入できるような仕組みを構築するなど、日本の現状に合った工夫が必要とした。
抗菌薬使用の最適化に当たっては、対象患者を把握したら適切な微生物検査がオーダーされているか、第一選択薬が適切か判断する必要があるとした。治療開始後は、効果と共に、用法・用量、治療期間が適切かモニタリングし、必要に応じ主治医にアドバイスを実施することを提示。そのためには、薬剤師主導の臨床薬理学的アプローチによる抗菌薬使用の最適化を支援する仕組みが必要とした。
また、プログラムの効果については自己評価し、改善に役立てることを提言。ASのプロセスとアウトカムの両方を検証し、プロセスについては抗菌薬使用状況やTDM実施率など、介入内容を直接反映する指標を用い、アウトカムについては死亡率や入院期間、治癒率、再発率、耐性菌発生率など、臨床的改善と微生物学的改善を反映する指標を用いるとした。
教育・啓発活動については、処方医や医療職への教育・啓発が不要な抗菌薬の処方減につながると推奨。さらに、薬剤師の卒前教育にも言及。ASPのコアメンバーと位置づけられる臨床薬剤師に対し、多職種への教育に重要な役割を担っていると指摘。薬学教育において、抗菌薬を適正に使用する上で欠かせない原則について設定した教育カリキュラムの充実を図ることが必要とした。

(薬事日報)




歯科はこれに追随なのでしょうか。
# by kura0412 | 2017-04-25 10:21 | 医療全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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