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「3者会談」は最大の障害!?、老獪な輿石幹事長に追い詰められる野田首相
5月22日午前、民主党の輿石東幹事長は、野田佳彦首相の指示により小沢一郎元代表と会談。その結果、来週にも野田・小沢会談が実現することになった。この会談には輿石幹事長も加わるという。 要点は、(1)「来週にも」と、輿石氏を含めた(2)3者会談だというところにある。 輿石氏の会談参加で袋小路に入った「小沢切り」の道 会談を要請した野田首相が日時を指示するわけにはいかない。「来週にも」とは来週以降であり、来週中ということでもない。 ただ、はっきりしていることは、会談が早くても1週間後ということ。いずれにしろ、会談日程は小沢氏の都合が優先される。それに会談の先送りも首相に反対できなくなった。 また、会談が3者会談となった政治的意味は実に大きい。 これによって、「幹事長一任」という決着や「再会談」や「再々会談」の可能性が出てきた。 2人だけの会談なら、現状では両者に妥協の余地がなく、決裂必至の見通しだが、中に入った輿石氏が、「私に任せてくれないか」、あるいは「もう一度会って私の提案を議論してくれないか」と言えば、2人はそれを断ることができないだろう。特に小沢氏が直ちに同調すれば首相も従わざるを得ない。 両者と等距離に立ち、政局の鍵を握っている輿石氏の提案にどちらか一方が背を向けると、バランスが一瞬にして崩れてしまい、輿石氏は同調者と一体となる。 会談が3者会談となって、野田首相の目論見は大きくはずれたのではないか。 2人だけであって「消費税増税に賛成して下さい」と首相がお願いし、「それはできない」と小沢氏が答えれば、「小沢切り」の儀式は成立し、自民党への協力要請を公然と始めることが可能になる。 しかし、輿石氏の参加でそれがすこぶる困難になってしまった。 輿石氏が最優先に考えているのは「党の結束」であり、「解散阻止」だと言われる。そのためには消費税増税法案の採決先送りが今現在の最大関心事だ。明らかに小沢氏の側の主張と通じ合うところが多い。どうやら首相は、輿石氏の老獪な政治手法によって袋小路に入ったように見える。展望は一段と暗くなった。 万が一、小沢氏が全面的に野田首相に協力することになっても、自民党の協力がなければ参議院で消費税増税法案は否決される。 小沢氏を含めて結束した民主党政権に自民党が協力するはずがない。そんなことは首相も先刻承知のことだろう。それどころか、たとえ小沢氏が同調しても、相当数の民主党議員は反対に回るし、自民党も同じだろう。 野田首相は、初参加したG8の経済協議の場で、「消費税増税法案をぜひ今国会で成立させたい」旨あらためて宣言した。 あえて踏み込んだ発言をすることによって「消費税増税は国際公約」であることを国内向けに示し、民主党内や野党、そして世論を制約することを意図したのだろう。 結局、このような政略的な手法が裏目に出て、首相を窮地に立たせたのである。 アリバイづくりとも言われる首相の小沢氏への会談要請が、逆に致命傷となりかねない雲行きだ。 【田中秀征・政権ウオッチ】 もしこの予測通りとなるならば、野田首相の次の選択は輿石幹事長の静止を振り払い、自民党抱きつき作戦を決行するかもしれません。 首相、小沢氏 来週にも会談 攻防天王山 軍配は
消費税増税関連法案に「政治生命を懸ける」と明言する野田佳彦首相が、倒閣も辞さない構えで法案に反対する民主党の小沢一郎元代表と来週にも会談することが22日決まった。 この場で小沢氏の協力を取り付けることができれば挙党態勢を確立できるが、決裂すれば党分裂は秒読み段階に突入する。政権の命運を握る天王山といえる会談に向け、首相に秘策はあるのか。 22日昼前、小沢氏はマフラーにマスク姿で国会に現れた。政権交代直後、自らが陣取った2階の院内幹事長室に入る直前、マスクを外し、平身低頭で出迎える輿石東幹事長を見るとやや表情を緩めた。 輿石氏「首相と会ってもらえませんか…」 小沢氏「微熱が続いているんですが、医者は『特に悪くない』と言って処方してくれなくて。週末は沖縄に行くんですよ…」 会談は約30分間。小沢氏は要請になかなか応えようとしなかったが、受諾する意思だけは確認できた。ホッと胸をなで下ろした輿石氏は参院常任役員会で「会談を受諾してくれた。今週は難しいので来週で調整したい」と報告した。 だが、会談日時を確定できなかったことは首相にとって大きな痛手となるに違いない。 そもそも首相が「一兵卒」の小沢氏に日程で振り回されること自体が奇妙な話だが、会うか会わないかを交渉カードにして相手を揺さぶり、会談を自らのペースに持ち込むのが小沢氏の常套(じょうとう)手段だ。国会審議や外交日程に追われる首相は次第に心理的に追い込まれることになる。 しかも会談には輿石氏も同席する。 党内融和を最優先で考える輿石氏にとって消費税法案は二の次だ。小沢氏の肩を持ち、消費税法案の次期国会への先送りを促す可能性もある。秋の党代表選や解散時期、人事などで小沢氏に何らかの言質を与えてしまえば、これも弱みとなり、今後揺さぶられる可能性もある。 「まさか首相は手ぶらで小沢さんと会うつもりじゃないだろうな…」。小沢氏側近はこううそぶいた。会談の“お土産”をめぐり、首相周辺と小沢氏周辺で水面下の駆け引きはすでに始まっている。 ただ、首相に勝機がないわけではない。 小沢氏を支持する勢力は100人を超えるが、多くは衆院当選1回生で選挙基盤は弱い。消費税法案の採決で造反し、除籍処分を受ければ次の衆院選で大半は落選する。首相の解散権行使をもっとも恐れているのは実は小沢氏なのだ。 しかも衆参ねじれ下で、小沢氏の協力を取り付けたところで自民党の協力がなければ消費税法案は成立しない。その自民党が協力の条件に掲げるのは小沢氏との決別だ。会談決裂を機に「小沢切り」を断行し、併せて参院で問責決議を受けた田中直紀防衛相らを交代させれば、自民党に協力を拒む理由がなくなる。 野田首相の在職日数は、22日で264日となり、師と仰ぐ細川護煕元首相(263日)を超えた。細川氏が成し遂げた政治改革以上の成果を残せるか。首相の覚悟と胆力が試されている。 【産経新聞】 問責された2大臣の進退、国会会期延長の前に、野田・小沢会談の行方が政局に大きく影響を及ぼすかもしれません。 <一体改革>審議遅れ残り1カ月…25日以降日程も固まらず
消費増税法案など一体改革関連7法案は21日、衆院特別委員会でようやく与野党論戦が始まった。3月末の法案提出からすでに50日余りが経過し、6月21日の国会会期末まで1カ月。最重要法案の審議がここまで遅れるのは異例だ。25日以降の審議日程も固まっておらず、法案の行方は全く見通せない。 消費増税法案などの審議の遅れは、輿石東幹事長ら民主党執行部が、党内最大勢力を率いる小沢一郎元代表の政治資金規正法違反事件の行方を見極めるため、引き延ばしに出たことが背景にある。 民主党は当初、4月26日の審議入りを想定。安住淳財務相は4月中旬の報道各社のインタビューで「コンセンサスを作る環境は整っている」と期待感を示していたが、同月20日に前田武志国土交通相ら2閣僚の問責が可決され、5月8日までずれ込んだ。自民党が2閣僚の問責可決後、審議拒否戦術を取ったことが、輿石氏らの先送り路線に大義名分を与える結果となった。 一方、元代表には4月26日、1審で無罪判決が下ったが、今月9日には控訴が決定。民主党は輿石氏主導で審議入り当日の同月8日、元代表の党員資格停止処分の解除を決定した。 増税反対の元代表の離反を防ぐのが輿石氏の最優先課題。 法案審議の前に元代表の処分解除に踏み切り、妥協の余地を残すのが輿石氏の先送りの狙いだったとみられる。 「会期末までちょうど1カ月で、土日を除くと20日余りしか審議時間がない。そういう中でも一体改革をきちんと仕上げたい」。輿石氏は21日の記者会見でこう語った。首相が政治生命をかける今国会成立には会期延長が不可欠な情勢だが「考えていない」と否定。これまで一貫して審議入りを引き延ばしてきただけに、輿石氏の真意は不明だ。 与野党はすでに特別委員会での24日までの審議に合意した。民主党は採決のめどを「100時間」としているが、25日以降の日程は固まっていない。民主党は当初、税制▽年金▽子ども・子育て--の3テーマごとに審議を進める方針だったが、自民党が「施策と、その財源となる税の話を切り離すことはできない」と反発。「年金・税」「子育て・税」などのテーマで2日前後の審議を繰り返す方向で協議している。 自民党幹部は「民主党は『年金をあきらめる』とは言えないだろう」と指摘。審議を通じ民主党の「財源論不在」をあぶり出し、マニフェスト施策の撤回を迫る方針だ。 【毎日新聞】 大幅な会期延長は必至です。 しかしいくら審議を続けても、どこかの時点で野田首相は決断を迫れれます。先ず、その最初の関門が問責決議された二人の大臣の進退です。 消費税政局・遠のいた?解散総選挙
文字通り「一寸先は闇」の政局だが、どうやら衆議院の解散・総選挙は遠のきそうな気配である。 さまざまな思惑が重層する複雑な状況だが、与党も野党も、いま総選挙をすれば、橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会などにみすみす漁夫の利を収めさせるだけだという厭戦(えんせん)気分が出始めている。来年夏の衆参ダブル選挙でいいという輿石東民主党幹事長の掲げたアドバルーンが現実味を帯びてきた。 輿石発言について「首相の解散権を侵すもの」という批判が民主党内部からも出ているが、あまりにもそれは皮相な見方にすぎる。 輿石発言をニュースで聞いたとき、思わず私はうなった。政局でこれほど深い意味のある発言をする政治家が現存している、それも民主党にいたことに驚いたのである。 この発言には二つの意味が込められていると思った。(1)小沢一郎氏と解散に怯(おび)えている小沢グループの若手議員に、選挙は年内にはありませんよとメッセージを送る(2)ただちに解散総選挙に追い込むという自民・公明の野党側に、話し合い解散の可能性を否定してみせた―のではないかと考えた。後日、輿石氏は党幹部に(1)を発言の真意として電話で伝えている。 輿石氏の基本的立場は党を分裂させないことにある。 その上で野田首相と小沢氏の間を取り持ち、首相が政治生命をかけるとしている消費税引き上げを実現させる、という姿勢だ。そのような芸当が可能かどうかはわからぬが、輿石氏が幹事長ポストにいることでかろうじて民主党は分裂の事態に至っていないのである。小沢裁判の控訴決定の前に輿石氏が小沢氏の「党員資格停止」の処分解除に強引に踏み切ったのも、小沢氏らを離反させないための配慮だ。 消費税法案に反対の姿勢を示している小沢氏だが、3カ月ほど前に私にこう語ったことがある。 「消費税を10%にしなければいけないと日本で最初に言ったのはぼくなんだよ」。この発言は小沢氏は何が何でも消費税反対というわけではないことを示唆しているように思う。消費税引き上げの前に、国民との約束、すなわち次の総選挙までは消費税増税はしないという約束を破ることについて何の説明もしていないのは、おかしい、ということなのだろう。だとすれば、妥協の余地はある。おそらく輿石幹事長は絹糸のように細い妥協の可能性を探っているのだ。 そのための「条件」として今年いっぱいは解散しないことを考えているのではないだろうか。解散権は首相にあるわけだから、輿石発言は、当然、野田首相と相談の上でのことだと考えるべきだ。 「控訴」で引き続き被告人という立場の小沢氏が取りうる選択の幅はそれほど広くない。「被告」の身で党を割ろうにも、それほどには同調者が見込めない。さりとて、大阪維新の会との連携も難しいとみられるからだ。橋下大阪市長が連携を模索する石原慎太郎東京都知事は、石原新党を立ち上げるつもりもなく、また橋下氏から維新の会の党首を打診されたが断ったといわれている。政策で一致しないところがあるほか、石原知事は小沢氏や竹中平蔵氏とつながりを持つ橋下氏に、この二人とは組めないと異を唱えたようだ。 民主党が党内固めのために年内解散を見送るようなら、自民党の谷垣執行部は戦略の見直しが迫られる。あくまで「解散・総選挙に追い込む」という基本戦略を変更していないからである。 自民党全体としては、いま総選挙になっても自民党が勝てるという保証は何もないし、ただ橋下勝利のお膳立てをしてやるだけではないかと考える向きが多い。300小選挙区のうちまだ候補者が決まっていない選挙区が数十あるといわれている。解散・総選挙に追い込むことができなければ、谷垣総裁の進退問題に発展する可能性が大きい。少なくとも9月の総裁公選で再選をめざすことは不可能になるだろう。 今後の問題点は二つ。 6月21日の通常国会閉幕時に野田内閣不信任決議案を自民党等野党が提出するかどうか。もう一つは参議院で問責決議が可決された田中直紀防衛相と前田武志国交相の2閣僚を更迭しないで審議を促進できるかどうかである。 野田、谷垣両氏が極秘会談までして可能性を探った話し合い解散はほとんどあり得ない状況になった。 野田政権が何もできないまま退陣に追い込まれるという事態も十分考えられるが、その場合は国際社会の日本を見る目は一段と厳しさを増すだろう。日銀の国債保有高が、流通している貨幣の総量を上回っているという日本の状況は、第2のギリシャになってもおかしくないことを意味しているのである。 【田勢康弘・愛しき日本】 輿石幹事長が1番に考えるのは党を割らないこと。しかし、野田首相がそれよりも消費税増税実現を優先して考えていると、政局の行くへは全く分からなくなります。 後期高齢者医療、当面は存続…民主見直し案判明
政府・民主党が今国会提出を目指す「後期高齢者医療制度見直し法案」(仮称)の全容が17日、明らかになった。 75歳以上を対象にした「後期高齢者医療制度」の制度名について、「後期」という単語を外して「高齢者医療制度」に改め、75歳以上のサラリーマン約33万人を現行制度から勤務先の健康保険に移すことが柱だ。 結果的に自民、公明両党の主張に配慮した内容となった。ただ、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革をめぐる与野党協議で自公両党が歩み寄るかどうかは不透明だ。 法案は、自公政権時代にスタートした現行制度の一部修正にとどまり、民主党が2009年の衆院選政権公約(マニフェスト)で掲げた「後期高齢者医療制度の廃止」は事実上の棚上げとなった。 法案では、後期高齢者医療制度の運営主体である市町村の負担を軽減するため、都道府県も新たに運営に加われるようにする。後期高齢者医療制度は当面、実質的に存続となる。 ただ、法施行から5年後をメドに、年齢区分を全廃し、高齢者も現役世代と同じ国民健康保険や被用者保険に加入するとしており、最終的には、制度を「解体」する方針を維持している。 【読売新聞】 マニフェスト違反どうこうよりも、果たしてこの制度を大きくイジル必要性があるのでしょうか。 制度そのものの問題よりも、足らない医療費全体のボリュウムにもっと視点を注ぐべきです。 内閣支持23%=民主9%、最低に
時事通信社が10~13日実施した5月の世論調査によると、野田内閣の支持率は発足後最低だった前月から1.6ポイント増加し、23.3%となった。不支持率は同0.7ポイント減の55.0%。 一方、民主党の支持率は同0.5ポイント減の9.0%に落ち込み、2009年の政権交代後、最低を記録した。小沢一郎元代表の党員資格停止処分解除を控訴前に決定したことなどが響いたとみられる。 政権への支持が広がらない状況に変わりはなく、野田佳彦首相が政治生命を懸ける消費増税関連法案の行方や、衆院解散時期をめぐる首相の判断に影響を与えそうだ。 調査は全国の成人男女2000人を対象に、個別面接方式で実施。有効回収率は65.8%。 【時事通信】 世論調査の調査方法で数値は変動しますが、どこの調査であっても支持率が上がる要素はありません。 この結果は野田首相が解散総選挙に討って出ることは難しい状況です。 「自助」を重視、自民が一体改革対案の骨子- 公費負担は限定的に
自民党の「社会保障制度に関する特命委員会」(野田毅委員長)は15日、社会保障改革の骨子をまとめた。 国民皆保険を守ることを基本にする一方、家族の助け合いなど「自助」による取り組みを重視する内容。 政府・与党は、財源確保のための消費税率引き上げを柱とする一体改革の関連法案を今通常国会に提出済み。自民党では、これへの対案を提出したい考えで、社会保障部分については、この骨子を基に法案化の作業に入る。小宮山洋子厚生労働相は同日の閣議後の記者会見で、対案が出れば政府・与党案の修正も視野に対応する考えを示した。 骨子では、自助や「自立」の重要性を強く打ち出し、これに「共助」「公助」の順に政策を組み合わせる方向性を示した。現役世代の税や保険料の負担を抑えるためで、公費負担は社会保険料で給付をカバーし切れない場合などに限定するとしている。 野田委員長は15日の会合の席上、社会保障給付の効率化も議論すべきだとの考えを示した。 骨子によると、医療では、健康の維持・増進や病気の予防など自主的な取り組みを推進。一方で、医師をはじめとする人材や医療資源を有効活用し、必要な医療を確保する。介護に関しては、需要の増大に対応するには「財源の確保が不可避」と指摘。ただ、一層の保険料負担を求めることには限界があるため、▽対象の見直しなどによる介護サービスの効率化・重点化▽公費負担の引き上げ-などを課題に挙げた。 これらの方向性に沿って具体的な施策を講じるため、骨子では「社会保障制度改革国民会議」(仮称)の創設も掲げた。 【キャリアブレイン】 果たしてこの骨子案を基にどんな具体的な対案が産まれるのでしょうか。 「現職議員の受け入れもある」--橋下徹の妙手に浮き足立つ民主党「離党予備軍」
地域政党・大阪維新の会代表の大阪市長・橋下徹が衆院選間近になってこの手をフルに使ったら、既成政党、とりわけ民主党から離党者が続出するのではないか。橋下は4月11日の定例記者会見でこう語った。 「(政党を)辞めた国会議員をどうするかは、政治判断だ。(維新が)有権者に愛想を尽かされることもあるが、ちゃんとした人物や経歴であれば、賛同を得られる場合もある」 既成政党と一線を画す、これまでの姿勢を一転させ、人によっては受け入れるというのである。 これによって、維新の弱点とされてきた法律上の政党要件(所属国会議員5人以上など)を満たす可能性が生まれるほか、候補者不足を一気に補うことができるようになるかもしれない。 地域に根を生やしていない民主党議員 新自由クラブが1976年6月に、日本新党が92年5月に、それぞれ結党した直後の国政選挙でブームとなりながらも、当時の第1党だった自民党には遠く及ばなかった。これは、全国にくまなく候補者を擁立することができなかったのも一因だった。 ブームになっても、その受け皿となる候補者がそろわなければ議席には結びつかない。全国で有力な候補者を立てる選挙態勢があるのは民主、自民両党だけだ。 だから、今年2月「次期衆院選に300人擁立、獲得目標は200議席」という報道があっても、それは無理だろうと思われた。また、維新政治塾に約400人の定数枠を大幅に上回る3326人の応募があっても、民主、自民両党の選挙関係者は「公募でそんなに優れた人材は集まらない。公募には『1割の法則』というのがあって、応募者の1割しか使いものにならない」と、高をくくっていた。 しかし、既成政党からの離党者も受け入れるとなると、局面は大きく変わる。とりわけ、五月雨的に離党者が出ている民主党では「離党予備軍」はまだまだいる。それは、小沢系議員だけではない。 「民主党という“破れ傘”で選挙を戦うよりも、新党で戦った方がはるかに戦いやすい。別に、民主党への愛着はありませんから」 こう割り切る民主党議員は少なくない。 民主、自民両党の体質の違いは、自民党が地域に根を生やした保守勢力に下支えされているのに対して、民主党には組合ぐらいしかないことだ。 かつ、議員同士が助け合う、先輩議員が後輩の面倒を見るという政党内の人間関係が、民主党は自民党より希薄だ。だから、逆風にさらされると、脱出して新天地を探そうという動きが起きやすい。 もちろん、自民党でも従来に比べ地域、議員同士の結びつきは弱まり、特に関西の候補者には維新が巻き起こした風に動かされる人もいる。しかし、維新の影響を受けやすいという点では、民主党の方が切実だ。 期待感は坂道を転がる雪だるまのように膨らむ 関西ブロックの小選挙区選出で、選挙運動もまじめに行っている民主党若手はこう言う。 「今年初め、自分で世論調査を実施した。維新の候補者が決まっていないのに、維新の候補者が出馬したら、という条件で調査したら圧倒的に負けていた。私の選挙対策は維新の候補者が出ないようにする、その一点だ」 また、ベテラン議員でも「もし、維新が出馬したら吹き飛ばされてしまう」と嘆く。維新候補出馬による落選への恐怖心が衆院選を先送りしたいという心理となっている。 だが、先送りしたら、状況が改善するのだろうか?ある選対関係者はこう言う。 「維新への期待感は坂道を転げ落ちる雪だるまのように膨れあがっていくのではないか。橋下はいろいろ問題があっても、実に良いタイミング、たとえば原発の再稼働、消費増税などで強いメッセージを発信して耳目を集めている。これが続いて、来年になったらどうなるのか。今なら50議席でも、100議席を超えるかもしれない」 維新への期待感が膨らむ原因をつくっているのは自分たち自身であることに、民主党議員の多くは気付いていない。気付いていても、行動を起こさない。 この段になっても、首相・野田佳彦や党執行部は参院で問責決議を受けた防衛相・田中直紀、国土交通相・前田武志のクビを切らずに済ませ、元代表・小沢一郎の処分は控訴前に解く。その結果、野党の強い反発を招き、消費増税法案の成立は難しくなるばかりだ。 こんなことを続けていたら、いざ、選挙となった時、維新に逃げ出す議員が続出するのではないか。 【田崎史郎・ニュースの深層】 離党して新党へ所属政党を変えることは可能です。 もし、これを橋下大阪市長に仕掛けられたら、民主党の候補、特に現職議員は一気に雪崩をうって維新の会へ移るかもしれません。 次期衆院選「来年夏にダブル選でいい」…輿石氏
民主党の輿石幹事長は11日、国会内で開かれた党内の旧社会党系グループ議員らの会合で、次期衆院選について、「任期はあと1年半ある。来年7月に参院選があるから、ダブル選挙(衆参同日選)でいい」と述べ、来年8月の任期満了近くまで衆院を解散する必要はないとの認識を示した。 輿石氏は早期の衆院解散に否定的な考えを示していた。 消費税率引き上げ関連法案の採決などを契機とした解散を強く警戒している小沢一郎元代表グループなど党内への配慮を示すと同時に、同法案への協力条件に早期解散を求めている自民党をけん制する狙いもあるとみられる。 輿石氏の発言に対し、樽床伸二幹事長代行は「非常に見識のあるダブル選挙論ではないか」と賛同したが、藤村官房長官は記者会見で、「解散権は首相にあるので、その時期や何かを共有するような案件ではない」と不快感を示した。 【読売新聞】 ギリギリまで解散を引き延ばしたい党執行部と、解散を利して法案成立を目指す官邸サイドのニアンスの違いが浮き彫りになってきました。 消費税増税法案 衆院本会議で審議入り
野田首相がその成立に「政治生命をかける」としている「社会保障と税の一体改革」の柱である消費税増税法案が11日、衆議院本会議で審議入りした。 自民党・野田毅議員「我々はそれだけ人生をかけて、政治生命をかけて、やってきているんです。従って、我々は税制改革の足を引っ張る気持ちは全くない。むしろ推進勢力であります。我々は、前に進めたい気持ちはあふれるほどあるにもかかわらず、進められないハードルがあって、すんなり進むには、残念ながら違和感は拭えません」 野田首相「民主党と自民党の前には、大河が横たわっているように見えますが、国民は、橋をかけ、双方が歩み寄って胸襟を開いて話し合い、握手することを求めております。我々が改革の大義を同じくする限り、渡るべき川は広くなく、深いものではありません。必ず乗り越えられると確信しております。必ず一致点を見いだしてまいりたいと存じます」 また、野田議員が「民主党・小沢元代表に消費税増税法案への賛成を取りつけているのか」とただしたのに対し、野田首相は「党議拘束は党所属議員である限り全員にかかっており、全党が一致結束して対応することを確信している」と述べた。 消費税増税法案は、野田首相が今国会での成立に「政治生命をかける」としているが、小沢氏のグループを中心に民主党内にも反対論が根強くあり、法案の成立は見通せていない。 安住財務相は11日、閣議の後の記者会見で「これまでの党内議論の経緯・経過、閣議決定等での決定をふまえれば、そうした反対を実際の行動で示す人は、私はいないと確信している」とけん制したが、現段階では、小沢氏は反対し続けるとの見方が有力となっている。 小沢氏を支持する議員は11日も、司法制度への批判を強めている。 小沢氏に近く、弁護士資格を持つ民主党・辻恵衆議院議員は「今回の控訴については、指定弁護士の責任は大きい」などと述べ、今後、議員立法での法律改正を目指すという。 民主党内では、野田首相と小沢氏の直接会談で事態の打開を模索する動きもあるが、小沢氏に近い議員は「こちらは絶対に折れない」と話しており、歩み寄りの気配はない。 【日テレNEWS24】 野田首相は法案通すために必要な野党の協力と、それを阻止に動く党内勢力との板挟みに入って、どんな判断を下すのでしょうか。 小沢氏もう終わり…民主内に反消費増税封じ期待
民主党の小沢一郎元代表の無罪判決について検察官役の指定弁護士が控訴したことは、「消費税国会」の与野党攻防の行方にも影響を与えそうだ。 野田首相は、小沢グループの「造反」の動きが鈍ることに期待して、消費税率引き上げ関連法案の成立に向けて、野党との修正協議に力点を移す考えだ。 「指定弁護士が手続きを経て行ったことだ。(政権運営への)影響はない」 輿石幹事長は9日夕、野田首相も出席した政府・民主三役会議の終了後、記者団にこう強調した。 前原政調会長によると、同会議では、消費増税法案を含む一体改革関連法案が8日、衆院本会議で審議入りしたことを受け、「首相が政治生命をかけると言っているテーマであり、日本にとっても特に大事な法案であるので、政府・民主が連携を取り合って、しっかり対応していこうという腹合わせをした」という。 政府・与党は、16日から衆院社会保障・税一体改革特別委員会に舞台を移し、連日の審議で、6月上旬までに公明党などが審議時間の目安として求める「100時間」の審議を行い、法案の採決の環境を整えたい考えだ。 今回の控訴によって、民主党内では「小沢元代表はもう終わりだ」として、小沢グループ議員の反消費増税の攻勢にブレーキがかかるとの見方が出ている。これに対し民主党幹部は「法案成立には自民党の協力が不可欠な状況に変わりはない」と冷静に分析する。 【読売新聞】 やはり昨日の控訴決定は政局大きな影響を及ぼしそうです。 さて、これを受けて野田首相はどう動くのか、そして野田・小沢の間に入る輿石幹事長はどう調整出来るのか。 指定弁護士悩んだ2週間…陸山会事件再び法廷へ
政界を揺るがした無罪判決の当否が法廷で争われることになった。 小沢一郎民主党元代表(69)を強制起訴した検察官役の指定弁護士3人が、9日の最終協議で出した結論は「控訴」。元代表の党員資格停止処分の解除などを巡って政局が揺れ動く中、3人も悩み続けた2週間だった。 「緊張はない。よく話し合い、議論を深めたい」。指定弁護士の主任格・大室俊三弁護士(62)は9日午前、報道陣にこう述べ、協議のため東京・霞が関の検察合同庁舎に入った。 4月26日の東京地裁判決後、大室、村本道夫(57)、山本健一(48)の3弁護士は控訴の障害となるいくつかの問題に頭を悩ませてきた。 控訴審では新たに出せる証拠が制限され、1審判決が破棄されるケースは極めて限られる。元々、有罪立証が難しいために検察が不起訴にした事件でもあり、控訴審を楽観視できない点では3人とも一致していた。 また、被告の利益を第一に考える弁護士として「無罪判決を受けた人への控訴が許されるのか」という思いもあった。大室弁護士は過去に無罪を勝ち取ったにもかかわらず検察が控訴し、苦々しく感じた経験があるという。「心証としては元代表は“クロ”だが、被告の座に長くとどめることにはためらいがある。検察官役の職務に徹して控訴していいのか」と、今月に入り複雑な心境を吐露したこともある。 【読売新聞】 この控訴審が判決がいつ下されるか分かりませんが、これからの小沢元代表の政治活動の足かせになることは間違いありません。 介護、住宅、葬儀…団塊世代の不安に応えるビジネス
「料理がおいしくてシェフもすてき」。外食大手のワタミが昨年9月に相模原市中央区にオープンした高齢者向けのデイケアセンター「ハッピーデイズ」。近所から通う逸見ふみ代さん(69)は、「シェフ特製豆カレー」に舌鼓を打ち、笑った。 食堂は高級レストランの雰囲気が漂う。フランス料理のシェフが腕をふるうランチは、前菜3種とデザートもついたフルコース。 ワタミは平成16年に介護事業に参入。デイケアセンターのほか、介護付き有料老人ホームや高齢者向け食事宅配サービスを手がける。平成22年度のグループの売上高のうち介護関連事業が占める割合は30%を突破した。 ワタミの真骨頂は、競争の激しい外食事業で培ったノウハウを生かした「おいしい介護食」にある。「冷めた食事を出すような、これまでの介護の常識はワタミにとっては非常識」と、渡辺美樹会長(52)。 老後への不安に応えるビジネスも急成長している。 昨年10月に制度が始まった「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」には新規参入が相次ぐ。緊急時に常駐の管理員を呼び出せるなど生活支援サービスを提供する賃貸住宅で、補助金や税制などの優遇措置が設けられている。積水ハウスは東京都北区の旧古河庭園近くに同住宅62戸を建設。約35平方メートルの1Kの場合、家賃が月13万円、管理費約1万2千円、生活支援サービス費1人2万1千円の料金設定だ。 死への準備を、元気なうちにしておきたいというニーズも大きい。 葬儀業界最大手の公益社を傘下に置く燦ホールディングス(HD)は、市民グループの会合や老人ホームなどで「生前準備」についてのセミナーを開催。公益社には、遺族からの法事などに関する相談に乗るサポート体制がある。燦HDの古内耕太郎社長(48)は「残された人の心のケアも大事だ」と話す。 葬儀や仏壇・仏具、墓石などを含めた葬儀関連ビジネスの市場規模は約1兆8千億円に上る。 団塊の世代が完全リタイアの「適齢期」となる65歳を迎え、新たな需要とビジネスチャンスが生まれる一方、現役世代には重い負担がのしかかり、社会保障制度は限界にきている。 65歳以上の高齢者1人を支える15~64歳の現役世代は、昭和35年の11・2人から平成22年は2・8人にまで減った。超高齢化社会をどう乗り越えるのか。 第一生命経済研究所の熊野英生・首席エコノミストは、新たな巨大市場による経済の好循環に希望を託す。「100兆円といわれる高齢者の消費が企業を潤せば、現役世代の所得が増え、その消費も活発化する。現役世代が十分な保険料を払えるようになれば、社会保障制度も強固になる」 【産経新聞】 収入を得るというだけでなく、歯科界ももう少しビジネスという感覚も持ち合わせることも、社会のニーズに答えることになるのかもしれません。 パナソニック独自技術「DEPIM※1」により、簡単操作・短時間で高精度に測定
口腔内の細菌数測定装置「細菌カウンタ」の国内販売開始 パナソニック ヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山根 健司)は、口腔内の細菌数を簡単操作・短時間で高精度に測定できる、細菌数測定装置「細菌カウンタ」の国内販売を5月25日から開始します。 近年、歯科分野では、高齢化社会の進展等を背景に、口腔保健・疾患予防の重要性が高まっています。なかでも、日本人が歯を失う大きな原因のひとつである歯周疾患は、初期段階での自覚症状がほとんどないため、定期的な予防健診が必要とされています。しかし、これまで、歯周疾患の罹患の目安となる口腔内細菌数など口腔内の衛生環境の定量評価には、大学や研究所など専門機関での測定が必要であり、時間的にも費用的にも被測定者様の負担は少なくありませんでした。 本製品は、パナソニック独自の細菌検出技術「DEPIM※1」により、簡単な操作で、安価な消耗品※2以外に大掛かりな装置や特別な試薬を使うことなく、口腔内から採取した検体(唾液)に含まれる細菌総数を約1分※3という短時間で測定できます。本装置で測定された細菌数から、被測定者様の口腔内の衛生環境を評価できます。また、持ち運びも可能な小型卓上サイズを実現し、場所を問わず手軽に測定環境を実現することができます。 今後も、当社は、先端技術を駆使した、医療・歯科分野における新たなソリューションの提供を通じ、世界中の、より多くの人々に手が届く「アフォーダブル・ヘルスケア」を実現することにより、人々の健やかで心豊かなくらしに貢献してまいります。 http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn120427-4/jn120427-4.html 【パナソニック ヘルスケアHP】 歯科に足りなかった数値で示す検査器の誕生です。どこかのデンタルショーで実際を見てみたいものです。 ベネッセ介護、5年後に売上高1千億円目標
ベネッセホールディングス(HD)は2日の決算説明会で、5年後の2017年3月期に、「シニア・介護事業領域」で売上高1000億円を目指す方針を示した。 介護付有料老人ホームを年間で25施設程度開設するほか、食事や介護用品といった周辺事業に乗り出すことで、達成を目指す。 また、同日の説明会では、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の運営を開始する方針を明らかにした。13年3月期中に、1施設を開設する予定。ただ、福原賢一副社長兼CFOは、サ高住について、「(介護付有料老人)ホームが集まっているエリアで展開する。多く造ればいいとは考えていない」と述べ、事業の中心には据えないとの考えを示した。 ■12年3月期業績は13%増収 ベネッセHDが同日発表した12年3月期通期の連結業績によると、シニア・介護事業領域の売上高は、前期比13.0%増の665億3900万円、営業利益は14.5%増の46億6800万円だった。低価格帯介護付有料老人ホームの新シリーズ「ここち」4施設など、計20施設を増やし、3月末時点の運営数は224施設に達した。 シニア・介護事業領域の13年3月期通期の業績予想は、売上高が14.4%増の761億円、営業利益が15.7%増の54億円を見込む。サ高住1施設、「ここち」5施設など、計26施設の増加を計画している。 グループ全体の12年3月期通期の連結売上高は2.6%増の4237億600万円、営業利益は21.2%減の337億9700万円だった。13年3月期通期の業績予想は、売上高が8.3%増の4590億円、営業利益が18.4%増の400億円の見通し。 【キャリアブレイン】 介護事業大手は右上がりの目標をもってイケイケどんどんの世界のようです。 但し、そう計画通りにさせてくれないのが厚生行政であることもお忘れなく。 小沢一郎がにらむのは9月の民主党代表選か、それとも新党結成・政界再編か
民主党元代表・小沢一郎に対する東京地裁の無罪判決は「限りなくクロに近いグレー」だった。 それに対してメディアの反応は厳しいが、元々、世論を気にしない小沢にとっては「完全無罪」だ。この判決をテコに、小沢はこれまでにも増して自由に動き回り、波紋を呼ぶさまざまな言動を行っていくようになるだろう。 その先にあるものは9月の民主党代表選で自らが立つか代理人を立てて政権奪取を目指すのか、それとも新党結成・政界再編か―。 党分裂を恐れた輿石 小沢は強制起訴されたのを受けて、昨年2月、民主党から「判決確定まで党員資格停止」の処分を受けた。つまり、検察官役の指定弁護士が控訴したなら、判決は確定せず、処分は継続される。控訴期限は5月10日。この日まで待つのが論理的な判断だ。 ところが、幹事長・輿石東は26日午前、東京地裁で裁判長が判決文の朗読している最中に、処分解除を「当然」と言ってのけ、5月連休明け早々に党内手続きを行う方針を表明した。輿石は7日の役員会で解除手続きに入ることを決め、8日の常任幹事会で決める考えだ。 政調会長・前原誠司や副総理・岡田克也らは日本の裁判制度が3審制を取っており、控訴の可能性があることを理由に難色を示している。だが、輿石が明確な方針を示しているため、反対論が広がりにくい。 輿石はなぜ、これほど素早く小沢の処分解除に動くのか。小沢グループの幹部はこう見る。 「我々は当初、消費増税法案の衆院本会議採決がヤマ場とみていたのに、小沢さんは3月30日の閣議決定時点で勝負をかけ、役職辞任を暗に求めた。辞表を提出したのは副大臣・政務官4人と党のポストに就いていた30人の計34人。小沢さんの想定より少なかったが、我々に踏み絵を踏ませ、野田佳彦首相をけん制した。そこまでしか分からなかったが、今にして思うと最も効果的だったのは輿石さんに対してだった。輿石さんは小沢さんに怒りを感じると同時に、処分解除を急がなければ党が分裂すると恐れたのではないか。小沢さんはすごいと改めて思った」 この幹部は権力闘争における小沢の勝負カンに舌を巻いた。こうした判断力が小沢の魅力であり、付いていく人がなかなか減らない理由のひとつだ。 輿石は旧社会党時代に「社会党の金丸信です」と名乗っていたことがある。 輿石も金丸も同じ山梨出身。金丸に取り入り、金丸の力を巧みに利用して政界の階段を駆け上った小沢にすれば、金丸よりかなりスケールが小さい輿石を操るのは実にたやすいことだ。 解散総選挙なら新党結成へ 小沢に対する処分は多少、時間がかかっても控訴いかんにかかわらず、解除されるのは確実だ。小沢が当面、目指すのは消費増税関連法案の成立阻止だ。 消費増税法案は連休明けの8、10、11の3日間、衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、16日から特別委員会で実質審議に入る。特別委では被用者年金一元化法案、総合こども園創設など子育て関連法案も審議されることから、連日審議しても採決時期は6月21日の会期末近くになるとみられている。 成立を図るためには8月までの大幅な会期延長が必至だ。だが、小沢は消費増税反対を貫く。無罪判決後、初めて講演した小沢は野田を厳しく批判した。 「政権交代を目指して国民に訴えてきたものは何だったのか。その原点・初心を我々の内閣・政府は、ややもすれば、なおざりにして、忘れてしまっているんじゃないだろうか」(28日、栃木県真岡市で) 小沢は消費増税を阻止するため、法案の採決時期を遅らせ、大幅な会期延長にも反対するだろう。輿石に陰に陽に圧力を掛け続けるに違いない。輿石は、消費増税法案の成立に「命をかける」と言っている野田に対して不満を漏らし、首相の大権である解散権を縛る動きを見せているが、一方で野田に忠誠を尽くす顔を合わせ持つ。 輿石が野田、小沢のどちらに付くかによって、局面は大きく変わる。 輿石が増税法案を継続審議とし野田の解散権を封じ込めるなら、代表選での権力奪取をめざす。輿石が野田に協力し、衆院解散・総選挙も容認するなら、新党結成に踏み切れば良い。 もちろん、小沢に対する有権者の嫌悪感は依然として強く、小沢の行動が有権者から支持されるかどうか疑わしい。しかし、小沢はそんなことは平ちゃらだ。無罪判決は小沢を蘇生させたのは間違いない。 【田崎史朗・ニュースの深層】 解散権をチラつかせて消費税増税を目論む野田首相。 新党結成をも視野に入れて民主党の主導権を狙う小沢元代表。 そして党を割りたくない一念で輿石幹事長はどう動くのか。 二者択一を迫られる野田総理
昨日の為公会例会で麻生会長から以下の発言がありました。 「先程、東京地裁において、政治資金規正法違反で起訴されていた、小沢一郎・民主党元代表に対して、無罪判決が言い渡された。立法府に身を置く我々としては、司法の判断についてコメントすべきではないと思っている。ただ、この裁判の政治的な位置付けについては、私なりの考えを申し述べておきたい。少なくとも、この一連の話で、約3年、政治の停滞、不信を招いたのは避けがたい事実だ。そもそも小沢氏は、民主党と自由党との合併を主導した立場とはいえ、目下、党員資格停止中であり、その一議員の裁判に、内閣総理大臣や民主党全体が振り回されたのはおかしい。」 「“表の施行部”でなく“裏の権力者”の影響力が大きいのは、それこそ民主党が批判していた古い政治そのもので、まさにそれが今の民主党だ。ましてや今の『一体改革』は、国民に負担をお願いするものであり、(それに影響が出ることはあってはならず、)これは民主党全体の問題だ。」 「今回、小沢氏に無罪判決が言い渡されたが、自らの資金管理団体の土地取引を巡り、自らの秘書3人が有罪判決を受けており、『私は関係ない』ということが国民に通る話なのか。この点に関しては、国会で堂々と説明責任を果たされるべきだ。挙証責任は小沢氏と民主党にある。」 「社会保障と税の一体改革については、自民党側の理事・委員も決まっているので、早々に審議に入ってもらいたい。その審議に一日も早く入れるよう状況を整える責任は、かかって政権与党にある。」 「1月に始まった今国会だが、民主党政権は、消費増税を含む『一体改革』、普天間基地移設、TPP、選挙制度改革、何一つ結論を得ていない。これはスケジュール感がないという話ではなく、全く(政権を担う)能力がないと思わざるを得ない。」 野田総理に「内なる敵」と「外の敵」の二つの敵と戦える力があるとは思えません。 「小沢氏と組むのか?野党に協力を求めるのか?」の二者択一を迫られています。 【塚田一郎参議院議員ブログ】 脱小沢と明確にすれば自民党も消費税増税一点では、野田政権と手を組む可能性もあるようです。 そして、野田首相の消費税増税を成し遂げる本気度がこの選択で示されるかもしれません。 基本診療料の在り方めぐる議論開始- 中医協小委、次期改定に一部反映へ
中央社会保険医療協議会は25日、診療報酬基本問題小委員会(小委員長=森田朗・学習院大教授)を開き、基本診療料の在り方をめぐる議論をスタートさせた。 検討事項は基本診療料の評価範囲などで、今年度前半に次の診療報酬改定に反映できる事項について整理し、次の改定に反映させる。 厚生労働省が示した検討事項の案によると、同小委では、▽コスト調査・分析の意義付け▽診療報酬の構成、機能・役割、水準の在り方▽基本診療料の評価範囲―などを議論する。 また、調査実施小委員会で、医療経済実態調査の充実・改良、その他医業経営データの収集・分析などを検討する。 基本問題小委では、次の診療報酬改定に反映できる事項について、今年度前半に整理し、その後議論を深めて、次の改定に反映させる。そのほかの事項については、次期改定後に引き続き議論する。 ■支払側「コスト調査の必要あるのか」 この日の小委では、診療側の委員が議論に前向きな姿勢を示す一方、支払側からはコスト調査を行う必要性を疑問視する声も聞かれた。 診療側の鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、「2010年度改定での再診料2点引き下げのように、明確な根拠がない引き下げが起こることが問題」と述べ、基本診療料の決定方法について検証すべきだと訴えた。 西澤寛俊委員(全日本病院協会長)も、これに同調し、「今後、根拠に基づく改定を行えるような方向に持っていきたい」との考えを示した。 一方、支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、これまでの基本診療料の減額は、限られた財源を配分した結果だと指摘。 今の経済情勢では、財源の大幅な増額はあり得ないとした上で、「コスト調査をやるなら、決められた財源の中での構成を切り替えるという話になるが、そのために莫大な費用、時間、手間をかけてやる必要があるのか」と述べた。 【キャリアブレイン】 歯科もこの議論の対象となるのでしょうか。 <小沢元代表判決>26日判決 消費増税の行方も左右
有罪か、無罪か--。 26日に予定される小沢一郎民主党元代表の政治資金規正法違反事件の東京地裁判決を与野党が注視している。 無罪となれば、消費増税法案に反対する小沢元代表の発言力が増し、野田佳彦首相が政治生命を懸ける法案の行方を左右しかねない。同法案を審議する衆院特別委員会の26日設置が固まったものの、審議入り日程をめぐる調整は進まず、与野党間には判決を待つムードも漂う。 「26日を境に党内が一体で行動できる環境ができればと期待している」。元代表に近い鳩山由紀夫元首相は24日、自らのグループの会合で無罪判決にかける思いを吐露した。 小沢元代表を支持する議員たちは、消費増税法案に反対する元代表と足並みを合わせ、政務三役や党の役職の辞表を集団で提出するなど、野田政権への揺さぶりを強めてきた。無罪判決が出れば、一気に攻勢をかけ、同法案の今国会での採決を阻止したうえで、9月の民主党代表選で野田首相を退陣に追い込むシナリオを描く。 小沢元代表は18日のインターネット番組で、消費増税法案について「これは大増税であり、民主党として国民への約束違反。国民の大多数が反対するものを強行なんかできない」と強調。20日に東京都内で開いた政治資金パーティーでは「(衆院の任期は)まだ1年半ある。民主党本来の姿を取り戻すべきだ」と倒閣を目指す姿勢を鮮明にした。 こうした強気の言動には、有罪判決を恐れる小沢グループの結束を図る狙いもうかがわれる。有罪となれば、小沢元代表の党内での影響力が衰えるのは確実だ。元代表支持の中堅議員が集まった24日の会合では、幹事長代理を辞任した鈴木克昌衆院議員が「無罪を信じている。しっかりまとまろう」と結束を呼びかけた。 民主党の分裂回避を最優先する輿石東幹事長は党内の情勢を見極めながら消費増税法案の審議を慎重に進める構え。 輿石氏は、無罪判決が出れば小沢元代表の党員資格停止処分を解除する方針を明言しており、岡田克也副総理や前原誠司政調会長らが反対意見を表明するなど、政府・民主党内の駆け引きが激しくなっている。法案の実質的な審議入りは大型連休明けに先送りされる形になり、藤村修官房長官は24日の記者会見で「早急な審議をお願いしたい」と焦りものぞかせた。 【毎日新聞】 いよいよ明日判決です。 医療・介護、10年で就業者170万人増- 経産省予測
経済産業省は23日、2020年の産業別の就業者数の予測を公表した。医療機関や介護施設・事業所で働く人の数は、10年時点に比べて約170万人増えると見込んでいる。 予測ではまた、団塊世代などの高齢者が引退することによる自然減を考慮すると、医療・介護分野で約269万人の就業者増が必要とも指摘。この場合、他産業からの労働者の移動だけでは賄い切れないとして、女性や高齢者などの活用が不可欠としている。 予測は、経産省が同日の「産業構造審議会新産業構造部会」で示したもの。生産性の向上で、製造業の雇用が緩やかに減少するものの、サービス業が雇用の受け皿になるケースを前提としている。 【キャリアブレイン】 本来ならば雇用が増える分野なのですが、何が問題で課題があるのでしょうか。 復興支援で福島の「医療特区」など認定- 岩手、宮城に続き
政府はこのほど、東日本大震災の被災地で規制緩和などを認める「復興特区」として、福島県が申請していた「保健・医療・福祉復興推進特区」を認定した。 県内の病院や介護施設で、医療従事者の配置基準の緩和などを認める。「医療特区」については、これまでに岩手、宮城両県が認定を受けている。 医療特区の認定は20日付。病院に配置する医療従事者数の基準となる、患者と処方せんの数の計算方法を、通常の「前年度の平均値」から「直近3か月の平均値」に緩和する。また、医師の配置基準を通常の9割相当とし、医師の確保などが難しい医療機関を支援する。 また、介護老人保健施設(老健)の医師の配置基準も弾力化する。また、病院との連携などを条件に、病院や老健などを運営する法人以外にも、指定訪問・介護予防訪問リハビリテーション事業所の開設を認める。 このほか、県と県内59市町村が共同で申請していた「ふくしま産業復興投資促進特区」も同日付で認定された。医薬品・医療機器メーカーなどを対象に、工場を新設・増設した際の税制上の減免などを認める。 【キャリアブレイン】 歯科での医療特区にはどんなものが考えられるでしょうか。保険外併用療養制度の歯科領域の拡大はどうでしょうか。 政界どうなる?「小沢判決」後
陸山会事件で強制起訴された小沢一郎元民主党代表(69)に対する判決が、26日に東京地裁で言い渡される。無罪か有罪か、2つに1つの選択は、小沢元代表の今後だけではなく、永田町の政治情勢にも影響を与えるとみられている。 無罪の場合、元代表は復権へ動きだすが、識者からは「大きな土俵から小さな土俵に、戦う場所が変わるだけ」と冷めた指摘もある。有罪なら党除名の恐れもあるという。「4・26」後をシミュレーションしてみた。 小沢氏は20日、「皆さんの真心や声が天に通じ、もう1度最後のご奉公ができるようにしたい」と、無罪への期待を口にした。無罪判決なら、復権へ動き始める。100人を超すグループを足場に、野田佳彦首相の消費税増税路線に圧力をかけ、採決の造反も視野に入れる。反小沢勢力から主導権を奪うため、秋の代表選出馬も見据える。 それでも小沢氏の「完全復活」は、難しいとの声がある。強制起訴以降、小沢氏の足かせになっているのが党員資格停止処分。輿石東幹事長は無罪→解除に言及したが、政治アナリストの伊藤惇夫氏は「指定弁護士側が控訴すれば、処分は動かない」と指摘する。処分当時の執行部は判断を判決確定時としており、前原誠司政調会長は地裁判決後の解除に慎重な立場だ。 「小沢一郎独走す」の著書がある政治評論家の浅川博忠氏は「政権交代の功労者は自分という自負があり、年齢的(来月24日に70歳)な面から、もう1度という気持ちはあるが、10年の代表選に出て負け、昨年は海江田万里氏で勝てなかった。相対的に見て先細っている」と、指摘する。 「数の力」が強みの小沢氏を支持するのは、選挙基盤が弱い1年生議員が多い。 衆院解散は避けたい小沢氏だが、伊藤氏は「消費税法案が継続審議になれば政権は終わる。野田首相は譲らない。解散権は首相が握っている。小沢氏は攻め立てているようにみえて、チキンレースになる」。浅川氏も「政権を揺さぶり過ぎれば、『小沢つぶし』に遭う。野田首相が会期末に解散し、選挙後に自民党と『小沢抜き』大連立を組めば、外される」と話す。 有罪判決なら、執行部が、小沢氏に離党勧告や除名処分を出すとの見方もある。 「新党結成でも、ついていくのは20人くらい」(浅川氏)で、展望は望めない。橋下徹大阪市長や、亀井静香氏との連携も取りざたされるが、不透明だ。 伊藤氏は「うまくいっている時の小沢さんは、表に出ない。最近ひんぱんに出てくるのは追い詰められている表れ」と推測、浅川氏は「有罪無罪どちらでも、政権中枢という大きな土俵から小さな土俵に追いやられるだろう」と話す。自民党時代から政界の表舞台で影響力を保ってきた小沢氏の「生命線」を握る地裁判決。無罪判決なら小沢氏は会見し、復活ののろしを上げるとの見方が強い。 【nikkannsports com】 無罪判決が出たらかなり小沢グループは野田首相に仕掛けてくるでしょうが、どの程度野田首相に揺さぶりをかけられるか。 また、万が一有罪となったら、野田首相は一気に仕掛けてくるかもしれません。 問責黙殺・消費増税・原発再稼働・TPP 「強硬」民主、地方から反発
■「花冷え」幹部会議 民主党は22日、都内のホテルで全国政調会長会議、幹事長会議を相次いで開いた。次期衆院選に向け結束を確認するはずだったが、地方幹部からは消費税増税や原発再稼働への批判が噴き出した。 大型連休明けの後半国会でも、政府・民主党は田中直紀防衛相ら2閣僚が受けた参院問責決議を黙殺する強硬戦術に固執するが、展望はない。むしろわずかでも譲歩すれば瓦解しかねないほど政権が弱体化していることを印象づけた。 「まず無駄を省いた後に消費税増税の論議をすべきだ」「原子力規制庁ができていないのに原発再稼働は拙速すぎる」-。 全国政調会長会議で地方幹部は党執行部への不信感を隠そうともせず「野田政権自体が国民の信頼を失っている」との声まで飛び出した。地方組織は、消費税増税、原発再稼働、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の「3点セット」への逆風を直に受けているだけに黙って地元に帰るわけにはいかないようだ。 「東京は桜も散った。『花冷えの民主党』と言われないように元気を出していきたい。なでしこジャパンの沢穂希選手ではないが、私たちはあきらめない!」 輿石東幹事長はこう訴えたが、もはやにらみも利かない。2つの会議終了後、野田佳彦首相も出席者との懇親会に姿を現し、こう言って頭を下げた。 「この20年間、日本は問題が分かっていても自己決定できなかった。今こそやらなければならないことをやる政治を民主党は見せつける。引き続きしっかり支えてほしい」 とはいえ「決められない政治」をずるずる続けているのは首相自身だ。輿石氏の強い要請を受け、問責決議を受けた田中氏と前田武志国土交通相を続投させる方針を決めたが、この強硬戦術は自民党が根負けし、全面審議拒否を撤回することが前提となる。 これには公明党の協力が不可欠だが、公明党が自民党に完全に同調しないのは消費税増税法案にさっさとケリをつけ、早期解散したいからであり、民主党に同情しているわけではない。 これを取り違えた前原誠司政調会長は22日のNHK番組で「2閣僚は続投させるのが政府・民主三役会議の決定だ。自民党は言うべきことは国会で主張してほしい」と息巻いたが、公明党の石井啓一政調会長は冷たく言い放った。 「続投が許されると思っているなら勘違いだ」 自民党の大島理森副総裁は22日に和歌山市で講演し、消費税増税法案の審議入りについて(1)2閣僚の交代(2)社会保障と税の共通番号、年金交付国債に関する法案を特別委員会の審議対象から除外(3)衆院選マニフェスト(政権公約)のけじめ-の3条件を挙げた。 民主党の「甘い読み」はもはや破綻寸前。 2閣僚の更迭を求める藤井裕久税制調査会長に同調する動きは広がりつつある。首相や輿石氏らは22日夜、都内のイタリア料理店で景気よく赤ワインを次々に空けたが、「花冷え」を酔いでごまかしただけなのか。 【産経新聞】 辞任を求められている二人の大臣が参議院だけに輿石幹事長も強気を崩せません。 いずれにせよ、どのタイミングで辞めさせるのかが、新たな政局の火種を作ってしまいました。 野田首相、消費増税の月内審議入りの構え=2閣僚進退で攻防続く
前田武志国土交通相と田中直紀防衛相に対する問責決議可決を受け、国会は週明け以降も緊迫した情勢が続く見通しだ。 野田佳彦首相は野党の2閣僚更迭要求を拒否。消費増税関連法案の今国会成立に向け、月内の審議入りを目指す。これに対し、自民党は国会審議の全面拒否で抵抗する構え。ただ、民主、自民両党とも足元に執行部方針への異論を抱えており、世論をにらみながらの攻防が展開されそうだ。 自民党は、問責された前田、田中両氏について「2人をそのままにしては、税と社会保障の一体改革は一歩も進まない」(谷垣禎一総裁)としており、2閣僚が閣内にとどまる限り、衆参両院での審議拒否を続ける方針。しかし、公明党など他の野党は審議拒否の対象を2閣僚が関係する委員会に限定、野党内の足並みは乱れている。 これを踏まえ、首相と民主党執行部は、自民党欠席のままでも24日に衆院本会議を開き、消費増税法案などを審議するための特別委員会設置を議決する考え。特別委員長には中野寛成元衆院副議長の起用を内定。26日には本会議で関連法案の趣旨説明と質疑を行い、審議入りさせる日程を描く。 民主党執行部は「審議拒否は国民には理解されない」(城島光力国対委員長)と強気だが、党内には消費増税で首相が協力を期待する自民党との対立が決定的となることへの懸念もある。首相に近い藤井裕久民主党税制調査会長は20日、消費増税法案の早期審議入りへ「とげを抜くべきだ」と、2閣僚更迭を首相に求める姿勢を鮮明にした。 一方、自民党内でも、国会会期半ばでの問責決議可決という参院側主導の強硬路線に、「(6月21日の)会期末まで持たない」(衆院側幹部)との不満がくすぶる。 混乱の長期化は国民の既成政党離れに拍車を掛けかねず、正常化への糸口を探る動きも水面下で活発化するとみられる。 【時事ドットコム】 先ずは消費税増税法案の審議入りが一つのハードルになりました。 問責決議さらた議員の辞任が先か、自民党の審議入りか。 お互い我慢するよりも、先にカードを引いた方が勝ちと思うのですが。 自民・厚労部会、造血幹細胞移植の法案了承- 超党派で議員立法目指す
自民党の厚生労働部会(宮沢洋一部会長)は20日の会合で、白血病などの患者への造血幹細胞移植を安定的にするための法案について、古川俊治副部会長らから説明を受け、了承した。同法案は、自民党や公明党などの超党派議員が、議員立法として今国会に提出するため、調整を進めているもの。 移植に用いられる造血幹細胞は、骨髄、末梢血、さい帯血から採取される。現在は「骨髄移植推進財団(骨髄バンク)」が、骨髄移植と末梢血幹細胞移植のドナー(提供者)探しなどを、全国8か所の「さい帯血バンク」が、採取したさい帯血の凍結保存などをそれぞれ担当している。ただ、両バンクの事業には根拠法がなく、国の財政的な支援が弱かった。 法案では、両バンクの事業を許可制にし、造血幹細胞の品質確保や、ドナーの健康保護のための取り組みを義務付ける。その上で、許可を受けたバンクを国が財政的にサポートするための規定などを設ける。 また、これまで両バンクの業務を支援してきた日本赤十字社を、「造血幹細胞提供支援機関」に位置付け、国が費用を補助する代わりに、日赤がバンク間の連絡調整などに当たる。 同法案について説明するため、この日の部会に出席した公明党の渡辺孝男厚労部会長は、「(両バンクが)きちんと運営でき、品質の良いものを提供するためには、国の適切な関与が重要だ」と指摘した。古川氏は「(造血幹細胞移植が)現在は、潜在的ニーズを持つ患者さんの60%くらいにしか行われていない。また、提供のあっせん体制や、患者とドナーのマッチングが十分に進んでいないため、治療成績がもう一つ芳しくない」と述べ、それらを解決するために「この法案が必要」と強調した。 【キャリアブレイン】 歯科口腔保健法がそうだったように、今後医療関係の法案は超党派で成立するスタイルが多くなってくるかもしれません。 2閣僚問責 消費増税審議棚上げ 民主執行部、渡りに船
■自民に責任転嫁、閉会も 自民党など3党が田中直紀防衛相、前田武志国土交通相への問責決議案を提出したことにより、野田佳彦首相が内閣改造に踏み切らぬ限り、消費税増税関連法案の審議入りは絶望的となった。ところが、そんな「非常事態」をほくそ笑んでいるのは、ほかならぬ民主党執行部なのだ。早期解散を回避しようと消費税法案採決の先送りを模索する輿石東(こしいし・あずま)幹事長らにとって自民党の審議拒否戦術は「渡りに船」となった。 「そんなことしたら政権末期じゃねえか!」 輿石氏は18日、周囲から内閣改造の是非を問われるとこう言い放った。田中、前田両氏は「参院枠」であり一川保夫前防衛相に続く交代は、自らの沽券(こけん)に関わると考えたに違いない。 羽田雄一郎参院国対委員長には「毅然(きぜん)と対応しろ」と指示。記者団には「野党の問責を受けて立つ」と豪語して、2人の辞任をきっぱり否定してみせた。 とはいえ、別の思惑も透けて見える。 首相が問責閣僚をすんなり交代させれば国会は正常化し、消費税増税法案は一気に審議入りする。首相は自民党が提出予定の対案を丸のみする可能性もあり、そうなれば衆院採決はそう遠くない。小沢一郎元代表の支持グループの扱いをどうするか。首相が「話し合い解散」に応じたらどうするか。輿石氏はつらい決断を迫られることになる。 ところが、逆に2閣僚の辞任要求を拒否し続ければ、自民党は審議拒否に突入し、法案の審議入りどころではなくなる。うまくいけば自民党に責任転嫁して会期末(6月21日)にさっさと国会を閉じることも可能となる。 樽床伸二幹事長代行らも輿石氏と同じく法案先送りによる解散回避を狙っており、執行部全体にサボタージュムードが漂う。 城島光力国対委員長は18日、自民党の岸田文雄国対委員長と会い、消費税増税法案を審議する特別委員会設置を20日の衆院本会議で議決することを提案。拒否されると今度は国対委員長会談を持ちかけた。自民党幹部は「問責決議のカタがつくまで話し合いに応じるはずがないことは城島氏もわかっているはず。単なるアリバイ作りではないか」と訝(いぶか)しがる。 そんな中、小沢系グループも勢いを取り戻した。 29日からの首相の訪米を前に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の反対集会を計画。「国の統治」「危機管理」「税制」など8つの分科会を発足させ、理論武装にも力を入れる。 谷岡郁子参院議員ら党内リベラル派は原発再稼働阻止に向け社民党とタッグを組む。もはや民主党のガバナンスはないに等しい。 【産経新聞】 この報道が正しいのならば民主党内はバラバラの状態です。 そして小沢判決が出た後、野田首相は問責可決された大臣の交代をカードに動くのかもしれません。 横倉日医会長「日本政府の交渉能力に不安」- 三師会代表の会見で
日本医師会(日医)、日本歯科医師会(日歯)、日本薬剤師会(日薬)の三師会の代表は18日、日医など医療関係団体が集まる「国民医療推進協議会」主催の「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加反対総決起大会」後に記者会見した。その席で、日医の横倉義武会長は、日本政府のTPP交渉参加に反対する理由の一つに、政府の交渉能力に不安があるとことを挙げた。 横倉氏は政府のTPP交渉参加について、「わたしどもはあくまでも、国民の医療を守るという立場から参加に反対している」と強調した上で、「今の段階では、交渉能力に不安があり、交渉に参加すると厳しい状況になる」と述べた。 日歯の大久保満男会長は、「国民皆保険制度が崩れることは、医療の保険制度が崩れることにとどまらない。国民共通の価値観の土台の一つが崩れること。国民の利益は何であるかを考えて行動していただきたい」などと、政府に慎重な対応を求めた。 日薬の児玉孝会長は、「(TPPで)皆保険制度は俎上に上らないかもしれないが、薬価から攻めて来るかもしれない。結果的に薬価制度が壊れれば、皆保険制度が壊れる」と述べた。 横倉氏は国民医療推進協議会の会長、大久保氏と児玉氏はそれぞれ、同協議会の副会長を務める。 【キャリアブレイン】 公的医療制度そのものが議論の遡上にのることがなくても、民間保険導入の求めや児玉日薬会長がいうように、薬価に関しては議論は出てきそうです。 自民など、2閣僚問責を午後に提出へ=首相、国交相の更迭否定
自民党は18日午後、前田武志国土交通相と田中直紀防衛相に対する問責決議案をみんな、新党改革両党と共同で参院に提出する。他の野党も賛成する方針で、問責案は可決される見通しだ。 野田佳彦首相は同日午前の衆院予算委員会で、国交相について「軽率だったことは否定できないが、今後緊張感を持って職務を遂行してほしい」と表明した。防衛相とともに続投させる意向だ。 国交相の問責理由は、岐阜県下呂市長選で特定候補の支援を依頼する文書を送付した問題。防衛相に関しては、安全保障をめぐり答弁が迷走し、不適格としている。 自民、公明両党の幹事長・国対委員長は18日午前に会談。自民党が問責案を同日中に提出する方針を説明したのに対し、公明党は反対はしないと伝えた。同党の漆原良夫国対委員長はこの後、記者団に「出されたら反対するわけにいかない。一日も早く出したいというならやむを得ない」と述べた。 2閣僚問責案の採決時期について、自民党は19日午前としたい考え。ただ、公明党は天皇、皇后両陛下の主催で同日開かれる園遊会に閣僚も出席することを考慮し、20日以降とするよう求めている。 自民党参院幹部は18日、採決を20日に先送りする可能性について「ある。無理して決めることはない」と述べ、柔軟に対応する考えを示した。 みんな、新党改革両党は18日、自民党に2閣僚問責案を共同提出したいと伝え、同党も受け入れた。 【時事ドットコム】 問責決議が可決された後の対応も問題ですが、防衛大臣の後任に誰が選ばれるか。その人選によっては野田首相にも再び火の粉が飛ぶかもしれません。 健保組合、5年連続大幅赤字に- 団塊世代の前期高齢者入りで今後も
健康保険組合連合会(健保連)は16日、全国1435の健保組合の赤字額が2012年度、5782億円に上る見込みだと発表した。 高齢者医療制度がスタートした08年度以来、5年連続の大幅な赤字。保険料率の引き上げで、保険料収入は増加するが、前期高齢者納付金などが財政を圧迫している。健保連は、「12年度からの3年間で、約700万人の団塊世代の前期高齢者入りに伴う納付金が増加し、大幅な赤字傾向はさらに続く」とみている。 健保連では、1346組合からの報告を基に、1435組合(4月1日現在)の財政状況を推計した。12年度の経常収入は、保険料率の引き上げなどにより、6兆9082億円と前年度比3604億円(5.50%)増加するが、高齢者医療制度への支援金と納付金などが拡大し、経常支出が7兆4864億円と同3333億円(4.66%)増となり、経常収支差額は5782億円の赤字となる見込みだ。08年度(3189億円の赤字)以来、3000億円から6000億円規模の赤字が続いている。 記者会見で健保連の白川修二専務理事は、「毎年、赤字が出ているので、積立金を取り崩して、この5年間対応してきた。健保組合全体で07年度末に2兆8000億円あった積立金は、12年度末には1兆円程度に減少する。このペースだと、2年から3年で積立金は底を突く」と懸念を示した。 同時に健保連は、健保組合財政の将来見通しを公表した。 それによると、団塊世代の前期高齢者入りなどにより、医療給付費の年代別シェアが大きく変化する。10年度に0-64歳の医療給付費シェアは全体で42.0%だが、16年度には36.1%に低下。一方、10年度に前期・後期高齢者の医療給付費シェアは合わせて58.0%だったが、16年度には5.9ポイント拡大し、63.9%に達する。 【キャリアブレイン】 健保連は2兆8000億もの積立金があったのですね。 消費増税審議 話し合い解散、綱渡りの自民 法案「賛成」でも最後は首相次第
16日の与野党国対委員長会談を受け、消費税増税関連法案の衆院特別委員会での審議は時間の問題となった。 自民党執行部では、対案を提出し、民主党に丸のみを迫る戦術を唱える声が強まりつつある。事実上の法案「賛成」論だが、その先に見据えるのは法案賛成後の「話し合い解散」だ。果たして野田佳彦首相が応じるかどうか-。 「自民党の考え方と首相の考え方は基本的には同じ方向を向いている」 谷垣禎一総裁は16日、都内で講演し、社会保障財源としての消費税増税は共通認識との見解を表明。 「国会という土俵の上でがっぷり四つに組んでどういうものが出てくるか。話し合い解散みたいなものが全くないとはいえない」と述べ、話し合い解散にも含みを持たせた。 きっかけは岸田文雄国対委員長が15日のNHK番組で「民主党が自民党の案を丸のみすれば、自民党が堂々と賛成するのは当たり前だ」と明言したことが大きい。茂木敏充政調会長も15日の広島県尾道市での講演で対案を策定する考えを示した上で「社会保障に対する自民党の考え方を受け入れるかどうか。その覚悟をしっかり見極め責任を果たしていきたい」と述べた。 両氏が念頭に置く「話し合い解散」は消えては浮かび、浮かんでは消えてきた。森喜朗元首相らベテランを中心にこの意見が強いのは、消費税増税の是非を次期衆院選の争点にしたくないからだ。 ただ、中堅・若手には懐疑的な見方も根強い。山本一太前参院政審会長は16日の記者会見で「野田政権の延命には自民党と組むしかないが、首相は解散なんて確約するはずない。話し合い解散なるシナリオはあっても、絶対に成就しない」と断じた。 確かに解散は首相の専権事項であり、対案を民主党が丸のみして法案が成立しても、いろいろな理由をつけて約束をほごにすることは十分可能だ。 とはいえ、9月に総裁選を控える谷垣氏にとって「話し合い解散」は総裁のまま次期衆院選を迎えるための数少ない選択肢となる。石原慎太郎東京都知事の新党や、大阪維新の会が、各選挙区に候補を擁立できないうちに衆院選をやってしまいたいとの思いもある。 ある首相経験者はこう分析してみせた。 「高度な技がないと難しいが他に道がない。逆の見方をすれば谷垣さんの命運はこれにかかっている…」 【産経新聞】 丸のみさせて野田首相が解散しなければ、谷垣総裁の立場は別とすれば、それはそれで追求できるのですから自民党案丸のみ成立はあり得る話です。
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ミラー片手に歯科医師の本音
『進む改革作業の中で』 ようやく菅首相退陣となり、5人で代表選を争った結果、野田政権が誕生しました。ご祝儀相場とはいえ発足直後の政権支持率は意外と高く、一時は野党が求める解散総選挙が遠のいたかの印象をもちました。しかし、就任僅か9日間で経産大臣が失言辞任となり、やはり前途多難な政局運営には変わりはないようです。しかし、ひらめきのような唐突な発言連発だった菅首相とは異なり、丁寧な、慎重な言葉使いをする野田首相は、野党としては攻めずらい相手となりました。それと共に、次官会議の復活が示すように、官僚との関係の修復が図られ、特に財務大臣だったことから、財務省の影響が見え隠れする政局運営となりそうです。そして野田首相の誕生したことで、菅政権で決めていた社会保障と税と一体改革がスケジュール通り進むこととなりました。 その当面の議論の視線は消費税増税に注がれます。しかしながら、政局としての消費税増税の動向は注視する必要はあっても、歯科界にとっては、既に月単位で作業スケジュールが示されている社会保障改革の具体的な施策に対して、どう取り組むかの方が重要です。 未だ日医が順延の意思を撤回してない中でも作業進むW改定はその中の一つです。また、医療・介護の基盤整備の法整備、国保財政の基盤強化・都道府県単位化、高額療養費見直し、総報酬割、そして受診時定額負担などの保険制度改正など多くの課題が遡上に挙っています。既に日歯は、受診時定額負担導入には明確に反対の意思を示し、他の施策に対しても、今後社保審、中医協等で議論に参画することとなります。 来院減少ということで診療に直結する受診時定額負担制度に目が注がれますが、今回の改革の大きな柱となる一つが、医療・介護の提供体制の再構築です。実は、政府が示すこの案では、歯科診療所の位置づけが明確にされていません。「診療所、薬局等」とあって、歯科診療所はその『等』の中に含まれている解釈のようです。ならば、保険点数は同一になっているのでしょうか。これは明確に「診療所、歯科診療所、薬局」という記載を求め、歯科診療所が医療・介護の中で明確な存在を確立しなければ、今後の在宅診療も、他科、介護施設との連携は進みません。そして、その位置づけがあることによって、先般成立した歯科口腔保健法にある口腔保健支援センターの存在も組み込まれることが可能となってきます。先ずは、医療・介護全般の中での土俵に上がり、その中で歯科独自のシステムを構築する流れが必要です。 その一方、医療費抑制の観点からも従来にも増して予防に対して大きな流れが出来そうで、歯科口腔保健法制定と伴って、今回の改革への取り組みは歯科にとっても大きなチャンスに成り得ます。ただ、現状をみると、歯周病と糖尿病との関係が医科からも示され、健康日本21でも歯科が唯一の成果を挙げていながら、メタボ健診に組み込まれていない為に特定健診としての歯科健診の位置づけが成されていません。したがって、改めてメタボ健診の中に組み込ませるか、あるいは、歯科口腔保健法をもって新たに特定健診として認めさせるかがなければ、財政を理由に弾き飛ばされる可能性があります。 幸いにも歯科口腔保健法制定となって瞬時に厚労省に「歯科口腔保健推進室」が設置となりました。この新たな歯科独自の公的な組織誕生が、社会保障改革の流れを沿って、いくつかの施策が進むことが期待出来ます。法律制定そして推進室の設置、ここにいわゆる政治関与があったことは想像出来ます。後は、その任に就いた官僚が歯科界とどうスクラム組んで施策を進めるかが今後の課題です。 『パフォーマンスはいりません』 外国人献金問題で辞任一歩手前まで追い込まれていたのですから、多くの国民は、一日も早い震災の復旧、復興を願い、身を捨てて職務に徹することを菅首相には期待していました。ところが、その国民の想いを大きく裏切り、次から次へと繰り出す延命最優先の言動、行動は、とうとう野党のみならず、与党内にも反発の声が蔓延してしまいました。特に、内閣不信任案直前の代議士会の辞任をほのめかしながら、首相に居座ろうとするその姿には国民も嫌気がさし、就任後最低の内閣支持率になっています。 そもそもスピード感が大切な、一分一秒を争う震災直後の対応の遅れは、福島原発の事故処理をみても分かるように、その後の復旧、復興を著しく遅らせる原因となりました。また、その後の原発再開を初めとするエネルギー政策の対応をみても、どう考えてもその場凌ぎという印象は拭い去れません。浜岡原発の発電中止、ストレステスト実施にしても、確かに安全面だけを考えれば適切な選択なのかもしれません。しかし、その一方、日本全体の生産性を維持するため、電力需要全般のことを考えれば、その発言は唐突過ぎる印象です。100%は無理でも、ある程度の先を見据えた計画を立案し、周囲の一応の根回しあっての決定でなければ、困惑するのは現場の人間であり国民です。 そして、この菅首相の居座りは、復旧、復興対応は無論のこと、国全体の政策立案、実行を停滞させる原因となっています。特に外交に関しては、辞任をほのめかす首相を対する国が相手にしてくれません。従って、震災が第一の理由ではなく、菅首相の辞任時期が明確にならなければ日本の国力は更に弱体化してしまいます。 選挙だけを考えれば、この菅首相が居座り続けて得をするのは野党であり、損をするのは与党民主党です。菅首相辞任を求める動きは政局でなく、日本を守る、復旧、復興をこれ以上遅らせないためなのです。 常識では考えられないようなおかしな状況になっている中、社会保障と税の一体改革の成案は一応まとまりました。就任当初、菅首相はこの改革には並々でない意欲をもって取り組み始めました。当時、野党の代表だった与謝野大臣を担当大臣として引き抜いたこと、また、震災発生で決定時期延期も考えられていながら予定通りの6月決定を進めたのは、その意欲の一端を示します。ところが、成案最終段階で、消費税増税に対して党内の猛反発を喰らい、結局のところが、延命最優先で2015年が2010年半ばまでに段階的に10%まで引き上げるという玉虫色の表現の結果となりました。 しかしながら、この成案は、閣議決定ではく、閣議報告となったために、次の政権となれば、この内容が全てではなくなり、また、新たな考え方で社会保障と財源のあり方の検討は進む可能性があります。ただ、今回示されたいくつかの具体策は、W改定、関連法案提出を中医協、社保審等で協議するスケジュールが組まれるために、歯科界としても早急に対応が迫られる結果となりました。W改定に大きな影響を及ぼす来年度概算予算案決定も従来よりも随分遅れそうです。被災された先生方は無論のこと、我々の診療環境にも影響が及ぼしてきています。 今回改めて首相という職の重み、影響の大きさを国民の多くは知ったはずです。職を続けるがためのパフォーマンスはいりません。組織のトップは全てを投げ打ってもその組織、属する人間を守ることが最優先です。震災直後の混乱の少なさで世界的な日本人の評価が上がりながら、これ以上日本の品格を汚すことは止めてほしいと思う私の気持ちは日に日に強くなっています。 『歯科口腔保健法と定額負担制度』 民主党は171・173国会に「歯の健康の保持の推進に関する法律案」を、自民党は171国会に「歯科疾患の予防等による口腔の健康の保持に関する法律案」を提出し、いずれも廃案になりました。そして、民主党は4月19日の議連で「口腔の健康の保持の推進に関する法律案」を一端了承しましたが、日医との間で『口腔』の文言で調整の必要が生じ、最終的に6月10日の議連で「歯科口腔保健の推進に関する法律案」が了承され、今177回国会への提出が予定されています。これが現在、歯科界で話題となっている口腔保健法の法案名の経過です。法案は歯科界の将来の方向性を示すだけにタイトル、主語が何になるかは非常に重要です。 ただ直接予算が絡むことのない理念法であっても、それぞれ利害関係も産まれてくるだけに、各方面との調整が大きな壁となってきます。果たして、目標を変えても成立を目指すことを優先するのか、あくまでもこの法案に歯科界の総意の集約を求めるのかは、今一度歯科界内部でも議論が必要なところです。 またこの法案の経過は、政権交代を挟み、法案成立を求める歯科界としては絶好のチャンスでもありました。しかしその一方、これだけ混迷する政治状況を考えれば、政局の渦に歯科界全体が巻き込まれる恐れもあります。国会会期延長が菅首相退陣問題に大きく影響するだけに、今後の政局を睨みながらの日歯・日歯連盟の政治的決断の場面が訪れてきそうです。 その口腔保健法の行方、日医のW改定見送り要望に目を奪われていていた歯科界でしたが、震災で決定延期が予想されていた社会保障改革が、当初の予定通り今月中に政府案決定を目指して着々と作業が進行しています。その示された内容は、歯科の文字は組み込まれてなくても、どの項目も今後の診療環境に直結する内容が目白押しです。 この議論の中心課題である社会保障に目的化した消費税にしても、増税したからといって、歯科の医療財源に優先的に回ってくる保障はありません。それよりも5%も増税され損税とならなければ、僅かな診療報酬アップあったとしても臨床現場に大きなダメージとなります。また、地域包括ケアとして小・中学校レベルでの日常生活圏一体となった医療・介護の提供体制の見直しにおいては、診療所・薬局の位置づけは示されても歯科診療所はありません。他にも番号制度を活用した総合合算制度の導入、国民健康保険組合の国庫補助の見直し、外来受診の適正化等の取り組みとしての生活習慣病予防の積極的な推進、医療連携の推進など、項目みるだけでも課題が歯科界に山積みされています。 そして、その中で一番危惧するのが「受診時定額制度」の導入です。この制度導入で最も影響があるのは外来が殆どで点数評価の低い歯科です。再診料420円、その一部負担130円に定額負担100円上乗せされると総額330円となり、患者負担が5割を超えることになります。恐らく、再診料の低さ、この再診料だけの事例が少なくない歯科の実情の精査なく考えられたものと推測します。これは歯科だけでなく公的医療保険存続にかかわる大問題です。こんな事例が想定されることを歯科界が先頭になって訴えずして、歯科医療の充実を国民に理解を求める資格はありません。 しかしながら、この社会保障改革集中会議での成案決定は今月中の予定です。そして、この決定を居座り続け、政局混乱の元になっている菅首相が、自身の手での実現と強い意欲を示しています。正直、課題があまりも多過ぎるだけに、歯科界内部で検討・議論するだけでも、もう少し時間の猶予がほしいところです。となると、菅首相の辞任時期が果たしていつになるのか。政局の動向が大きくこの問題に絡み合ってきます。 以前の記事
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